マンション売却前に床の修復は必要?ケース別の解決法を紹介

マンションの売却前に床の修復は必要か
監修の中村裕介さんの写真

不動産ライター兼不動産経営者

監修 中村裕介

マンション売却する際、床の状態が悪い場合は修理すべきかどうか良いかで悩んでいる人はたくさんいます。

この記事では、以下のような疑問や質問にお答えします。

この記事ではこんな悩みを解決します!

  • マンション売却の際、床は修復するべき?
  • マンション売却の際、床の修理費はいくらかかるのか
  • マンション購入希望者は床の状態についてどう思ってる?

この記事では、マンション売却前に部屋の床の修復が必要かどうか、また床の状態別の修復判断のポイント、マンション売却前に床修繕を業者に依頼する場合の価格相場、マンション売却の際のリフォームとハウスクリーニングについて解説していきます。

この記事を読むことで、マンション売却の際の床の問題に対してどのように対応すれば良いのかが明確になり、自信を持ってマンション売却を進めることができます。

マンション売却前に床の修復は基本的に必要ない

マンション売却前に床の修復は基本的には必要ありません。

なぜなら、中古マンションの購入を検討している人の多くは、マンションに多少の傷みや汚れがあることは承知の上で購入を考えているからです。

このような理由で床の修復は基本的には必要ありませんが、購入者の対応について様々な点で注意すべき点があるため確認していきましょう。

購入者によって床の状態に対する考え方が違う

中古マンションの購入希望者の考え方は同じではありません。

購入後のリフォームを考えてない人の場合、傷や汚れのない、なるべく修理の必要のないマンションを求めています。

逆にとにかく購入価格が安いマンションを探している人の場合、築年数や部屋の状態は気にしません。

そして、マンション購入後に自分たちのライフスタイルに合わせてリフォームを考えている人の場合も、やはり床の状態は問題にしません。

マンション購入後にリフォームを行うことを前提としている購入世帯は少なくありません。

その一因として、リフォーム一体型住宅ローンの存在があります。

近年、住宅購入用の資金とリフォーム費用の両方を、住宅ローンとして借りられるリフォーム一体型住宅ローンを取り扱う金融機関が増えています。

リフォーム費用も低金利の住宅ローンとして借りられるため、リフォームへのハードルは以前よりも下がっており、中古住宅も購入の視野に入れる家庭も増えています。

床をはじめ部屋の状態が良いのに越したことはありませんが、このように購入者の多くは傷があることを前提に購入を検討していたり、リフォームを考えたりしています。

マンション売却の際は、基本的には床に多少の傷があっても、そのまま売却して良いと言えるでしょう。

床をリフォームせず価格交渉で対応するとお得なことも

床の状態にリフォームが必要な場合でも、リフォームせずに価格交渉で対応した方がお得になるケースがあります。

中古マンションの購入希望者からは、必ず値引きの要請がきます。値引き交渉は、リフォーム実施済みかリフォームしていないかに関係なく、必ず行われます。

せっかくリフォームしてもさらに値引きがなされるのであれば、あえてリフォームせずにリフォーム費用を値引き分として計算した方が、結果的にはリフォーム費用分、売主がお得になります。

