家売却マニュアル!失敗せず「高く」売るために押さえるべき流れとキホン

2019.04.11投稿 ゼロからはじめる家の売却ガイド
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編集 すまいうる編集部

家を売りたいけれど「なにから始めていいのかわからない…」「どうすれば売れる?」「売れなかったらどうしよう…」と疑問に思われる人は多いのではないでしょうか?

人生で何度もない家売却だからこそ、失敗したくはありませんよね。

この記事ではこんな悩みを解決します!

  • 初めての家売却だから方法をゼロから知りたい!
  • 家を高く売るためのコツが知りたい!
  • 家が売れない、ローンが払えない、住み替えたい、相続や離婚など家売却の悩みを解決!

この記事では、家売却を初めてするあなたにおさえて欲しい基礎知識と、大事な家を高く売り、家売却を成功させるためのコツを家売却の流れにそって解説していきます。

それではまず、あなたに合った家の売り方について見ていきましょう。

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【チャート式】あなたにあった家の売り方

家の売り方は「不動産会社の仲介での売却」「買取」「任意売却」の3つです。

家売却フローチャート

上記の図に従い、自分に合った売り方を確認しましょう。

なお、図のとおり「ローンが払えなくて家を売却する…」「どうしても決められた期日までに売却しなければならない」といった特殊な状況でない限り、不動産会社の仲介による売却方法が一般的です。

【4STEPでわかる】家売却の流れと方法

大きい流れのSTEP 実際のアクション ポイント かかる期間
①準備 1.家の売却相場を確認する

2.複数の不動産会社に査定してもらう

3.不動産会社と媒介契約を結ぶ

信頼できる不動産会社を選ぶ! 1~4週間
②売り出し 4.売出価格を設定する

5.広告活動が始まる

6.内覧に対応する

7.価格交渉をする

売却活動は不動産会社と協力する! 1~3ヶ月
③契約成立

8.売買契約書はしっかり確認する

9.手付金を受け取る

10.残金決済・引き渡し

契約成立~引き渡しまでは気を抜かずに行う! 1~2ヶ月
④売却後 11.確定申告・納税 確定申告は損しないためにも正確に行う! 1週間

STEP① 準備:信頼できる不動産会社を選ぼう!

 家売却の全体像1~準備~

STEP①のポイントは信頼できる不動産会社を選ぶこと。

家売却だけでなく、不動産売却において、一番大事なのが自分にあった不動産会社に売却を依頼することです。

ここでは、不動産会社を選ぶまでの流れを解説します。

1.家の売却相場を確認する

家を高く売るためのコツ!

相場価格を知ることで「不動産会社から掲示された査定額が適正であるか」を判断できる。

まずは不動産会社に家の売却を依頼する前に、自分の家がどのくらいの価格で売れるか、相場を理解しておきましょう。

なぜなら、いきなり不動産会社に行って査定を受けても、その査定価格が正しいものか分からないからです。

高いのか、安いのか、妥当なのかが分からないと、査定額を判断することができません。結果として信頼できる不動産を選ぶことができず、損をすることもあります。

そこで一般市場価格を知るために、やるべきことをご紹介します。

不動産販売のポータルサイトに掲載されている情報を閲覧する

インターネット上には、不動産販売の情報を集めたポータルサイトが存在します。

不動産ポータルサイトのトップページから、

  • 売却予定の家の地域
  • 最寄駅
  • 面積

といった物件条件を入力して検索しましょう。

売却する家と似た条件の家がどのくらいの価格で販売されているのかが確認できます。

マンション売却の場合、同じマンションの部屋の販売価格はとても参考になります。

ただし、不動産販売のポータルサイトに記載されている価格は、あくまでも売出価格です。

【用語解説】売出価格とは

不動産会社の査定価格を元に、売主の「いくらで売りたいか」を加味した価格のこと。不動産広告に掲載される価格。

売出価格は、値引きされることを前提としています。

実際の成約価格は掲載価格より低くなることに気をつけましょう。

売出価格を知るなら「不動産ジャパン」

不動産販売のポータルサイトでおすすめなのが、公益財団法人不動産流通推進センターが運営する「不動産ジャパン」です。

全国の不動産流通業者ほぼ全てが加入しており、不動産ジャパンからアクセスできる情報の範囲が広い点がオススメです。

  1. 不動産ジャパン」へアクセス
  2. [不動産物件検索・不動産会社情報]タブから[不動産を探す【買う】]をクリック
  3. 不動産物件検索から[マンション・一戸建て]などをクリック
  4. 自分の家と近しい条件で絞り込む

