マンション売却は手数料がかかる!発生する費用を一挙紹介!

2018.12.26投稿 不動産売却のことなら【すまいうる】
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編集 すまいうる編集部

マンションを売却するときは、いわゆる「諸費用」が気になりますよね。

マンション自体が1,000万円単位の商品になるので、諸費用額も100万円を超えることが少なくありません。

しかし、マンション売却にかかる手数料や発生する費用にどのような項目があるのか、どのくらいの金額なのかを知らない方は多いでしょう。

マンション売却をした際に得られる代金が入ってくる前にかかる費用もあるため、事前準備が必要不可欠です。

この記事では、そんな方のために以下のような点を詳しく解説します。

この記事ではこんな悩みを解決します!

  • マンション売却ではどのような手数料がかかるの?
  • 仲介手数料ってなに? どのくらいかかるの?
  • 手数料以外の費用はかかるの?

結論からいうと、仲介手数料と住宅ローンの一括繰り上げ返済手数料が一般的な手数料になりますので、そちらを頭に入れながら読み進めてください。

まず、マンション売却にかかる費用のリストを明示した上で、各種費用の概要と計算方法、費用を抑えるコツなど解説していきます。

そして記事の後半では、マンション売却時に戻ってくるお金についてもまとめています。

この記事を読めば、マンション売却時にかかる各種費用についての全体像が把握でき、準備するべき資金が明確になるでしょう。

マンション売却時にかかる費用まとめ

マンション売却時にかかる主な費用には、以下のような項目があります。費用を抑える手段の具体的な内容については次項以降で解説します。

<一般的にかかる費用>
費用項目 支払いタイミング 費用 費用を抑える手段
仲介手数料

①売買契約時に半金、引き渡し時に半金支払い

②売買契約時に全額支払い

③引き渡し時に全額支払い

3%~5% あり
印紙税 売買契約時 200円~6万円 あり
抵当権抹消登記費用(住宅ローンがまだ残ってる場合) マンション引き渡し時 1,000円×物件数 なし
司法書士への登記手数料(司法書士に依頼する場合) マンション引き渡し時 1万円程度 あり
<条件・ケースによってかかる費用>
費用項目 支払いタイミング 費用 費用を抑える手段
譲渡所得税 売却した年の翌年の確定申告期間 物件によって異なる なし
リフォーム・クリーニング費用 マンション売却活動の開始前・もしくは売買契約後 5万円程度 あり
住宅ローンの繰り上げ返済手数料 マンション引き渡し時 1万円~6万円程 金融機関によっては無料

次項からは、それぞれの費用について具体的に解説していきます。

①費用で一番高額なのは仲介手数料!売買金額の3%~5%

マンション売却における手数料で最も高額なのは、不動産会社に報酬として支払う仲介手数料です。

仲介手数料とは、不動産会社にマンションの売却を依頼して買主を見つけてもらった時に支払う必要のあるものです。つまり、不動産会社の仲介によって売買契約が成立したときに、報酬という形で仲介手数料が発生するということです。

自分で買主を見つけたり、不動産会社にマンションを売却したりするケースでは、仲介手数料を支払う必要がありません。

それでは不動産会社に仲介を依頼した場合、仲介手数料はどのくらい支払う必要があるのでしょうか。

仲介手数料は、宅建業法にて、売買価格に応じた上限額が定められています。

売買金額 仲介手数料率の上限額
200万円以下 売買金額×5%+消費税
200万円超~400万円以下 売買金額×4%+2万円+消費税
400万円超 売買金額×3%+6万円+消費税

報酬の上限額は、「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額(国土交通省)」に記載されています。

