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不動産売却で査定する前に知っておくべき「仲介」と「買取」の4つの違い

2020.01.21投稿 仲介と買取の4つの違い
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編集 すまいうる編集部

家やマンションなどの不動産を売却する際に、不動産会社に「仲介」を依頼するべきなのか、もしくは直接不動産会社に「買取」をしてもらうべきなのかでお悩みではありませんか。

不動産の売買は人生で何度も起こることではないので、そもそも「不動産を売却したいけどどうすればいいのかわからない・・・」という方もいるかと思います。

不動産の売却方法は「仲介」と「買取」の2種類ですが、それぞれにメリット・デメリットがあり特徴が異なります。

仲介と買取、どちらが高く売れるの?

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一般的に高く売れるのは「仲介」の方だよ!

結論から言うと「仲介」での売却が一般的、かつ高く売ることができます。

「安くてもいいから早く売却したい」という場合は、買取がオススメになります。

この記事では、「仲介」と「買取」の違いについて4点に絞り詳しく解説していきます。

  • 「買主」の違い
  • 「売却価格」の違い
  • 「決済スピード」の違い
  • 「売却活動」の違い

「仲介」と「買取」は売り方が異なるので、向いている場合と向いていない場合とがあります。

この記事でまとめてご紹介しますので、不動産の仲介・買取を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

「仲介」と「買取」の違い

不動産を売却する方法として「仲介」と「買取」があります。

  • 不動産会社に買い手を探してもらうことを「仲介」
  • 不動産会社に直接買い取ってもらうことを「買取」
「仲介」と「買取」の違い
項目 仲介 買取
買主 おもに個人のお客様 不動産会社が買主になる
売却価格 相場どおりで売れる可能が高い 相場価格以下の金額になる
決済スピード 3ヶ月~半年程度かかる 最短数日で可能
売却活動 内見があり面倒 ほぼ手間がない

結論からいうと、仲介と買取の違いのなかでは「売却価格」と「決済スピード」の違いが大きいです。

違いに注目しながら、自分はどちらを選ぶべきか? を考えましょう。

1.「買主」が違う

仲介と買取では、買主が違います。

仲介の買主は個人ですが、買取の買主は不動産会社になります。

  • 仲介は不動産会社が不動産を買いたい個人を探す
  • 買取は不動産会社が買主になる

一般的な売却方法である「仲介」は言葉どおり、不動産会社が買主を探すので売主との仲介役になります。

仲介の図解

不動産会社はあくまで売主・買主との橋渡し役に過ぎず、間に入って色々と調整してくれる立場です。

一方、「買取」は不動産会社自身が買主になります。

不動産買取の図解

買取の場合、不動産会社は買い取った不動産をそのまま販売するか、リノベーションなどをして付加価値を上げてから販売します。

この買主の違いが、仲介と買取の根本的な違いです。

買取の場合は、そのまま住むんじゃなくて、また販売されるんだね!

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そう!仲介の場合は基本的に個人が「居住用」として不動産を購入するけど、買取の場合は不動産会社が「販売用」として不動産を購入するんだ。

2.「売却価格」が違う

仲介と買取では売却価格が違います。

仲介の売却価格は相場どおりですが、買取は相場の6割~7割程度になります。

  • 仲介は相場どおりで売れる可能性が高い
  • 買取は基本的に相場価格の7割程度になる

仲介の場合は、不動産会社が様々な広告媒体を利用して広く購入希望者を探すため、不動産市場の相場価格で成約に至る可能性が高いです。

一方、買取の場合はほぼ100%が相場価格以下で成約します。

価格は物件にもよりますが、買取の場合、相場の6割~7割ほどまで下がります。

というのも、上述したように買取をした不動産会社は、その不動産に付加価値をつけて個人のお客様に販売することで利益を出すからです。

不動産会社は安く買い取らないと事業としてやっていけないということ?

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ペンギン先生

そういうことだよ。不動産を販売するにもいろいろなお金がかかるから、相場価格で買い取ってしまうと事業として成り立たなくなるんだ。

不動産会社が中古不動産を販売するには、売買時の諸費用や税金がかかるだけでなく、広告費や人件費もかかります。

そのため、たとえば相場価格の3,000万円で買い取って3,050万円で売ったとしても、諸費用・税金・広告費・人件費がかかっているため赤字になってしまうのです。

そうなると事業として成り立たないため、不動産会社は相場価格以下で購入して販売することで収益を得ます。

このような背景があるので、買取の場合、売却価格は場価格以下になるというわけです。

3.「決済スピード」が違う

仲介と買取では決済スピードが違います。

仲介は決済まで3ヶ月~6ヶ月かかりますが、買取は最短だと数日で決済することが可能です。

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ペンギン先生

買主が一般の個人になるか不動産会社になるかで売却の流れも変わってくるんだ。流れを確認しよう!