ただし、値引き分が大きくなって利益が目減りする事態は避けたいので、一般的なリフォーム費用についてはあらかじめ確認しておくことが大切です。

床修繕に関する費用については、記事の後半で詳しく解説しています。

床の傷・汚れを隠すのは厳禁

マンション売却時に、買主に分からないように床の傷・汚れを隠したり、傷や汚れがあることを知っていて買主に告知しなかったりすることは絶対にやめましょう。

故意に傷や汚れなどを隠して売却後に発覚したり、瑕疵担保責任の期間を過ぎたりした場合でも損害賠償などの責任を追求される可能性があります。

修理やリフォームをせず床の傷・汚れをそのままに売却するならば、その状態であることを買主にきちんと伝えて、納得の上で購入してもらいましょう。

マンション売却前の床修繕のケース別の判断

ここからは、マンション売却前の床修繕に関する、ケース別の判断ポイントについて解説していきます。

築年数が古い物件を売却する場合

築年数が30〜40年以上の古いマンションを売却する場合、床の修繕を含めリフォームの必要はありません。

なぜならリフォーム費用を売却価格に上乗せした場合、築年数が古いにも関わらずやや高めの魅力のない物件になってしまうからです。

築年数が古いマンションを購入したい人は、何よりもマンション価格が安い点に魅力を感じています。

築年数が古いマンションを売却する場合は、原則としては床の修理などリフォームなしで売却しましょう。

購入希望者から修繕の要請があった場合

ここまで中古マンションの売却の際には床の修繕の必要はないと申し上げてきました。

しかし購入希望者から修繕の要請があった場合は、修繕をおすすめします。なぜなら購入者の希望だからです。

リフォームの問題点は、誰が買うのか分からない状態で行う点にあります。

フローリングが購入者の趣味に合わなければ、リフォームはアピールポイントとはなりません。

しかし、購入希望者が現れて、床の修繕を条件として購入するという状況であれば、修繕しない理由はありません。

もちろんこれは売買価格などその他の売買条件で同意に至っている前提の話です。

この場合、相手の要請通りに引き渡し前に床の修繕をしても良いですが、手元の現金を使いたくない場合もあります。

その場合は、あらかじめ修繕費用を確認した上で、修繕費用分を値引きするという方法も考えられます。

ひどい傷がある場合

中古マンションを売却する場合は基本的に修繕の必要はありません。

しかし、床にひどい傷がある(例えば歩くことが困難なほどの傷や穴があるなど)場合は、修繕が必要かどうか検討しなければなりません。

購入検討者も傷があることは予測していますが、あまりにひどい傷がある部屋の場合、部屋全体に問題があるのではないかという不安にかられて、購入を見送ってしまうためです。

ただし、床の一部を補修する場合、床材が異なり目立つ可能性もあります。慎重に判断しましょう。

また、修繕費用が高額になり過ぎる場合は、販売価格に影響します。

大まかな目安としては、およそ50万円以上の修繕費用がかかる場合は、そのままで販売した方が良いケースが多いでしょう。

50万円以上の価格を販売価格に上乗せする場合、販売価格に与える影響が大きくなりすぎます。

例えば元々2,950万円で売却を考えていた場合は3,000万円となり、3,000万円未満でマンション購入を検討していた人はネットで物件検索にヒットしなくなります。

またリフォームではなく、修繕費用で50万円以上がかかってしまう住宅の場合、内装やその他設備にも汚れや傷みなどが多い可能性が高く、修繕が購入率アップにつながる可能性は低いです。

購入者が購入後に修繕を含めた全体的なリフォームをした方が安上がりになるので、50万円以上かかる修繕の場合は、販売価格の安さを優先させて販売した方が良いでしょう。

床の傷の具合に関しては、どこからがひどい傷に該当するのかは一概には言えませんが、この場合、自己判断でなく不動産会社に相談して意見を聞くことが重要です。

自分ではひどい傷と思っていても、売買の現場ではそうではないかもしれません。

不動産会社はマンション売却の経験があるので、客観的な視点でアドバイスをしてくれます。

マンション売却前に床修繕を業者に依頼する場合の工法と価格相場

ここからは、マンション売却前に床修繕を業者に依頼する場合の工法と価格相場について解説していきます。

床修繕の工法の種類

マンションの修繕は、大きく部分的な修繕をするか、全体を張り替えるかの2つの方法があり、当然ですが全体の張り替えの方が高額です。

部分的な修繕の場合、かんたんな工事で済む反面、施工によっては周りとの違いが目立つデメリットがあります。

修繕の方法は様々ですが、傷の部分にハードワックスを充填したあと、削って平らにして、木目など床全体との色を合わせる調色の作業を行うといった作業が基本です。

全体を張り替える方法には、古い床材の上に新しい床材を重ねて張る「重ね張り(上張り)」か、古い床材を全て取り除いて、新しく張り替える「張り替え」という2つの方法があります。

重ね張りの場合、張り替えよりも安く済みますが、床材を重ねた分、床の高さが上がってしまうというデメリットもあります。

張り替えは段差もなく仕上がりが綺麗ですが、費用が高くなります。

フローリング(床材)の種類について

床の修繕においては、使用するフローリング(床材)によっても施工費用が変わります。

床材に使われる材料としては「無垢フローリング」と「複合フローリング」の2種類に大きく分けられます。

無垢フローリングは、一枚の木から作り出されたフローリングで、天然の木ならではの素材感があります。

複合フローリングは、合板や集成材など様々な基板を合わせて作られたフローリングで、一般的な住宅ではこちらの複合フローリングが使用されています。

マンション売却前に床修繕を業者に依頼する場合の価格相場

マンション売却前に床修繕を業者に依頼する場合の価格相場は以下の通りです。

  • 部分的な張り替え:約2〜5万円以上
  • 全体的な張り替え(6畳の場合)
  • 重ね張り:8〜10万程度
  • 張り替え:10〜15万程度

また、ここに記載しているのはあくまでも相場であり、傷の具合や範囲、使用する床材によって、実際の修繕費用はこれ以上かかる場合があります。

マンション売却のために床を修復する場合、正確な修繕費用を把握するために修理会社の無料見積もりなどを活用して、どんな修繕が必要になるのか、どのくらいの修繕費用がかかるのかを確認しておくことが重要です。

