悪徳業者につかまる!?注意すべき不動産売却のチラシ4つの特徴

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マンション売却コンサルタント

中村昌弘

みなさんの家にも「あなたのマンションを売却しませんか?」という、不動産売却を促すチラシが投函されることはよくあるでしょう。

しかしチラシには都合の良いことばかり書いてあることも多く、注意点を知らないと悪徳業者につかまってしまうこともあります。

そこで、この記事では以下のことを詳しく解説していきます。

この記事ではこんな悩みを解決します!

  • チラシだけで不動産会社を判断すると危険な理由は?
  • どのようなチラシに注意すべき?
  • 劣悪な不動産会社を見極めるためにはどうすれば良い?

筆者は、元々マンションディベロッパーの営業マンであり、今までに数多くのマンション売却を担当してきました。もちろん、実際に不動産売却を促すチラシを作ったこともあります。

そのため、今回解説することは今までの実体験を踏まえた説明です。不動産の売却を検討している方はぜひ参考にしてください。

チラシだけで不動産売却を依頼すると危険な理由

「注意すべき不動産売却のチラシ」を紹介する前に、まずはチラシだけで不動産売却を依頼すると危険である以下の理由を理解しておきましょう。

  • チラシをまくのは単に売り物件が欲しいだけ
  • チラシでは一社にしか売却依頼できない
  • 査定価格・仲介手数料や媒介契約で損することもある

チラシをまくのは単に売り物件が欲しいだけ

仲介を主業とする不動産会社の主な収益源は、売主・買主からもらう仲介手数料です。

その仲介が成立すると、媒介契約に記載した仲介手数料をもらうことができるという仕組みです。その際、不動産会社の本音は「売り物件が欲しい」なのです。

というのも、売り物件さえあれば、その物件をREINS(レインズ)や自社のホームページに掲載しているだけで、購入検討者が集まってくるからです。

もちろん、積極的な広告活動などは必要になりますが、「物件を買いたい」という購入検討者側よりも、売主側と媒介契約を結んだ方が楽だと言えます。

購入検討者に物件を紹介しても、そもそも購入するかどうかは分かりませんので、いくら物件を案内しても無駄な労力になるかもしれません。

そのため、不動産会社からすると「売主」と媒介契約を結んだ方が効率よく収益を上げられるわけで、そのために多くのチラシをまいて売り物件を集めているのです。

言い換えると、とにかく売り物件が欲しいので、多少表現がオーバーでも「物件を売りたい」と検討している人に良く見せるチラシをまくことが多いです。

チラシでは一社にしか売却依頼できない

不動産売却は、まず査定をするところから始まります。不動産会社に査定価格を算出してもらい、その査定額をもとに媒介契約を結ぶ不動産会社を決めるという流れです。

査定依頼には色々な方法がありますが、チラシには発行元の不動産会社一社の連絡先しか書いてありません。

さらに、チラシに記載してあるメールアドレスからメール…というのは面倒なので、電話で問い合わせる人が圧倒的に多いです。

そうなると、電話に出た営業マンに色々と言われ、結局その不動産会社でしか査定依頼しないことも多いです。しかし、後述しますがマンション売却時は複数社に査定依頼するのが理想と言えます。

そのため、そもそも売主はチラシから不動産会社に問い合わせるメリットは特になく、一括査定サイトなどのように、楽に複数の不動産会社に査定依頼できるツールを使った方が良いです。