この仲介手数料率には2つの注意点があります。

仲介手数料の注意点

  • 不動産会社が売主・買主に請求して良いと法律上決められている「上限金額」である
  • 上記には別途消費税がかかる

仲介手数料の上限額は、宅地建物取引業法の第416条で「報酬」として明確に定められています。

一般的には定められた上限額で決まることが多いため、マンション売却の仲介手数料は売買金額の3%~5%程度だと認識しておきましょう。

この章では、仲介手数料の概要、金額などを詳しく解説します。

仲介手数料には「仲介業務に必要な経費」が含まれる

仲介手数料は、売買契約を成立させた不動産会社への成功報酬です。

しかし、物件をチラシに掲載するための広告費や、不動産会社の営業マンがお客様を案内する際の人件費などをまかなうためのものでもあります。単なる報酬ではなく、売却に必要な経費も含まれているのです。

そう考えると、一概に「手数料が高い!」とは言えないのかもしれません。

仲介手数料+αを請求されたときの対処法

先述のとおり、仲介手数料には不動産会社への報酬や人件費、広告費、雑費など物件の売却に関わる全ての報酬と経費が含まれています。

つまり、基本的に売主は仲介手数料以外のお金を支払う必要がありません。「広告費用」などを別途請求されても、その金額は支払う必要のない金額です。

もちろんマンションの所在地から遠く離れた場所へのチラシ広告など、売主から通常以上の広告宣伝を依頼する場合には例外的に売主が広告宣伝費を支払う可能性はあります。

しかし、一般的な売却活動ならば、売主が不動産会社に支払うべき費用は基本的にすべて仲介手数料に集約されます。

一般的な売却活動において仲介手数料以外の費用請求があった場合、宅建業法違反の疑いがあるため、各都道府県の不動産会社を管轄する相談窓口(例えば東京都なら「都市整備局住宅政策本部・住宅企画部・不動産業課」、大阪府なら「住宅まちづくり部建築振興課」など) に相談しましょう。

成約していなくても仲介手数料を支払うケースがある

前項のように、仲介手数料の基本は成功報酬になりますが、成約していなくても仲介手数料を支払うケースがあります。

それは、自ら買主を見つけてきて契約をする「自己発見取引時」の仲介手数料です。自己発見時の取引の場合は、以下のように媒介契約の種類によって仲介手数料の支払いは異なります。

  • 一般媒介契約:支払う必要なし
  • 専任媒介契約:一部支払う必要あり
  • 専属専任媒介契約:全額支払う必要あり

まず、一般媒介契約の場合は特に支払う必要はありません。

一方、専任媒介契約の場合は、その時点までに不動産会社が投下した広告費用などは、請求されたら支払う必要があります

また、専属専任媒介契約の場合は、自己発見取引は認められていません。そのため、自分で買主を見つけてきても「不動産会社の仲介」の扱いになり、仲介手数料は全額支払わなければなりません

これらの金額を請求するかどうか、また「いくら」請求するかは不動産会社によって異なります。

自己発見取引の場合は、自ら買主を見つけてきているので「仲介」されたわけではありません。しかし、上記のように専任系媒介契約の場合には、前もって契約を交わしており、仲介手数料(もしくは広告費用)を請求される可能性が高いので気を付けましょう。

売買契約後にキャンセルするとどうなる?

仲介手数料は契約が成立したら支払う必要がある旨をお伝えしましたが、マンションの売買契約成立後にキャンセルした場合、どうなるのでしょうか?

これは、契約書にどのような内容が書かれているのかによっても異なりますが、基本的には売買契約が成立しているため、支払った仲介手数料を取り戻すことはできません。

とはいえ、不動産会社によっては契約書の内容に関わらず返金してくれるところもあるため、実際にそうなった時にはまず確認してみるとよいでしょう。

実際に仲介手数料を計算してみよう

たとえば、マンションを3,400万円で売却したとすると、以下のような計算式になります。

仲介手数料=(3,400万円×3%+6万円)×消費税1.08=1,166,400円

そのため、不動産会社は売主・買主それぞれに対し、最大1,166,400円まで請求して良いということになります。

先述したように、媒介契約を締結するときに、この手数料率は不動産会社との間で決めておきます。

最大でどれくらいの仲介手数料がかかるのか、簡単にチェックできるようにシミュレーションツールを用意しました。

想定の売却金額を入力することで「仲介手数料の上限額」を計算できますので、ぜひご活用ください。

仲介手数料のシミュレーション

不動産の売買金額から自動で仲介手数料の上限を計算します。


不動産会社に支払う仲介手数料(上限)