自分の家と近しい条件の家がいくらで出されているか、確認しましょう。

成約価格を知るなら「REINS Market Information」

また、家売却の相場を知るうえで、過去の成約価格はとても参考になります。

過去の成約価格を調べると言ったらレインズ、といっても過言ではありません。不動産流通機構が運営する「REINS Market Information(レインズ マーケットインフォメーション)」というサイトから、自分の売却予定の不動産と似た物件の過去の成約情報を確認しましょう。

  1. REINS Market Information」のトップページへアクセス
  2. [マンション・戸建て]から都道府県・地域を指定して検索
  3. 自分の家と近しい条件で絞り込む

自分の家と近しい条件の家がいくらで成約になったのか、確認しましょう。

2.複数の不動産会社に査定してもらう

家を高く売るためのコツ!

複数の不動産会社を比較することで「自分にあった不動産会社」を見つけることができる。

自分で大体の価格相場を調べたら、次は複数の不動産会社に家の査定を依頼しましょう。

複数社に依頼する理由は、査定価格が偏らないようにするためです。

査定価格はその不動産会社が「この価格なら売れるだろう」と決めている価格なので、会社によって数十万、百万円単位の違いが出ることもあります。

なかには媒介契約を取るために相場よりかなり高い金額を掲示する不動産会社もいるため、複数の不動産会社に査定を依頼するのが大切です。

また、不動産会社によっては「戸建てが得意」「マンションが得意」など得意不得意があるので、複数の不動産会社に査定を依頼したうえで、自分の家の種別が得意な不動産会社に頼むようにしましょう。

信頼できる不動産会社を見つけるには「不動産一括査定サービス」を使おう!

一括査定で家をお得に売れることを表すイラスト

家を高く売るためのコツ!

不動産会社は査定価格の「高さ」で選ぶのではなく「根拠」で選ぶ。

家の売却では複数の不動産会社に査定を依頼することが大切だと説明しましたが、ひとつずつ査定を依頼するのは時間と手間がかかるので、不動産一括査定サイトの利用をおすすめします。

不動産一括査定サイトは、インターネットから売却する家の条件を入力してボタンを押すだけで、売却する家を取り扱える複数の不動産会社から査定価格(机上査定価格)を受け取れます。

不動産一括査定のサービスの流れ図

査定には、物件の条件だけで機械的に算出する「机上査定」と、実際に家を見てから査定する「訪問査定」の2種類があります。

机上査定 訪問査定
書類の用意 不要 必要
査定スピード 30分~1時間程度 1週間程度
査定の精度 低い 高い
いつするか 査定依頼の最初 机上査定の後

両者には表のような違いがあります。

家売却を行ううえでは、机上査定価格を出してきた会社から訪問査定を依頼する会社を複数選び、最終的に仲介を依頼する不動産会社を選びましょう。

 査定の流れとチェックポイント

ここで査定額の比較ポイントについて押さえておきましょう。

査定額の比較ポイント

査定額を比較するときは、

  • 査定価格は高ければ良い、というものではない
  • その価格の妥当性が重要

この2つを意識して行うのがポイントです。

なぜなら、査定価格はあくまで、相場や家の条件をふまえて不動産会社が出した価格であり、「この値段で売れる」という確実なものではないからです。

また、不動産会社のなかには、買主からの売買契約を勝ち取ろうとして、あえて高めの査定価格を出す不動産会社もいるため、価格の高さに一喜一憂して不動産会社を選ばないようにしましょう。

相場より高い金額を出したなら、その理由があるはずです。

不動産会社に査定金額の「根拠」を尋ねることで、価格の妥当性を判断しましょう。

合わせて不動産会社の選び方を紹介します。

査定価格の「高さ」ではなく「根拠」で不動産会社を選ぶ!

不動産会社を選ぶポイント6つ

ポイント1:行政処分情報や免許番号で業者をふるいにかける

ポイント2:机上査定の対応が良いかのチェック

ポイント3:直近の販売実績があるどうかのチェック

ポイント4:競合物件をきちんと確認しているかのチェック

ポイント5:訪問査定時に営業マンが物件調査しているかのチェック

ポイント6:大手or地元密着?特徴を知り自分に合った業者をチェック

査定のときのスタッフがそのまま売却の担当になることが多いため、スタッフの対応は購入希望者への対応だと考え、不動産会社を選びましょう。

業者選びについて詳しく調べたいひとは、こちらの記事がオススメです。

こちらはマンション売却の業者選びについての記事ですが、マンション以外の戸建てなど家売却全体に使えるコツを書いています。

査定価格の比較ポイントを押さえたら、実際に査定をおこなってみましょう。

提携した優良不動産会社のなかから、あなたにあった最大6社をご紹介する不動産一括査定サービス「すまいうる」がオススメです。

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※一括査定サービス「すまいうる」は、株式会社エイチーム(東証一部上場)のグループ企業が運営する無料サービスです。

机上査定の後に注意すべき査定額を上げるコツ!