最近では訪問見積もりだけでなく、傷のある部分をメールして無料で見積もりをしてくれる、メール見積もりのサービスを提供している会社もあるので、複数社から相見積もりを取る際に活用しましょう。

リフォームよりはハウスクリーニングがおすすめ

筆者の見解としては、マンションを売却する場合、リフォームよりもハウスクリーニングがおすすめです。

床材の張り替えだけにしろ、リフォームする場合はフローリングの色や材質が気に入らないなど、購入者の希望と異なる場合があり効果が不確実です。

しかも数十万円のリフォーム費がかかります。

しかし、住宅の中が汚い方が好きという人はいません。

ハウスクリーニングは、マンションを売却できる確率を高める、費用対効果の高い方法と言えます。

ハウスクリーニングを導入する場合、水回りはプロに任せた方が良いでしょう。

なぜなら、水回りは内覧時に購入希望者から最もチェックされる部分であり、一番生活感が出てしまう部分だからです。

中でもキッチンは内覧者の誰もが重視する重要なポイントです。

プロが水回りを徹底的に掃除すれば、部屋は見違えるほど明るい印象に変わります。

また、キッチンの油汚れやお風呂の水垢などは、素人では完全に汚れを落とすことが難しい箇所です。

このような理由で、水回りの掃除はプロのハウスクリーニングに依頼することをおすすめします。

水回り以外の部分については、自分や家族で清掃を行うことでクリーニングの費用を抑えることができます。

まとめ

それでは、マンション売却の床の問題についてまとめていきましょう。

記事のおさらい

  • マンション売却前に床の修復は基本的に必要ない
  • マンション購入後にリフォームを行うことを前提としている購入世帯は年々増加傾向にある
  • 床の傷・汚れを隠すのは厳禁であり、発覚した場合は瑕疵担保責任の期限を過ぎても損害賠償を請求される可能性がある
  • 築年数が古い物件を売却する場合はリフォームはやるべきではない
  • 購入希望者から修繕の要請があった場合は修繕するか、修繕費用分を値引きして対応する
  • 床にひどい傷がある場合、部屋全体の印象に影響するため修繕した方が良いが、不動産会社などの客観的なアドバイスを受けるべし
  • 床修繕の工法の種類は部分修繕か全体の張り替えか。張り替えの場合は旧床材の上に張る重ね張りか純粋な張り替えの2種類
  • 床のフローリングには、無垢フローリングと複合フローリングの2種類
  • 部分的な張り替えの価格相場は約2〜5万円以上全体的な張り替えの場合は重ね張りで8〜10万、張り替えで10〜15万程度
  • リフォームよりはハウスクリーニングがおすすめ

記事内で何度も言及した通り、マンション売却の際に、床の修復は必要ありません。

マンション売却の場合は、マンションを購入する人の立場で考えることが重要です。

中古マンションの購入を検討している人の多くは、安めに購入して購入後のリフォームを前提に購入しているため、リフォームに費用をかけてしまうと逆に物件の魅力が下がってしまう可能性が高いです。

ただし、歩くことが困難なほどの傷などの場合は、修復した方が良い場合はあります。

その際は、不動産会社と相談の上で、本当に床の修復が必要なのかを判断しましょう。

床の修復を行う場合は必ず相見積もりを取って修繕費用を抑えてください。

今回の記事内容が、マンション売却に際して床の問題をどう取り扱うかの指針になれば幸いです。

監修の中村裕介さんの写真

不動産ライター兼不動産経営者

監修 中村裕介

宅地建物取引士、保育士

1983年福岡生まれ。上海復旦大学卒。 商社、保育園、福祉施設での勤務を経て、現在は不動産の記事を中心に手がけるライター兼不動産経営者。実際に店舗・住宅を提供している立場から、不動産に関する記事を執筆中。 趣味はフットサル、旅行、読書。美容と健康のために毎日リンゴ人参ジュース飲んでます。

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