マンション売却の相場は?調べ方と相場以上に売却する3の方法

2019.07.18投稿 相場価格のイロハ
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コンサルタント

監修 中村昌弘

マンションの売却金額には「相場価格」があります。

その相場価格を知っておくことで、自分のマンションがいくらで売れるのか、というおおよその価格が分かります。

また、相場価格を知ることで不動産会社の選定にもつながるので、マンション売却時は必ず調べておきたいものです。

そこで今回は、マンション売却の相場に関して以下を解説していきます。

この記事ではこんな悩みを解決します!

  • マンションの相場価格とは?
  • 相場価格の調べ方
  • 相場価格以上で売る方法

筆者は、元々マンションディベロッパーの営業マンであり、過去に何件もマンション売却(仲介)を成功させてきました。

もちろん、相場価格を調べて査定価格を提示して……というようなこともしてきたので、今回の記事は実体験に沿って執筆しています。

マンション売却を検討している人はぜひ参考にしてみてください。

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マンションの相場価格とは

自分のマンションがいくらで売れるのかは、マンションの相場価格の算出方法を知れば分かります。

そのため、まずは不動産会社がどのように相場価格を調べているかを紹介します。

また、相場価格と勘違いしやすい「売出価格(売り出し価格)」についても合わせて解説していきます。

不動産会社は取引事例比較法で相場価格を出す

不動産会社は「取引事例比較法」を利用して相場価格を算出します。

取引事例比較法とは、直近で売却された物件の成約事例を調べることです。

言い換えると、相場価格は直近の成約価格によって左右されるということです。

そのため、直近でたまたま高く売れた物件があれば相場価格が上がることもあります。

取引事例比較法で相場価格を算出する具体的な流れは以下になります。

  • 調べたいエリアを指定する
  • 調べたい物件と近い条件の物件をピックアップ
  • ピックアップした物件をもとに相場価格を割り出す

大半の不動産会社は、上記の流れで相場価格を調べ、それをもとに物件の査定額を算出します。

相場価格と売り出し価格は異なるもの

相場価格についての注意点は、相場価格と売り出し価格は異なるという点です。

相場価格は成約価格をもとに算出するため、言うなれば「相場価格=恐らく売れるであろう価格」です。

相場価格をもとに査定価格を算出する点から、「相場価格≒査定価格」ともいえるでしょう。

一方、売り出し価格は広告に記載する価格になります。

中古マンションの売却は、購入検討者からの値引き交渉が多いので、一般的には「相場価格≒査定価格<売り出し価格」になりやすいです。

ただし、売り出し価格を高くするほど集客は落ちますので、売主によって売り出し価格の設定基準は異なります。

相場価格を調べるメリット

上記のように、相場価格=直近の成約価格でした。

そのため、売主が相場価格を調べておくと以下のメリットがあります。

  • 自分のマンションがどのくらいで売れるかを知れる
  • 不動産会社の見極めにつながる

詳しく説明していきましょう。

自分のマンションがどのくらいで売れるかを知れる

まずは、自分で相場価格を調べることで、自分のマンションがどのくらいで売却できるかを知ることができます。

おおよその売却価格を知ることで、そもそも売却するかどうかの判断がしやすくなるでしょう。

不動産会社の見極めにつながる

また、相場価格を知っておけば、不動産会社を見極めることもできます。

というのも、一般的にマンション売却をするときには、複数の不動産会社に査定依頼をするため、売主は複数のなかからひとつの不動産会社を選ばないといけません。

その際、査定額の根拠を聞き、判断基準にすることができます。

査定額は、上述したように相場価格を基にしているので、逆にいうと査定額の確からしさを検証するには、その不動産会社が相場価格を正しく把握しているかどうかを検証すれば良いのです。

相場価格と査定価格が大きく異なる場合は、どうしてその査定額なのか、理由を聞くことで、信用できる不動産会社がどうかを判断することができます。

このように、相場価格を把握しておくことで、精度の高い査定額を提示している質の高い不動産会社を見極められます。

マンションの相場価格の調べ方

では、実際にマンションの相場価格の調べ方を解説していきます。個人で相場価格を調べる方法は以下の通りです。

  • REINS Market Informationで調べる
  • 土地総合情報システムで調べる

調べ方1:「REINS Market Information」

REINS Market Informationで相場価格を調べるときは以下の流れになります。

  1. REINS Market Informationにアクセス
  2. 物件種類とエリアを選択
  3. ピックアップされた物件をさらに絞り込む

上記の流れで物件を絞り込めば、住所(町名まで)や成約単価、築年数、成約時期を調べることが可能です。

また、絞り込んだ物件はエクセルなどに落とし込むと良いでしょう。そうすることで、調べたい物件とより条件の近い物件を抽出することができます。

調べ方2:「土地総合情報システム」

土地総合情報システムは、不動産の取引価格、地価公示・都道府県地価調査の価格を検索して見ることができる国土交通省のWEBサイトです。

土地総合情報システムも、概ねREINS Market Informationと同じです。

サイトにアクセスして、物件種類と地域を選べば、成約単価や築年数など詳細情報を閲覧できます。

土地総合情報システムの場合は地図上からも物件を選ぶことができるので、REINS Market Informationよりエリア選定しやすいです。

どちらの調べ方がおすすめか?