訪問査定では、実際の家をプロの不動産会社が見て査定を行います。ここで査定額を少しでも上げたいひと向けに、査定額を上げるコツをお伝えします。

ただし、あくまで「査定額」は「この家ならこのくらいで売れるだろう」という予測価格にすぎません。

「実際に売れる価格」ではないことを留意してください。

査定額を上げるコツ
内容 費用 オススメ度
水回りは綺麗に掃除する ★★★
ゴミや荷物はできる限りどける ★★★
玄関の靴を片付け、少しでも広く見せる ★★★
カーテンを開け、日当たりのよい時間に査定に来てもらう ★★★
窓を開け、換気はしっかり行う ★★★
物を処分してすくなくする ★★☆
ハウスクリーニングを行う 数万円 ★☆☆ ※

※ハウスクリーニングについては、8章の家売却にかかる費用・税金を安く抑えるコツ「リフォームはなるべく行わず、ハウスクリーニングにとどめる」で詳しく解説します。

水回りは見に来る人の印象に強く影響します。

水回りに臭いやカビなどがあると、劣化しているとみなされやすく、ここを綺麗にしているだけで、家がきれいに保たれているとアピールすることができます。

また部屋を広く見せるには、ものを少なくすることが大事です。しかしながら、見えているものを整理整頓で片づけないことには、見る人の印象は変わりません。

大事なのは、見に来る人の印象を良くすること。そのための整理整頓や片づけもしっかり行いましょう。 

3.不動産会社と媒介契約を結ぶ

家を高く売るためのコツ!

3つの媒介契約の違いを理解して「自分にあった媒介契約」を選ぼう。

売却を依頼する不動産会社が決まったら、媒介契約を結びます。

媒介契約とは、不動産の売却を媒介(仲介)してもらうための契約です。媒介契約には専属専任媒介、専任媒介、一般媒介の3種類があります。

3つの媒介契約の比較表
比較項目 専属専任媒介契約 専任媒介契約 一般媒介契約
複数の会社との契約 × ×
自分で見つけた買主との直接取引 ×
レインズへの登録義務 5日以内に登録 7日以内に登録 任意(登録義務なし)
業務報告義務 1週間に1回以上 2週間に1回以上 任意(報告義務なし)
契約有効期間 最大3ヶ月 最大3ヶ月 規定なし(3ヶ月が目安)
自由度 ★☆☆ ★★☆ ★★★
すまいうるのオススメ度 ★★☆ ★★☆ ★☆☆

自由度が高い一般媒介契約だと不動産会社に注力してもらえない可能性も!

一般媒介は複数の不動産会社と、専任媒介と専属専任媒介は1社のみと媒介契約を結ぶ契約です。

自由度が高く、1社よりも複数の不動産会社と契約した方が売却のチャンスが多そうですよね。

しかし、一般媒介契約の場合、広告費をかけても他社に売買契約をされたら利益がゼロであるため、不動産会社が積極的に動かない可能性があります。

媒介契約は専任媒介契約がオススメ!

すまいうるオススメの媒介契約は、専任媒介契約です。

専任媒介契約がオススメな理由

  • 一般媒介契約に比べ、決めた不動産会社との関係が密接になる
  • レインズへの登録義務がある
  • 自己発見取引が禁止されておらず、専属専任媒介契約よりは自由度が高い

※レインズとは不動産会社が情報共有をしているネットワークのこと。専任媒介、専属専任媒介契約の場合は、レインズへの登録義務がある。

専任媒介、専属専任媒介契約の契約期限は3ヶ月です。

もしも最初の不動産会社の動きが良くなければ、このタイミングで他社に切り替えることをおすすめします。

媒介契約の違いについて、もっと知りたい場合は、こちらの記事も参考になります。

STEP② 売り出し:売却活動は不動産会社に積極的に協力する!