仲介手数料は 円(税抜)です。

  • 仲介手数料は宅地建物取引業法(以下、宅建業法)で上限が定められており、本シミュレーションでは宅建業法に基づいて上限金額を算出しています。
  • 計算結果の小数点以下の端数部分は、切り捨て処理をおこなっています。
  • 仲介手数料は課税対象であり、上記の計算結果に別途消費税がかかります。
  • 本シミュレーションによる仲介手数料の計算結果は、お客様が入力された売買金額をもとに算出した法定上の上限金額です。
    実際に支払う仲介手数料は、実際の売買金額や不動産会社の取り決めによって異なります。
  • 売買金額が400万円以下と低廉な空き家等(土地・建物)である場合、本シミュレーション結果に現地調査費用相当額を加えた仲介手数料(上限18万円)を請求される可能性があります。(2018年1月1日施行「空家等の売買又は交換の媒介における特例」より)

仲介手数料を支払うタイミングの3つのパターン

ところで、仲介手数料はどのタイミングで支払うのでしょうか?

マンション売却の一般的な流れの中で、仲介手数料を支払うタイミングは以下の3つのパターンがあります。

  • 売買契約時と引き渡し(決済)時に半分ずつ
  • 売買契約時
  • 決済時

それぞれについて詳しく見てみましょう。

パターン① 売買契約時と決済時に半分ずつ支払う

1つ目は売買契約時に50%、決済時に50%と半分ずつ支払うパターンです。

売買契約時に100%支払うのと比べると、負担額も小さくなるため、買主から受け取る手付金で全額支払えることも少なくないでしょう。

不動産会社としては、後々トラブルに発展して受け取れなくなることも想定して、売買契約時に100%受け取るパターンを提案してくることもありますが、決済時100%か、それが難しければ50%ずつにして貰えないか聞いてみるとよいでしょう。

仲介手数料の支払いタイミングと、手付金との意外な関係

仲介手数料を支払うタイミングを3パターン紹介しますが、実は売買契約成立時と引き渡し時の2回で支払うのが一般的です。

それぞれのタイミングで半額ずつ支払います。

  • 売買契約成立時:仲介手数料の1/2
  • 物件引き渡し時:仲介手数料の1/2

ここでのポイントは手付金額で仲介手数料を捻出することができれば、手持ち資金を捻出せずに仲介手数料を支払えるという点です。

手付金とは、見つかった買い手と売買契約を結ぶ前に買い手から売買代金の一部を預かるお金です。一般的には、売買代金の5%~10%を預かります。

たとえば、前項のように3,400万円でマンションを売却したら、仲介手数料の支払いは以下になります。

  • 売買契約時:583,200円
  • 引き渡し時:583,200円

このとき、売買契約時に手付金を5%預かっていれば、170万円(3,400万円×5%)が手元にあります。

そのため、この手付金の一部で不動産会社に仲介手数料の半分を支払うことが可能なのです。そして、引き渡し時に払う残りの半分は残代金を買主からもらうので、その金額でまかなえます。

なお、手付金は売主・買主の協議のもとであれば、いくらでも設定できます。仮に30万円しか手付金をもらっていなければ、差額の283,000円(583,200円-300,000円)は手元の資金から捻出することになります。