査定価格・仲介手数料で損することもある

前項のように、チラシを見て問い合わせると一社にしか査定依頼しないケースも多く、その場合は査定価格・仲介手数料で損することもあります。

というのも、そもそも一社にしか査定しないので、査定価格が適正かの判断ができません。そのため、不動産会社の都合によって、査定価格を変えられてしまいます。

たとえば、不動産会社が売り物件が多く忙しい状況のときは「早く」売りたいので、なるべく査定額を下げて短期間で売れるように仕向けます。

一方、売り物件が少なく比較的余裕があるときは、査定額を上げて仲介手数料が少しでも高くなるように仕向けるのです。

チラシを見て一社にしか査定依頼をしないと、このようなデメリットがあります。

悪徳業者につかまると中々売れない

さて、前項のように不動産売却のチラシだけで売却依頼をすると、優良な不動産会社に出会えるか分かりません。

査定価格・仲介手数料を自社の都合で変える不動産会社もいますし、もっと悪徳な不動産会社であれば囲い込みをするケースもあります。

囲い込みは他社の紹介を避ける行為

囲い込みとは他者の紹介を避ける行為です。不動産会社は売主と買主を仲介(両手取引)すれば、どちらからも仲介手数料をもらえます。

つまり、売主と媒介契約を結んだ場合、自社で買主も見つけてくれば両方からの手数料収入になるというわけです。

単純に手数料が2倍もらえるので、多くの不動産会社は両手取引を狙います。しかし、悪徳業者は両手取引をしたいがために、他社から購入検討者を紹介されても勝手に断ってしまうのです。

なぜなら、他社から紹介された人がマンションや戸建てを購入すれば、買主からの仲介手数料は紹介した他社がもらうからです。

囲い込みをする実際の流れ

実際に囲い込みをする際の流れは以下です。

  1. 他社から「あなたの会社で扱っている物件の検討者がいる」と問い合わせ
  2. 他社は「まだ空いているなら物件見学に行きたい」と依頼
  3. その依頼を「申込者がいるから…」という理由で勝手に断る

要は、まだ案内できる状態であるのに、申込者がいる、有力な検討者がいる、という理由で、他社からの紹介を避けるのが囲い込みです。

他社からの連絡は、売主には直接来ず不動産会社に来るので、売主は囲い込みをしている事実を把握することが困難です。囲い込みは集客が減るので、売主にとってはデメリットしかありません。

そのため、囲い込みをするような不動産会社を避ける必要があり、その見極めは「チラシを見て一社に査定依頼する…」という方法ではできないのです。

注意すべきチラシ4つの特徴を紹介

では、上述したような不動産会社にあなたの大切な不動産を売却を依頼しないように、注意すべき以下のチラシを紹介していきます。

  • 記載している情報が具体的すぎる
  • 都合良く自宅周辺の検討者がいる
  • 「早急」「限定」などの過度な強調
  • 想定売却価格の記載がある

記載している情報が具体的すぎる

まず、以下のように売却して欲しい物件情報が具体的すぎる場合は注意です。

  • 駅徒歩5分の703LDK
  • 公園が近い一戸建て
  • 学校に徒歩3分以内のマンション

チラシには「上記のようなマンションを求む」のような文面があり、該当すると「自分の物件にぴったり!高く売ってくれる不動産会社かも!」と思うかもしれません。

しかし、それは不動産会社の思うつぼであり、単に興味を惹かせるためだけの文言で、不動産会社からすると、別にそのような物件を求めていないケースが多いです。

要は、情報が具体的すぎる場合には、上述した「とにかく売り物件を集める」ためにチラシをまいている可能性があります。

都合良く自宅周辺の検討者がいる

また、前項とつながる部分がありますが、前項で挙げたような物件を「検討している人がいます」というチラシも要注意です。

特に、シンプルなA4サイズ程度の、小さくコストがかかっていなさそうなチラシであれば、なお注意が必要になります。

というのも、前項で挙げたような物件を検討している人は実際には存在しておらず、さも「検討者がいるから早く売れる」のように売主を錯覚させるための手段である場合が多いからです。

たとえば、「駅徒歩5分の703LDK」は、該当するマンションに投函すれば良いです。そして、文字だけ変えて「公園が近い一戸建て」にチラシをまけば、さも自分の物件が求められていると勘違いします。