家売却の全体像2~売り出し~

STEP2は主に不動産会社が主体となって行います。

だからといって売主はなにもしなくていい、というわけではありません。任せっきりにせず、売主からちゃんと家を売りたい気持ちを態度で伝えましょう。

不動産会社が主体となって行うことは、

  • 不動産ポータルサイトへの物件情報の掲載
  • 販売チラシの作成
  • 家の購入希望者の内覧対応など

売主が行うことは、

  • 売出価格を不動産会社と一緒に設定する
  • 不動産会社の報告を確認する
  • 内覧対応を不動産会社の営業マンと一緒に行う

 ことです。 

4.売出価格を設定する

家を高く売るためのコツ!

売り出し価格を設定する際は「最低価格」「希望価格」「査定価格」を参考に決めましょう。

  • 最低価格:ローン残債などから「この価格で売れないと生活ができない」という最低ライン
  • 希望価格:成約相場を見た際の「この価格で売れてほしい」という理想価格
  • 査定価格:不動産会社が査定した価格

これら3つの価格を参考に、不動産会社と相談しながら、最初の売り出し価格を決定しましょう。

購入希望者は値引きを交渉しますので、値引きを見込んだ価格設定ができれば大丈夫です。

5.広告活動が始まる

広告活動は特に不動産会社が行う「営業」の部分です。

不動産会社が広告活動として行っていることは、

  • 広告を出して集客する
  • 購入希望者と内覧のスケジュールを立てる

売主が気をつけておくべきことは、

  • 不動産会社と連絡を密に取ること
  • 売却活動の状況を常に把握すること

になります。

不動産会社が集客に注力している時間は、売主もしっかりと連絡を取るのが大事です。

6.内覧に対応する

家を高く売るためのコツ!

内覧前には、家の掃除と整頓を行い、内覧の印象を高めよう!

特に水回りはもっとも注目されるポイントなので、入念に掃除しましょう。汚れがひどい場合はハウスクリーニング業者に依頼するのも一つの方法です。

内覧時には、過度なアピールはせずに笑顔で明るい対応を心がけ、聞かれたことに的確に応えるのが大事です。

内覧者からは家を売却する理由を尋ねられるので、答えをあらかじめ用意しておきましょう。 

売主はスケジュールを調整して売却機会を作る

家を高く売るためのコツ!

内覧は買主のスケジュールに合わせるのが鉄則!

売却期間中はスケジュールに余裕を持ち、不動産会社が営業をして見つけてきた購入希望者のスケジュールに合わせることを意識しましょう。

特に内覧希望になりやすい、土日の日中などは空けておくのがベストです。

7.価格交渉をする

家を高く売るためのコツ!

値引きは「最低価格」「希望価格」「査定価格」を念頭において、不動産業者と相談しながら進める!

購入希望者が現れると、具体的な価格の交渉に入ります。

ほとんどの場合、「売り出し価格から値引きしてほしい」と言われます。

ここでは購入希望者からの値引き交渉の対応を説明します。価格交渉を考えて売り出し価格を決めていても、価格交渉には慎重になりましょう。

価格交渉の際のポイント3つ

  • 交渉する姿勢を見せる
  • 無理な値引きは断る
  • 価格を提示することで、売主に有利な妥協点を見つける

交渉する姿勢を見せる

まずは「値引き交渉には、できる範囲で応じます」という売主の姿勢を見せましょう。

もちろん、売主側としてはすこしでも高く売却したいはずです。同じように、購入希望者はすこしでも安く購入したいと交渉をしてきます。

家売却における交渉を成功させるには、両者どちらかの主張のみを通すのではなく、お互いにとって気持ちよい取引になるように考えることが大切です。

無理な値引きは断る

お互いにとって気持ちよい取引を行うことは大切です。

そのうえで、「たとえば3000万円の家を、2000万円に値下げしてほしい」など、無理な値引きは断って大丈夫です。

また、売却活動をはじめて間もない時期に値引き要求があった場合など、ほかの購入希望者が現れる可能性が高い場合は見送るのも一つの手です。

価格交渉は、「売出価格を設定する」で紹介した「最低価格」「希望価格」「査定価格」を念頭において、不動産会社と相談しながら進めていきましょう。

価格を提示することで、売主に有利な妥協点を見つける

たとえば、売出価格2590万円の物件があったとします。

この物件に対し、「2400万円で買いたい」と値引きを交渉されたときは、すぐに値下げして対応したり、値引きできるできない、を答えるのではなく、

100万円値引きの2490万円でどうですか?」

と、買主にこちらから価格を提案してみましょう。

この方法で進めると、こちらから再提示した価格で成立する可能性が高いです。

また、買主の希望価格だけでなく、「購入が可能な上限額を教えていただけませんか」と質問することで、すこしでも値引き額を抑えられる可能性があります。 

STEP③ 契約成立~引き渡しまでは気を抜かずに行う!