仲介と買取の流れ
仲介 買取
査定
集客活動 内見
内見
交渉
申込み
契約
引渡し

このように、買取には集客活動や交渉がありません。

そのため、買取は仲介の場合よりも決済までにかかる期間が圧倒的に短縮できます。

高く売るには3ヶ月以上かかる!仲介の売却スケジュール

仲介にかかる期間の目安(※)は以下になります。

  • 査定:1~2週間
  • 売却依頼(媒介契約の締結):査定から1週間以内
  • 売却活動:3ヶ月
  • 申込~契約:1週間
  • 契約~引渡し:1~2ヶ月

※不動産売却は、その不動産や売り出し時期によって売却が完了するまでの期間が大きく変わります

各タームの期間を短くすることはできますが、どんなに早くても査定~引渡しまで1ヶ月以上はかかります。

売却活動に時間がかかるんだね!

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ペンギン先生

この期間が一番ブレやすいんだ。売却活動の期間を早めるには価格を低くする以外に確実な手はないから、3ヶ月は見込んでおこう。

一般的に3ヶ月かかる売却活動の期間を短縮すればするほど、売却期間は全体的に短縮できます。

しかし、売却活動の期間を早めるのは、価格を低くする以外に確実な手はありません。

そのため、「相場価格で売れる可能性が高い」という仲介のメリットを活かすためには、3ヶ月ほどの期間は見込んでおいた方が良いでしょう。

最短数日で決済できる!買取のスケジュール

一般的な買取の流れは以下の通りです。

  • 5/1(金):訪問査定
  • 5/2(土):申込
  • 5/7(木):売買契約
  • 5/8~5/15:金融機関との決済調整
  • 5/21(木):引渡し

※流れがわかりやすいように、仮の日付を入れています

短縮することは可能ですが、特に住宅ローンの残債がある場合は、金融機関と完済手続きをする時間を確保する必要があります。

仮に、その手続きがすぐに終わるのであれば、10日~2週間ほどで決済することは可能です。

どうして買取は仲介よりこんなに時間を短縮できるの?

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ペンギン先生

売却活動と交渉がないこともあるけど、買取が決まった後の決済に時間がかからないからだね。

買取の決済に時間がかからない理由としては、以下のような違いがあるからです。

  • 不動産会社が現金で買うケースも多い
  • 不動産会社が融資を受ける場合も審査が早い
  • 引越しの準備がない

仲介の場合は、数週間程度の時間をかけて決済します。

これは買主が一般個人のため、住宅ローンを組んだり引越し準備に時間がかかるからです。

しかし、買取業者の場合は現金で購入する場合も多く、融資だとしても個人より審査が早く済みます。

さらに、引越し準備がない点も決済スピードが早い要因になります。

最短で買取する流れ

最短の場合、数日で買取が完了します。

  • 訪問査定~申込み:1日
  • 売買契約:1日
  • 決済&引渡し:1日

ただし、これはイレギュラーケースです。

最短で買取する場合には、下記の前提条件が必要になります。

  • 売主側は訪問査定の日に申込みをする
  • 売買契約を訪問査定の翌日に締結
  • 不動産会社は現金で決済する
  • 住宅ローンがすでに完済できている
  • 不動産会社の了承

売り物件に抵当権が設定されている場合は金融機関との手続きがあるので、既に住宅ローンを完済していることが条件です。

さらに、そもそも不動産会社がこのスケジュールに了承してくれることも条件になります。

最短で不動産の買取をしてほしい場合は不動産会社へ相談しましょう。

4.「売却活動」が違う

仲介と買取では売却活動が違います。

仲介には内見がありますが、買取は査定だけです。

結論からいうと、仲介のときは内見準備や対応に手間がかかり、買取の場合はそれがありません。

仲介は内見の準備がかかる

仲介での売却の場合、購入希望者に購入を決めてもらわないといけないため、内見希望はできるだけ受けなければなりません。

内見の前に、売主は以下のような準備をする必要があります。

  • 部屋の清掃や換気
  • 内見者の出迎え準備

上記は、内見の予約が入る度に行う必要があります。

売り出しはじめは週に数件の内見予約が入ることもあるので、売主の手間は大きいといえるでしょう。

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ペンギン先生

内見にくる購入希望者に購入を決めてもらうためにも、内見で手を抜くことはできないよね!