コストがかかっていないチラシであれば、印刷費用もさほどかからないので、チラシの文言はどんどん変えることが可能です。

「早急」「限定」などの過度な強調

次に、「限定」「早急」など、過度に強調しているチラシです。たとえば、「○○区内で早急に物件を探している人がいる」のような文言です。

これは単に煽り広告であり、実際にそのエリアで探している人はいるものの、別にそこまで急いではいない…というパターンが多いです。

このような文言を入れてチラシをまく業者は、上述した「とにかく売り物件が欲しい」と思っている不動産会社であり、優良な不動産会社でないケースが多いでしょう。

想定売却価格の記載がある

チラシには相場価格として「想定売却価格」が記載されていることがあります。このような表示があるチラシも、単に売却を煽っている可能性が高いです。

不動産を売却する人にとって最も気になることは、自分のマンションがいくらで売れるのか?という点です。

チラシに想定売却価格が書いてあるということは、その金額が安ければ意味がありません。つまり、相場価格より少し高めに表示しているケースが多いのです。

その場合、結局は表示されている売却価格で売れないことが多いので、そのようなチラシをまいている不動産会社は優良とは言えないでしょう。

騙されないためには複数社への査定がカギとなる

さきほども少し触れましたが、上述したような不動産会社に騙されないためには、チラシだけを鵜呑みにせずに複数社へ査定依頼するのがカギです。

複数社に査定依頼すると比較できる

複数社に査定依頼すると、その査定金額と査定金額を算出した根拠を比較することができます。

不動産売却時は、そのエリアの相場価格を知っておく必要がありますが、相場価格を把握するのは簡単なことではありません。

だからこそ、チラシを見て一社にしか査定依頼をしないと、その査定額が相場価格と勘違いしてしまうため、複数社に査定依頼をして見極める必要があります。

大事なのは、査定金額だけでなく「根拠」を見極めることです。

査定価格は過去の成約事例を基に算出されますが、どの成約事例を参考にしたのか?その事例からなぜその査定価格になったのか?という点を比較します。

チラシは参考程度に見る

とはいえ、チラシは全く見ないわけではなく、参考程度に見る分には問題ありません。チラシに記載してある不動産会社の情報や過去の成約事例、営業マンの紹介などは参考になります。

また、上述した「注意すべきチラシ4つの特徴」に該当するかどうかで、不動産会社をふるいにかけることも可能です。

チラシを見て売却依頼するのがNGというわけではなく、そこから一社にしか査定依頼しないことと、内容を鵜呑みにするのがNGというわけです。

購入検討者に対して売却物件のチラシを作る場合の注意点

前項までは、売主に向けた「不動産を売却しませんか?」というチラシに関しての話でした。

最後にチラシはチラシでも、購入検討者に向けた「この物件を購入しませんか?」というチラシを作る際の注意点である以下を解説します。

  • 営業マン任せにしない
  • 写真にはこだわる
  • 間取り図は分かりやすく

チラシを作るときは不動産会社の営業マンが主導しますが、売主の立場でも最大限協力しましょう。売主しか知らない魅力があれば、それを営業マンに伝えることでキャッチコピーなどに反映されるかもしれません。

また、写真や外観・室内・周辺環境など、たくさんのきれいな画像を載せましょう。最近ではスマホやネットで物件を検索する人も多いので、写真の点数が多くても気になりません。

そして、写真の欄にある間取り図は必ずチェックしましょう。間取り図は図面集をスキャンするか、不動産会社の方で簡易的に作るので、見にくい場合が多いです。

しかし、間取りは検討者がよく見る画像になるので、特に注意してチェックする必要があります。

まとめ

それでは、今回解説した「不動産売却のチラシ」について、覚えておくべきことをおさらいしましょう。

記事のおさらい

  • デチラシはオーバーな表現もあるので鵜呑みにしない
  • 注意すべきチラシを理解しておく
  • 複数社に査定依頼して不動産会社を比較する

大事なのは、チラシの情報だけを鵜呑みにせず、その不動産会社だけで査定依頼するのを避けることです。多少手間はかかりますが、きちんと複数社に査定依頼して比較しましょう。

不動産会社選びは家や土地の売却において非常に重要なので、時間をかけてでも慎重に選ぶべきです。

執筆者の中村昌弘さんの写真

マンション売却のコンサルタント

中村昌弘

保有資格:宅地建物取引士

新卒で不動産ディベロッパーに勤務し、用地仕入れ・営業・仲介など、不動産事業全般を経験。入居用不動産にも投資用不動産にも知見は明るい。独立後は、不動産事業としては主にマンション売却のコンサルタントに従事している。趣味は読書。好きな作家は村上春樹、石原慎太郎。

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