結論からいうと、REINS Market Informationも土地総合情報システムも、どちらも利用した方が良いです。なぜなら、この2つのサイトは情報源が異なるからです。

REINS Market Informationは不動産会社が閲覧できるREINSの情報を基にしているので、不動産会社が相場価格(査定価格)を調べるときに集める情報とほぼ同じです。

一方、土地総合情報システムは国交省が実施しているアンケート調査が情報源です。

REINS Market Information、土地総合情報システム、ともに調べるのに時間はかからないので、どちらも利用すると良いでしょう。

マンションの売り出し価格の調べ方

前項で紹介した方法は、あくまで「相場価格を調べる方法」であり、売り出し価格を調べることはできません。

しかし、マンション売却時は売り出し価格を調べるとメリットがあります。

不動産ポータルサイトで売り出し価格を調べる

マンションの売り出し価格を調べるには、SUUMOやHOME’Sなどの不動産ポータルサイトを利用すると良いでしょう。

もしくは、ネットで「地名 マンション 購入」などと検索すれば、その地名で売られているマンションを調べることができます。

売り出し価格を調べておくことで、相場価格をもとに「いくらで売り出せば良いか?」が分かってくるというメリットがあります。

売り出し価格を調整する

たとえば、周辺で売り出されているマンションの価格が高ければ、相場価格より10%以上高くても違和感がありません。

逆に、周辺で売り出されている物件が安ければ、相場価格並みで売り出さないと集客が落ちる可能性があります。

その「売り出し価格をいくらにするか」という判断は売主がするものなので、相場価格と一緒に売り出し価格も調べておきましょう。

相場より高く売る方法1:既存住宅売買瑕疵保険へ加入する

前項までで、相場価格を知る方法やメリットを理解できたと思いますが、ここからは調べた相場価格よりも高く売る方法を解説していきます。

まずは、「既存住宅売買瑕疵保険へ加入する」という方法を紹介します。

理由から先にいうと、既存住宅売買瑕疵保険へ加入することで、買主は安心して購入できるので高く売りやすいです。

というのも、この保険に加入しておくことで、買主は瑕疵(建物の欠陥)があっても補修費用などを保険でまかなえるので、万が一瑕疵があっても安心できるというわけです。

既存住宅売買瑕疵保険とは?

既存住宅売買瑕疵保険の概要として以下を理解しておきましょう。

  • 瑕疵担保責任とは?
  • 瑕疵担保責任に対する保険
  • 保険金はいくら下りるか?

瑕疵担保責任とは

瑕疵担保責任とは、簡単にいうと「瑕疵(欠陥)について売主が責任を負う」ということです。

たとえば、売却したマンションで雨漏りがしたり、生活に支障のある破損が見つかったりすれば、売主は引渡し後でも補修費用などの支払い義務を負うのが瑕疵担保責任になります。

瑕疵担保責任に対する保険

一般的に、瑕疵担保責任は「引渡しから半年」などと期限を決めます。

たとえば、「引渡しから半年間」と瑕疵担保責任を負う期間を定めた場合、仮に引渡しから7か月後に雨漏りが発覚しても、買主は売主に瑕疵担保責任を追及できません。

つまり、補修に関する費用は買主が負担するということです。

ただし、既存住宅売買瑕疵保険に加入していると、最大で5年間は保険が適用されます。

そのため、期間内であれば、買主は補修費用の一部を保険金として受け取ることができるというわけです。

保険金はいくら下りるか?

保険金は「(補修費用など-5万円)×100%」なので、5万円ほどの軽微な補修であれば適用されません。ただ、それ以上の金額であれば5万円を除いた費用全額の保険金が下ります。「補修費用など」とは、調査費用なども含まれています。

既存住宅売買瑕疵保険に加入すると買主にもメリットがある

既存住宅売買瑕疵保険は売主が加入した状態でマンションを売却できますが、加入することによる買主のメリットは以下の通りです。

  • 瑕疵担保責任の期限以降も安心
  • 税金が安くなる

「瑕疵担保責任の期限以降も安心」については前項の通りです。ほかにも、不動産取得税や登録免許税などの税金が軽減されます。

これらのメリットがあるため、既存住宅売買瑕疵保険に加入した物件は買主も安心感を覚えるうえ、税金に関する優遇もあるので、相場価格以上で売却できる可能性があるのです。

既存住宅売買瑕疵保険の加入に必要な費用

既存住宅売買瑕疵保険へ加入する際にかかる費用は概ね15万円ほどで、内訳は以下の通りです。

  • インスペクション(検査料):3~4万円
  • 保険料:4万円~8万円

ただし、上記の費用は建物の規模や特約などで異なりますので、実際の金額は保険会社に問い合わせてください。

仮に支払金額が15万円だとしたら、既存住宅売買瑕疵保険に加入することで売却価格が15万円以上高くなるかという点を考え、既存住宅売買瑕疵保険に加入するかどうかを判断しましょう。