内見にくる購入希望者は、住居用として新しい家を選んでいます。

そのため売主側は内見で手を抜くことはできず、手間と時間がかかるのです。

買取は査定だけで終わる

一方、買取は不動産会社が査定をしたら終わりです。

たとえば、3社の不動産会社に買取の査定依頼をしたら、その3社が現地の確認のため訪問査定をして終わりです。

買取で大事なのは「買取金額」の一点のみなので、その3社で最も高い金額で買い取ってくれる不動産会社を選定し、その不動産会社から申込みを受けます。

このように、内見がないため、売却活動もなく売主は楽なのです。

「仲介」と「買取」のメリット・デメリット

「仲介」か「買取」かで判断に迷った場合のために、メリット・デメリットをまとめました。

「仲介」と「買取」のメリット・デメリット
仲介 買取
メリット
  • 買取より高く売却できる
  • 金銭面で納得すればすぐに売却(現金化)できる
  • 基本的に仲介手数料がかからない
  • 近所に知られず売却できる
デメリット
  • 売却までに時間がかかることがある
  • 仲介手数料がかかる
  • 仲介の6~7割と売却額が安い

それぞれ向いているケースを紹介していきます。

「仲介」が向いているケース

  • 不動産を高く売りたい
  • 高く売れるなら売却時期はいつでもよい
  • 築年数の浅い物件を売却する
  • 立地の良い物件を売却する

一般的な「仲介」での売却が向いているケースは、市場に出たとき一般の人が欲しいと思える不動産の場合です。

具体的には築年数が浅い物件や立地の良い物件など、不動産としての魅力があるものは特に「仲介」で売却すると高く売ることができます。

また、時間がかかってもいいから高く売りたい場合は「仲介」での売却がオススメになります。

「買取」が向いているケース

  • 安くてもいいので、すぐに現金化したい
  • 現金化したい時期が決まっている(買取保証)
  • 仲介手数料などの売却にかかる費用を支払うお金がない
  • 売却していることを知られたくない

「買取」が向いているケースは、大きく分けると次の2つです。

  • 時間的制約がある場合
  • 安くなってもいいので、手間をかけたくない場合

転勤などの理由ですぐに売却したい、すぐに現金化したいなど時間的制約がある場合や、遠方に不動産を所持しており、手間をかけたくない場合があげられます。

また「仲介」で売れなかった不動産を買い取ってもらうというケースもあります。

買取の売却価格は6~7割と相場より低くなりますが、どうしても早く売りたい場合や売れなかった場合に「買取」を選ぶことが多いです。

売却価格の「高さ」を取るか売却スピードの「早さ」を取るかになるんだね・・・!

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ペンギン先生

そうだよ。高く売りたいなら「仲介」、どうしても早く売りたい場合は「買取」がオススメ!

ここまで「仲介」と「買取」、それぞれ向いているケースを紹介してきました。

なお、不動産を「仲介」で売却する場合は下記に気をつけましょう。

仲介で不動産を売却するなら気をつけておくべき3つ

  • 仲介では売却のパートナーとなる不動産会社選びが肝心!
  • 不動産査定は査定額の「高さ」ではなく「根拠」で判断する!
  • 媒介契約について知っておくこと!

▽家を高く売る方法についてはこちら

まだ仲介にするか買取にするかの判断に迷う場合は、仲介と買取のどちらも査定依頼することをおすすめします。

査定を申し込む際に「買取金額も提示してください」といえばいいです。

ただ、買取をおこなっている不動産会社がなかった場合は「不動産買取 業者」などと検索し、個別に連絡しましょう。

※すまいうるは、株式会社エイチーム(東証一部上場)のグループ企業が運営するサービスです。

まとめ

それでは、今回解説した不動産売却の「仲介」と「買取」について、覚えておくべきことをおさらいします。

記事のおさらい

  • 一般的かつ高く売れるのは「仲介」だが、すぐに現金化したい場合は「買取」
  • 買取は手間がないが、売却金額が落ちる

このように、買取を選択すると売却価格が極端に落ちるため、不動産売却において一般的なのは「仲介」になります。

ただ、買取は「決済スピードが早い」「売却の手間がない」という点はメリットでしょう。

このメリットに大きな魅力を感じる人は、買取の方が向いているといえます。

違いに注目しながら、自分はどちらを選ぶべきか?を判断しましょう。

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編集 すまいうる編集部

不動産売却にまつわるお客様の悩みや疑問に寄り添い、正しい情報をわかりやすく伝えることをモットーに執筆・編集をおこなっています。 不動産は大切な資産。お客様が納得できる形で売却できるように、心を込めてサポートいたします。

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