 家売却の全体像3~契約~

STEP3では契約成立から引き渡しまで、気を抜かないことがポイントです。

具体的な流れに従って、ポイントをおさえましょう。

8.売買契約書はしっかり確認する

売買契約書はしっかり確認しましょう。

なぜなら、売買契約書には瑕疵担保責任の免責のため、売買契約書に「現状有姿」「現状有姿にて引き渡す」という文言を入れるケースがあります。

瑕疵担保責任については、詳しくは【ケース別】損せず「高く」売るための注意点、で説明します。

売買契約書に記載していないと無効になってしまうため、後々トラブルになりかねません。

不動産会社にも説明の義務はありますが、流し聞きをしてしまわないように、注意して聞きましょう。

9.手付金を受け取る

手付金については、以下3つのことを知っていれば問題ありません。

  • 手付金の相場は売買金額の510%20%以内に収まることがほとんど)
  • 手付金は違約金として扱われる(買主都合で契約解除の場合、売主が違約金として受け取る)
  • 手付金は売買金額の支払いに充当される

手付金の割合図

なお、売主が自己都合で売買契約を解除するケースでは、売主は手付金を返金した上で、手付金と同額を支払います。

つまり、売主都合で売買契約を解除する場合、手付金の2倍を違約金として買主に渡すことになります。そのため売買契約や手付金の段階にきたら、キャンセルなどは行わないのが鉄則です。

締結した契約は簡単には破棄できないことをしっかり認識しておきましょう。

10.残金決済・引き渡し

売買代金から手付金を差し引いた残代金の決済と、不動産の引き渡し、物件の登記が通常同じ日に行われます。

引き渡し当日の流れを確認しておきましょう。

引き渡し当日の流れ

引き渡す当日は、以下のような流れで進行します。

  1. 不動産会社の事務所などに関係者が集まる
  2. 買主からの入金確認
  3. 決済金でローンの残債を返済(売主のローンが残っている場合)
  4. 引渡し関係の書類に署名&捺印
  5. 金融機関に抵当権抹消に必要な書類を取りに行く
  6. 司法書士が法務局へ行き抵当権抹消登記および所有権移転登記

上記の手続きをもって、所有権が売主から買主に移転します。 

3.のローン残債の返済については、売主は事前にやっておくべきことがあるので、次で説明します。

売主は引渡し日までにローン完済の準備をしておく

売主に住宅ローン残債がある場合は、金融機関に完済手続きをおこないましょう。

引き渡しまでに実際に完済しなさいということではなく、「完済するための準備」をします。

完済手続きの方法としては、多くの場合は売主が金融機関に出向き、

  • 引き渡し日(決済日)の確認
  • 必要書類の確認および完済手続き

を行います。この手続きをもって、抵当権を抹消する準備が完了となります。

当日スムーズに完済手続きが済むように、引き渡し日までに金融機関に連絡をして、完済手続きの方法を確認し準備しておきましょう。

登記に関する詳しい説明は、こちらの記事もご参考ください。

STEP④ 売却後:確定申告は損しないためにも正確に行う!

家売却の全体像4~売却後~

STEP4では家が売れた後、確定申告について説明します。

高額な資産である家売却には、忘れてはいけない税金と確定申告があります。確定申告間際に焦らないためにも確認しておきましょう。 

11.確定申告・納税

家を売却できたら、その翌年に確定申告を行います。

売却を検討している段階で税金のことまで考えている人は少ないです。

確定申告や税金については、信頼できる不動産会社であればきちんと教えてくれますので安心してください。

しかし、万が一誰も教えてくれなければ、無駄なお金がお財布から出ていってしまうかもしれません。

そのため、確定申告については以下の記事で詳しく解説しています。

家売却にかかる費用一覧

費用項目 内容 必須 金額
仲介手数料 不動産会社へ支払う費用 400万円超の物件なら、「取引額の3%+6万円」
印紙税 売買契約書に貼付する印紙代

売買金額が1,000万円超5,000万円以下なら1万円。

5,000万円超1億円以下なら3万円。

抵当権抹消関連費用 住宅ローンの抹消費用

抵当権抹消の登録免許税は、不動産1個につき1千円。

司法書士報酬は1.5万円程度。

測量費用 戸建ての土地の境界が不明な場合に行う 必須ではない 30万円〜100万円
ハウスクリーニング費用 内覧の際の印象を良くするため、状況に応じて行う 必須ではない 5万円程度

不動産会社に支払う「仲介手数料」が一番高額!