このように、仲介手数料の支払いと手付金は関係があるので、仲介手数料の支払いタイミングも加味してまかなえるような手付金額に設定しましょう。

パターン2、パターン3に関しては一般的ではないのですが、不動産会社によってはないとも言い切れないため確認しておきましょう。

パターン② 売買契約時にまとめて支払う

2つ目は売買契約時に仲介手数料の全額を支払うパターンです。

売買契約の段階では、買主から手付金しか受け取っていないため、足りない場合は自己資金から支払う必要もあり、注意が必要です。

パターン③ 決済時にまとめて支払う

3つ目は決済時に仲介手数料の全額を支払うパターンです。

決済時には、買主から売却代金の全額を受け取れるため、受け取った代金から仲介手数料分を支払うことも可能です。

売主としては、このパターンにしてもらうのが一番有難いでしょう。しかし、不動産会社にとってはトラブルのリスクを考えるので、仲介手数料を決済時に全額支払うのは一般的ではありません。決済時に100%で払いたい場合は、不動産会社に相談しましょう。

仲介手数料は安くできるがデメリットもある

この章では仲介手数料に関して質問が多い、「仲介手数料は安くなるのか?」という点について詳しく解説していきます。

結論からいうと、仲介手数料を安くすることはできます。

しかし、満足するマンション売却ができない可能性があるので、あまりおすすめはしません。

仲介手数料を値引くデメリット

先述したように、仲介手数料率は媒介契約時に決定します。仲介手数料を安くするということは、この仲介手数料率を下げるということです。

大半の不動産会社は手数料率を上限で請求してくるので、仲介手数料を安くするときは、そこから手数料率の値引き交渉をはじめます。

仮に値引きに成功したとして、不動産会社の立場ならどう思うでしょうか?

恐らく、「手数料収入が減ったから、広告費と人件費をそれほど投下できない」と思うでしょう。

マンション売却には広告費用もかかりますし、営業マンの人件費もかかります。一方で、不動産会社が売主から受け取れるのは基本的に仲介手数料だけです。手数料収入が低くなれば、必然的に広告費用などを削らざるを得ないのです。

また、仲介手数料の安さだけで不動産会社を選ぶのは失敗のもとです。

せっかく仲介手数料の値引きに成功しても、マンション売却が遅れるなど、うまく売却活動が進まない可能性があるので、あまりおすすめはしません。

仲介手数料がもともと安い不動産会社もある

とはいえ、仲介手数料は100万円を超えるケースも多いので、何とかして安くしたいという気持ちも分かります。

そのときは、もともと仲介手数料が安い不動産会社と媒介契約を結びましょう。そのような不動産会社なら、手数料収入が安い中でもマンションを売却するノウハウを熟知しています。

ただし、手数料収入を満額でもらっている不動産会社より安くなることは事実なので、広告費・人件費は多少節約するでしょう。

そのため、「この会社とこの営業マンなら自分のマンションを売り切ってくれる!」と信用できる不動産会社に売却を依頼しなければいけません。

ここまで、仲介手数料の金額や支払いタイミング、および注意点について説明してきました。仲介手数料は高額なので必ず理解しておきましょう。

②売買契約成立時に印紙税がかかる

ここからは、マンション売却時にかかる税金のひとつである「印紙税」について詳しく解説していきます。

印紙税の確認方法

マンションを売却する際に、必ず作成するのが売買契約書です。

印紙税は、この売買契約書についてかかる税金で、売買契約書に収入印紙を貼る形で納税します。印紙税額は、契約書に記載されている金額によって変動します。

以下は、国税庁のホームページより一部を抜粋した不動産売買契約書の印紙税についての税額表です。

契約金額 本則税率 軽減税率
10万円を超え 50万円以下のもの 400円 200円
50万円を超え 100万円以下のもの 1千円 500円
100万円を超え 500万円以下のもの 2千円 1千円
500万円を超え 1千万円以下のもの 1万円 5千円
1千万円を超え 5千万円以下のもの 2万円 1万円
5千万円を超え 1億円以下のもの 6万円 3万円

表の右側に記載している税の軽減措置については、平成26年4月1日から平成32年(2020年)3月31日までの間に作成された契約書に適用されます。

印紙税を抑える方法

印紙税は不動産売買契約書に対して課税されるので、一般的には売主分と買主分の2通分が必要です。ただし、売買契約書の原本ではなく、契約書の写し(コピー)の場合は、課税対象文書とならず、印紙代金はかかりません。またコピーであっても、原本と契約の効果は同じです。