相場より高く売る方法2:内見前の準備

マンションを相場よりも高く売る2つ目の方法は、内見(内覧)の前準備をしっかりおこなうことです。具体的には、以下のような準備をおこないます。

  • 入念なクリーニング
  • 簡易的な補修
  • 出迎え態勢

上記を行うと高く売れる理由は、入念なクリーニングと簡易的な補修をすることで、建物の劣化が目立たなくなります。

それによって、建物の評価が上がり高く売れる可能性が高くなるというわけです。

また、きちんと内見者を出迎えることで気持ちよく内見してもらい、物件自体の印象が良くなるのです。

入念なクリーニング

まず、マンションを売却する前に入念なクリーニングをします。特に、水回りは衛生面を気にする人が多いため、市販の薬剤などを利用して丁寧にクリーニングしましょう。

もちろん、フローリングやクロスなどもクリーニングしておきます。

あまりに汚れがひどいときは、クリーニング業者に見積もりを取ってもらい、その金額次第で依頼するかを判断します。

前項と同じく「クリーニング費用の分だけ高く売ることが可能か?」という視点で考えましょう。

また、一度だけでなく、内見の予約が入るたびに自分でクリーニングは行います。

多少手間はかかりますが、室内がきれいかどうかは検討度合いに大きく影響してくるので、必ずクリーニングは行いましょう。

簡易的な補修

クリーニング以外には、フローリングやクロスの破れなど簡易的な補修も自分でできます。

市販の補修材でフローリングの傷は目立たなくできますし、クロスの破れはノリ付けすることが可能です。

ただし、大きな傷や破れについては自分で補修するのが難しく、下手に補修すると傷が広がる可能性もあるので、その点は受け入れて売却活動することをおすすめします。

出迎え態勢

さいごに、内見者をきちんと出迎えましょう。

内見をはじめとした営業活動は、基本的に全て不動産会社の営業マンが行います。

しかし、内見者はあくまで顧客です。売主という立場で以下のことを行うようにしましょう。

  • 最初と最後の挨拶
  • スリッパの用意
  • 内見中はなるべく視野に入らない

小さいことではありますが、内見者が気持ちよく内見できるかどうかは、検討度合いに深く関わってきます。

相場より高く売る方法3:3か月を目途に計画を立てる

マンションを相場より高く売る3つ目の方法は3か月を目途に計画を立てることです。

マンションの売却期間は物件によりますが、あまり長いスパンで考えると競合環境も変わるのでダラダラと長引きやすいです。

なぜ高く売れるか?

3か月を目途に売却計画を立てることで、ダラダラと売却が長引くのを防ぐことができます。

売却が長引いてしまうと「売れ残り物件」として認知され、激しい値引き交渉を受けることで売却価格は下がりやすいです。

そのため、媒介契約の期限でもある3か月を一旦の目安として売却計画を立てることによって、売主自身が売却下限価格を明確にして、値引き交渉を受け入れやすいのです。

一見すると値引きを受け入れることで「安く売却されるのでは?」と思うかもしれませんが、結果的にダラダラ売却が長引くよりは高く売れているケースが多いでしょう。

売り出し価格は競合環境による

売り出し価格は競合環境によるので、いくら相場価格並みに売り出しても競合環境次第では高くも安くも見えます。

とはいえ、競合環境によってコロコロ価格を変えると値交渉されやすくなってしまうので、値下げ枠は期限を決めておいた方が良いでしょう。

タームごとに値下げ額の許容金額を決める

たとえば、以下のように2週間~1か月程度の期限を定めて価格を決めてしまいましょう。

  • 売り出し価格:2,928万円
  • 1か月:2,898万円
  • 2か月:2,848万円
  • 2.5か月:2,798万円

下限価格を決めておくことで、営業マンも値引き交渉がしやすいです。

たとえば、売り出してから1.5か月後に2,850万円での値引き交渉が入ったとします。

上記を決めておけば、「あと半月(2か月)で2,848万円まで下げるから交渉に応じた方が良い」という判断ができるのです。

途中で下限価格が変わっても構わないので、タームごとに値下げの許容範囲を決めるのは効果的といえます。

まとめ

それでは、今回解説した「マンション売却の相場」について、覚えておくべきことをおさらいしましょう。

記事のおさらい

  • 相場価格を知ることでおおよその売却価格が分かる
  • 相場価格を知ることで不動産会社の選定にも役立つ
  • 相場価格以上で売却できる方法がある

マンション売却を検討しているのであれば、REINS Market Informationや土地総合情報システムで相場価格を調べることから始めましょう。

その金額をもって不動産会社に査定依頼を出すことで、優良な不動産会社の見極めにもなります。

それは、結果的にマンションを高く・早く売ることにつながるのです。

監修の中村昌弘さんの写真

コンサルタント

監修 中村昌弘

宅地建物取引士

新卒で不動産ディベロッパーに勤務し、用地仕入れ・営業・仲介など、不動産事業全般を経験。入居用不動産にも投資用不動産にも知見は明るい。独立後は、不動産事業としては主にマンション売却のコンサルタントに従事している。趣味は読書。好きな作家は村上春樹、石原慎太郎。

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