家売却でかかるもっとも大きな費用は仲介手数料です。

仲介手数料は、以下の式で計算できます。

仲介手数料=(売買金額×3%+6万円)×1.1(消費税)

例えば、売買金額が2000万円の場合、以下のような計算になります。

(2000万円×3%+6万円)×1.1726000

となり、仲介手数料は726000円です。

売買契約が成立すると、通常は不動産会社に対して仲介手数料の半金を支払います。

残りの半金は物件の引き渡し後に支払います。 

手元の資金に余裕がない場合は、売却代金が振り込まれたあとに仲介手数料を支払えないか、不動産会社に相談しましょう。

なお、仲介手数料は売買金額によって変わりますが、その上限金額は宅建業法で定められています。

最近では手数料無料の会社もありますが、多くの不動産会社では、仲介手数料を法定上限額と取り決めています。

想定の売買金額から仲介手数料(上限)をチェックしたいかたは、以下のシミュレーションツールをご活用ください。

仲介手数料のシミュレーション

不動産の売買金額から自動で仲介手数料の上限を計算します。


不動産会社に支払う仲介手数料(上限)

仲介手数料は 円(税抜)です。

  • 仲介手数料は宅地建物取引業法(以下、宅建業法)で上限が定められており、本シミュレーションでは宅建業法に基づいて上限金額を算出しています。
  • 計算結果の小数点以下の端数部分は、切り捨て処理をおこなっています。
  • 仲介手数料は課税対象であり、上記の計算結果に別途消費税がかかります。
  • 本シミュレーションによる仲介手数料の計算結果は、お客様が入力された売買金額をもとに算出した法定上の上限金額です。
    実際に支払う仲介手数料は、実際の売買金額や不動産会社の取り決めによって異なります。
  • 売買金額が400万円以下と低廉な空き家等(土地・建物)である場合、本シミュレーション結果に現地調査費用相当額を加えた仲介手数料(上限18万円)を請求される可能性があります。(2018年1月1日施行「空家等の売買又は交換の媒介における特例」より)

そのほか家売却に関する手数料の詳細については、こちらの記事もご参考ください。

家売却にかかる費用・税金を安く抑えるコツ

ここからは、家売却の際にかかる費用を抑え、すこしでも手元に残る資金を増やすための方法について見ていきたいと思います。

売買契約書に貼る「印紙税」は一部をコピーにする

印紙税は不動産売買契約書に対してかかるので、一般的には、売主分と買主分の2通分が必要になります。

ただし売買契約書の原本ではなくて写し(コピー)の場合、課税文書とならずに印紙代金はかかりません。

コピーであっても契約の効果は同じなので、売主が保存する1通分はコピーにしましょう。

この方法を利用する場合は、

契約書は1通作成し、買主が原本を保管、売主はコピーを持つ

この文言を売買契約書に入れる必要があります。

不動産会社から発案されることもある節約方法で、全く問題もありません。

リフォームはなるべく行わず、ハウスクリーニングにとどめる

家を売却する場合にリフォームやハウスクリーニングを行う場合があります。

結論から言えばリフォームはおすすめしませんが、ハウスクリーニングはおすすめです。

リフォームは買主の希望に合わない可能性がある

古い家を売却しようとする場合、リフォームをすすめられる可能性があります。

しかし、古い家を購入しようと検討している購買層は、購入金額を抑えたい人たちです。

リフォームのデメリット

  • 売主がリフォームした内容が買主の生活に合わない可能性がある
  • リフォームした分、売却価格を上げると築年数の割には割高な家になる

雨漏りなどの明らかに必要な修理は行うべきですが、通常はリフォームを行わず、求めやすい価格のまま売却に臨みましょう。

ハウスクリーニングは水回りがおおすすめ

一方で、掃除については徹底的に行う必要があります。

6.内覧に対応するでも説明しましたが、掃除が徹底されている家とそうでない家では、内覧の印象が全く違います。

油汚れやこすっても落ちない水垢など、汚れがひどい場合は、プロのハウスクリーニング業者に依頼するのも手です。

【参考】リフォームとハウスクリーニングの費用相場

<リフォームの費用相場>

  • キッチン:50100万円
  • トイレ :2050万円 洗面台 :2050万円
  • お風呂 :50~100万円
  • 壁紙:1,000/㎡:6畳の部屋で約58万円程度