つまり、作成する売買契約書(原本)は1通のみとし、原本は買主が、コピーは売主が保管することで、印紙代を1通分浮かすことが可能です。この方法は完全に合法です 。

この場合、売買契約書の中に、「契約書は1通作成して買主が原本を保管して、売主はコピーを持つ」という旨の文章を入れる必要があります。

ケースによっては、1通をコピーにした上で、さらに売主と買主とで印紙代を折半するという状況も考えられます。印紙代が半額になるだけでも費用を抑えられるため、おすすめの方法です。

筆者も不動産購入時に、この売買契約書のコピーを売主、原本を買主とするやり方を経験したことがあります。このときは印紙代(1通分)が折半になりました。不動産会社から提案され、そのまま実行されましたが、全く問題はありませんでした。

③ローンの一括繰り上げで返済手数料がかかる

この章では、住宅ローンを使用している場合、マンション売却で発生する「ローンの一括繰り上げ手数料」について解説します。

住宅ローンを使っていない場合や、完済している場合は次の章まで読み飛ばして大丈夫です。

ローンの一括繰り上げ手数料は、前項の仲介手数料に比べると遥かに安い金額です。そのため、諸費用の一部に「このような手数料がある」という事実だけ参考程度に認識しておけば問題ありません

住宅ローンの一括繰り上げ返済手数料とは

そもそも繰り上げ返済とは、決まったローン返済日以外にも残債を返済することです。残債を返済することで元本を減らし、返済期間を短縮させるか、月々返済額を減額するか選びます。

そして、ローンの一括繰り上げ手数料とは、住宅ローンを一括で返済(完済)するときにかかる手数料です。

注意点は、「一部」繰り上げ返済の手数料は無料に設定している金融機関が多いのですが、「一括」繰り上げ返済の場合は有料にしている場合が多いという点です。

というのも、金融機関が長期間の住宅ローン融資をするメリットは、「長期間、『利息』という収入を得られる」ことにあります。

一括繰り上げ返済は、その金融機関がもらえる収益を減らす行為なので、手数料を設定しているというわけです。

金融機関による金額の違い

さて、一括繰り上げ手数料は金融機関によって異なります。

代表的な金融機関の一括繰り上げ手数料は以下の通りです。(2019年7月現在)

お申込方法 三菱UFJ銀行 三井住友銀行 イオン銀行 SBIネット銀行
インターネット 16,200円 5,400円 54,000円 変動金利:無料
固定金利:32,400円
テレビ窓口 21,600円 10,800円
窓口 32,400円 21,600円

※三菱UFJ銀行:「期限前完済手数料(消費税込)
※三井住友銀行:「繰上返済手数料一覧
※イオン銀行:「繰上返済手数料
※SBIネット銀行:「繰上返済手数料

このように各行によって金額は異なりますが、5万円を超えている銀行もあります。

また、SBIネット銀行のように、選択している金利タイプによって金額が異なるケースもあるので、事前に確認しておくと良いでしょう。

ここまでで、一括繰り上げ返済の概要と手数料金額が分かったと思います。

そこまで大きな金額ではありませんが、正確な収支シミュレーションのために、事前に調べておきましょう。

④そのほかに発生する費用(登記関係費用・リフォーム代・引っ越し代)

マンション売却では仲介手数料やローンの一括返済手数料がかかるお金として知られています。しかし、他にも費用がかかります。

この章では、付随して質問が多い、「マンション売却時にかかる諸費用」について、以下3点を解説していきます。

  • 登記関係費用
  • リフォーム・ハウスクリーニング費用
  • 引っ越し費用(撤去費用)