 <ハウスクリーニングの費用相場>

  • 水回りのみの掃除:5万円以下(おそうじ本舗やダスキンなどの大手の会社に任せる場合)
  • 一戸建て全体の掃除:10万円以下

譲渡所得税・住民税は控除を使う

家を売った後の税金は、政府の控除などを利用しましょう。

主な控除(マイホームの売却)は、

  • 3,000万円特別控除
  • 10年超所有軽減税率の特例
  • 10年超所有軽減税率の特例

主な控除(マイホーム以外でも受けられる)は、

  • 空き家に関する特別控除
  • 平成21年、22年取得の土地を譲渡したときの1,000万円特別控除

家売却に税金控除の詳細については、こちらの記事をご参考ください。

家売却に必要な書類チェックリスト

家売却に必要な書類は、下記の表をご覧ください。

下記に挙げた書類は、一般的に必要となる書類です。ほかにも必要な書類がないか、必ず不動産会社に確認しましょう。

必要書類は取り寄せが必要なものが多く、取り寄せる場合は1週間ほどかかります。早めに準備することが重要です。

売却依頼時に必要な書類チェックリスト
必要書類 取得場所 チェック
登記簿謄本 売主が保有している

法務局(オンライン請求も可能)

購入時の売買契約書・重要事項説明書 売主が保有している
住宅ローンの償還表 売主が保有している
物件の図面(販売パンフレットなど)

売主が保有している

売買契約時に必要となる書類チェックリスト
必要書類 取得場所 チェック
身分証 売主が保有している
実印 売主が保有している
印鑑証明書(3ヶ月以内のもの)

各市区町村の役所

市区町村によってはコンビニでも可能

住民票

各市区町村の役所

市区町村によってはコンビニでも可能

権利書(登記識別情報通知) 家取得時に取得
固定資産税納税通知書

毎年5月頃、各市区町村の役所から送付されている

建築確認通知書(検査済証) 売主が保有している
売買決済時に必要となる書類
必要書類 取得場所 チェック
ローン残高証明書 売主が保有している

抵当権抹消書類

(登記の委任状、解除証書もしくは完済証明書、登記事項証明書)

ローンを受けている金融機関から入手

【ケース別】損せず「高く」売るための注意点

ここからは損をせず高く売るための注意点について解説していきます。

家売却のケースによっては、気をつけておくだけで売却に差が出てくるので、ぜひ確認しておきましょう。

《共通》瑕疵担保責任について理解していないと、トラブルのもとになる!

売買契約の際、チェックしたいポイントとして瑕疵担保責任の期限について紹介しました。

ここでは、どうして瑕疵担保責任についてきちんと理解していないといけないのか、説明していきます。

【用語解説】瑕疵担保責任とは

購入した時点では明らかになっていない、隠れた不動産の欠陥(=瑕疵)があった場合、売主が買主に対して負う契約解除や損害賠償などの責任のこと。

瑕疵(かし)とは見えない欠陥や不具合のことで、例えば雨漏りなどを指します。

売却時点で売主が把握していなかった瑕疵について、売主が負う責任を瑕疵担保責任と呼びます。

たとえば売却したあと、瑕疵担保責任を負う期間中に雨漏りが見つかった場合、住宅としての機能に不具合があったため、売主は雨漏りの修理費を支払うなどの補償を行わなければいけません。

この瑕疵担保責任を負う期間は、民法上は1671項により、10年保証とされていますが、

一般的な中古住宅の売買契約においては、

  • 瑕疵担保責任を負う期間は売買契約で23ヶ月に定める
  • 「瑕疵担保責任を負わない」という特約条項を契約書に明記する

というのが一般的です。

※参考サイト:瑕疵担保責任の期間と内容(国土交通省 後援不動産流通実務検定)

この瑕疵担保責任を負う期間がしっかりと売買契約書に明記されているか、あるいは瑕疵担保責任免除という取り決めであれば、「瑕疵担保責任を負わない」と明記されているかを確認しましょう。

また、「瑕疵担保責任を負わない」と明記している場合でも、売主が把握している瑕疵をわざと買主に伝えていなかった場合、売主は瑕疵担保責任を免れることはできません。

瑕疵担保責任に問われないためには、

  • 家の不具合や欠陥は絶対に隠さない
  • 契約時に買主と正確な意思疎通を行う
  • 売却前にホームインスペクション(住宅診断)を行う

という3つの対策があります。

瑕疵担保責任について不安が残る方は次の記事も確認しておきましょう。

《戸建て》隣地との境界が定まっていないケースは測量の費用がかかる!