登記関係費用

登記関係費用は、大きく分けて以下の2つです。

  • 登録免許税(抵当権抹消登記)
  • 司法書士報酬料

登録免許税とは、登記するときにかかる税金です。マンション売却時は、マンションの所有権移転登記と、住宅ローンが残っていれば抵当権抹消登記があります。

この中で、所有権移転登記は買主が支払うのが一般的なので、所有権移転登記に関する登録免許税はかかりません。

一方、抵当権抹消登記の登録免許税は売主が支払うものであり、1物件1,000円になります。土地だけの場合は1,000円ですが、一戸建てやマンションなどの場合は、土地と建物で不動産2個となり、1,000円×2個=2,000円を支払う必要があります。

マンションの所有区分が複数の土地にまたがっている場合は、その土地の数の登録免許税の支払いが必要です。例えば、3つの土地にまたがっていた場合は3,000円の費用がかかります。

また、抵当権抹消登記は司法書士に依頼するのが一般的なので、司法書士に支払う報酬も登記関係費用に含まれます。

司法書士事務所によって金額は異なりますが、相場では1万円程度になります。司法書士は仲介を担当している不動産会社があっせんするので、自分で探す必要はありません。

売主が払う登記関係費用まとめ
登録免許税(抵当権抹消登記) 1物件1,000円
司法書士報酬料 10,000円程度

リフォーム・ハウスクリーニング費用

ここからは、マンション売却時のリフォーム・ハウスクリーニング費用について解説していきます。

基本的にリフォームは不要

中古マンションを売却する場合、基本的にリフォームは必要ありません。

なぜなら、中古マンションの購入を検討している人の多くは、マンションに経年劣化や多少の傷み、汚れがあることは承知で購入を考えているからです。また、購入後に自分たちでリフォームするつもりの購入希望者もたくさんいます。

リフォームには様々な種類があり、どのようなリフォームが最適かは住民によって異なります。売主の感覚でリフォームした結果、大多数の買主の感性に合わないものになることもあります。

リフォームをする場合も費用を売却価格に上乗せして購入意欲を下げてしまう事態は避けましょう。

ハウスクリーニングは費用対効果が高いのでやった方が良い

上記の理由により、中古マンションを売却する場合のリフォームはおすすめしませんが、ハウスクリーニングはおすすめします。

部屋の汚れは内覧時の部屋の印象を大きな影響を与えます。特にキッチンやお風呂といった水回りについては、プロのハウスクリーニング業者に依頼してプロの技術で行ってもらった方が良いでしょう。水回りのみの掃除は、おそうじ本舗やダスキンといったハウスクリーニングの大手企業に任せる場合でも5万円以下の価格相場です。

それ以外の場所は自分たちで掃除を行うことで、ハウスクリーニング代金を抑えることが可能です。

引っ越し費用

また、マンション売却時の引っ越し費用は、意外と高額になりがちな費用です。引越し代金の相場は4人家族の場合、おおよそ8〜10万円程度です。

引っ越し費用に関しては、引越し会社、引越しの時期、運搬距離、荷物の量といった条件で決定されますが、ここでは以下の点を押さえておきましょう。

  • 時期によって金額が異なる
  • 見積もりは複数社に依頼する

まず、引っ越し費用は時期と引っ越し業者によって大きく金額が異なります。

金額が高い時期は、引越しの多い3月末付近や9月末付近になります。金額が安い時期は、引越しが少ない年末や6月・11月~12月辺りです。

これは、わたしの実体験ですが、1LDKクラスの部屋から引っ越そうとしたときは、以下のような違いがありました。

  • 3月下旬:大手S社は約25万円、中小のA社は約9万円
  • 4月8日以降:大手S社は約16万円、中小のA社は約5万円

このように、同じ業者でも時期によって数十%の違いがありますし、大手と中小では数倍の違いがあります。

とはいえ実際のマンション売却は、いつ売却できるかを決められないので、引っ越し代が安いシーズンに合わせて引っ越しするというのは現実的ではありません。

引越し費用を抑えるコツは、以下の3つです。

  • 引っ越しの見積もりを取ること
  • 土日ではなく、なるべく平日の引っ越しにすること
  • 各引っ越し業者のサービスカレンダーから安い日を選ぶこと

引越し業者を調べる際は、ネット上から簡単に申し込める引越し業者の一括見積もりサービスをおすすめします。複数の業者に電話やメールする手間が省けるので活用しましょう。

撤去費用

撤去費用とは、引っ越しにあたり大型家具や家電を撤去する費用です。この費用は以下の点を押さえておきましょう。

  • 撤去するかどうかを取り決める
  • 撤去先を選定する

たとえば、エアコンや照明などの設備は、設置したまま買主に引き渡すか、売主が撤去するかを取り決めます。

あなたにとって不要な設備であれば、できるだけ設置したまま引き渡した方が、撤去費用がかからないのでおすすめです。

仮に撤去する場合は、まずは売却できないかを買取業者にヒアリングしましょう。業者によって、引き取れるかどうかや買取価格が異なるので、複数の業者に打診すると良いです。

買取が無理であれば、次は行政の撤去(粗大ごみ受付)を検討しましょう。行政に引き取ってもらうのが一番安価です。

そして、行政の回収が難しい場合に、廃品回収の業者に引き取りを依頼するという流れです。

このように、手数料以外の費用についても頭に入れておきましょう。ローンの一括繰り上げ返済手数料よりも高額になることの方が多いです。

マンションの売却で税金がかかる可能性がある

マンションの売却後で消費税、印紙税とは別に税金がかかる可能性があります。それが譲渡所得税です。譲渡所得税は、マンション売却で発生した譲渡所得の金額に応じて課税されます。

【用語解説】譲渡所得とは

不動産を売却して得た利益のことで、不動産売却による納税額を計算するために必要な情報。

譲渡というと、無料で譲り渡すようなイメージがありますが、税制上では有償無償にかかわらず、すべて譲渡という言葉で表現されています。

例えば不動産を2,000万円で売った場合、その2,000万円がそのまま譲渡所得になるわけではありません。よく間違えやすいですが、売却価格=譲渡所得ではないので注意しましょう。

譲渡所得は、以下の計算式から求めることができます。

譲渡所得=収入金額−譲渡費用−取得費

不動産を売却して譲渡費用や取得費が収入金額を上回った場合、つまり損失が出た場合は譲渡所得がなくなり、譲渡所得税を支払う必要はなく、確定申告をする必要もありません。

ただし不動産を売却して損失が出た場合でも確定申告を行うことで、様々な特例を利用できて税金が安くなるケースはあります。

マンション売却で戻ってくるお金

マンションの売却によって、購入したときに払った費用から戻ってくるものがあります。

戻ってくるお金は大きく分けて以下の4つです。

  • 固定資産税・都市計画税の精算分
  • マンションの管理費・修繕積立金の精算分
  • 住宅ローン保証料の返戻金
  • 火災保険料(地震保険料)の返戻金

思っているより多くの額は返金されません。なので、マンション売却で戻ってくるお金を買換えなどの頭金にしたいなど大きな期待はやめておきましょう。

1つずつ見ていきましょう。

固定資産税・都市計画税の精算

固定資産税・都市計画税は「毎年1月1日時点のマンション所有者」に請求されます。すでに支払い済みの固定資産税がある場合は、引き渡し日以降の分を日割り計算で買主に請求することができます。

決済時に合わせて日割り分を払ってもらうようにしましょう。

そのほか、マンションの修繕積立金を買主と精算するケースもありますが、義務ではなく、仲介会社によって精算するかどうかは異なります。

そのため、仲介会社に相談した上で、買主に精算する合意を得ると良いでしょう。

住宅ローン保証料の返戻金

マンションを購入したときに、住宅ローンの保証料を一括で払ったのであれば、マンションを売却すれば保証金は返金の対象になります。

多くの住宅ローンを契約する際、住宅ローン保証が必須となり、住宅ローン保証料を支払います。住宅ローン保証とは、ローンの返済が不能になった場合に保証会社が債務者の代わりに金融機関に対して代わりに残りのローンを返済する保証のことです。