あなたが売ろうとしている家が戸建ての場合、売却する際に注意したいのが、隣地との境界です。

もしも隣地との境界がはっきり定まっていない場合は、基本的には測量して土地の境界を定めてからの売却となります。境界が定められていない場合、買主が住宅ローンを受けられない可能性もあります。

土地の測量は、土地家屋調査士に依頼します。測量にかかる費用は状況によりますが、30万円〜100万円程度かかります。

家売却に関する注意点の詳細については、こちらの記事もご参考ください。

住み替えの場合は買い先行になると住居費がダブルでかかる!

住み替えのときの家売却で注意したいのは購入が先の「買い先行」になるか、売却が先の「売り先行」になるかです。

住み替えでは「売り先行」がオススメとされています。

その最大の理由は、売り先行だと住居費がダブルでかかることがないからです。(買い先行は住居費が一定期間ダブルでかかることがあります)

詳しくはこちらの記事でご確認ください。

住みながらの家売却は内見への事前準備がないと印象が悪くなる!

住みながら家を売ることはできるのか? とお思いの方もいると思います。

結論から言うと、住みながらでも家を売ることはできます。

住みながら家を売るとき、気をつけるべきは内見への事前準備です。無理して空き家にする必要はありませんが、内見に来た人の印象が悪くならないよう清掃や換気などを行いましょう。

詳しくはこちらの記事でご確認ください。

相続した家を売る場合は「相続登記」が必須!

相続した家を売却する場合、「相続登記」という手続きを行う必要があります。

手続き自体は、法務局に必要書類を提出することで完了しますが、気をつけるべき点は

  • 建物と土地、それぞれに登記が必要
  • 相続人が複数いても不動産の「共有名義」の状態はトラブルの原因になるのでなるべく控える

こちらの2点です。

詳しくはこちらの記事でご確認ください。

離婚した場合は住宅ローンの有無を確認しないとトラブルのもとになる!

離婚した際は「家売却をして、得たお金を半分ずつわける方法」が一番あとくされありません。

財産分与するときは、住宅ローンの有無をまず確認しましょう。

  • 住宅ローンがない場合:売却して財産分与
  • 住宅ローンはあるが売却で住宅ローンが返済できる場合:売却して財産分与
  • 住宅ローンがあり売却で住宅ローンが返済できない場合:将来的なリスクを考えると、任意売却して残った債務を整理した方がよい

詳しくはこちらの記事でご確認ください。

まとめ

それでは、家売却についてまとめていきましょう。

記事のおさらい

  • 家を売却するときは、相場を調べることから始まる
  • 査定は複数の不動産会社に依頼したほうがより妥当な価格がわかるのでオススメ
  • 複数の不動産会社に査定を依頼する時は「不動産一括査定サイト」を利用するのがオススメ
  • 査定価格は「高さ」で選ぶのではなく「根拠」で選ぶ
  • 隣地との境界が未確定であれば土地の測量が必要になる
  • 住み替えの場合は買い先行になると住居費がダブルでかかる場合がある
  • 住みながらの場合は内見への事前準備をしっかり行う
  • 相続した家を売る場合は「相続登記」の手続きについても把握する
  • 離婚した場合は住宅ローンの有無を確認してから売却へ

家の売却で悩むのは、不動産の売却が日常的ではなく多くの人にとって初めての経験であるためです。

また、周りにも家を売った経験のある人が少ないので、相談もなかなかできません。

しかし、今回の記事で解説したとおり、家を売却するために必要なことや基本の流れはすでに決まっています。

あとは個々の家の状況に合わせ、不動産会社と相談しながら進めていきましょう。

記事前半で言及したとおり、家の売却はあとになればなるほど売れる可能性が低くなり、評価額も下がります。家を売ると決めたら、すぐにでも行動しましょう。

今回の記事が、家売却を進める上でお役に立てば光栄です。

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編集 すまいうる編集部

不動産売却にまつわるお客様の悩みや疑問に寄り添い、正しい情報をわかりやすく伝えることをモットーに執筆・編集をおこなっています。 不動産は大切な資産。お客様が納得できる形で売却できるように、心を込めてサポートいたします。

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