保証料の払い戻しが可能なのか、どのくらいの金額が払い戻されるのかについては、契約した金融機関、返済期間によって異なりますので、一括返済の前に金融機関に確認しましょう。

マンションの管理費・修繕積立金の精算分

マンションの管理費・修繕積立金は、マンションの所有者が毎月支払っている費用で、これらの費用も日割り清算を行って買主から清算分を受け取ることができます。

管理費・修繕積立金は口座から前払いで引き落とされるケースも多いので、売却が決まったら事前に管理会社に連絡して、引き落としのタイミングを確認しておきましょう。

火災保険料(地震保険料)の返戻金

火災保険は長期で契約すると、保険料を安くすることができます。そのため、マンション購入時に長期一括で契約している人が多いです。マンションを売却する際、この火災保険を解約すると、残りの保険期間に応じた解約返戻金が戻ってきます。

解約時の返戻率は保険会社によって異なるため、いくら戻ってくるのかは人によって異なります。保険会社に問い合わせてみましょう。

火災保険はマンションを売却しても自分で保険会社に連絡しなければ解約にならないため、忘れずに連絡することが大切です。

実際のマンション売却にかかる収支計算

譲渡所得がない場合、売却価格3,400万円、ローン残高2,500万円のマンション売却にかかる収支を計算してみました。

ローン残債 2,500万円
仲介手数料 116万6,400円(3,400万×3%+6万円)×消費税1.08
印紙税 1万円(1千万を超え5千万以下の印紙税)
登録免許税 2,000円(土地と建物)
司法書士費用 1万円前後(司法書士によって異なる)
ローン繰上返済手数料 3万円前後(銀行によって異なる)
譲渡所得税 0円 (※注1)
支出額(ローン残債+諸費用) 2,621万8,400円

売却価格3,400万円、ローン残高2,500万円のとき、支出額は(ローン残高+諸費用)で2,621万8,400円になり、手元に778万1,600円が残る計算です。

※注1:譲渡所得に関しては0円の場合で計算しています。

もし、所有年数が長いのに高く売れた場合など、減価償却率により譲渡所得が出そうなマンションの場合は、前章「マンションの売却で税金がかかる可能性がある」で譲渡所得税についても調べておきましょう。

まとめ

それでは、今回解説した「マンション売却の手数料」について、覚えておくべきことをおさらいしましょう。

記事のおさらい

  • マンション売却にかかるお金は仲介手数料が最も高額
  • 仲介手数料は手数料率が決まっており、契約時に取り決める
  • 印紙税は売買契約書の原本とコピーを用意することで収入印紙代金を節約できる
  • 住宅ローンの一括繰り上げ返済手数料は金融機関によって異なる
  • 上記以外にも登記関係費用や引っ越し・撤去費用がかかる
  • 抵当権抹消登記費用は土地や建物1つにつき1,000円だが、マンションの場合は土地の所有区分に注意する
  • 中古マンションを売却する場合、基本的にリフォームは不要
  • ハウスクリーニングは費用対効果が高いのでやった方が良い
  • 引越し代金の相場は4人家族の場合、おおよそ8〜10万円程度
  • マンション売却時に戻ってくるお金もある

まずは、最も高額な仲介手数料の仕組みや、値引きをするリスクについて理解しておきましょう。そして今回解説した費用を算出して収支をシミュレーションすることで、「予想より手元にお金が残らない…」というような事態を避けることができます。

マンションの売却活動を始める際、各種費用について認識していないと、後々資金が足らなくなって困る可能性があります。

売却開始前には、費用も戻るお金も、一つ一つの項目をチェックして、トラブルを招いたり損をしたりしないように準備しておきましょう。

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編集 すまいうる編集部

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