不動産相談センターはある?不動産の取り扱い方法を解説!

2019.02.14投稿 不動産売却のことなら【すまいうる】
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不動産ライター兼不動産経営者

執筆・監修者/中村裕介

不動産について相談できる不動産センターのようなものはあるのでしょうか。

私たちは普段の生活において不動産を取り扱う機会が少なく、不動産についての知識も不足しています。

この記事を読むことで、不動産に関する以下のような疑問や質問を解決することができます。

この記事ではこんな悩みを解決します!

  • 不動産について相談する人がいなくて不安
  • 不動産を相続してどのように扱ったら良いのか分からない…
  • 離婚したら住宅ローンの残った住宅はどうなるの?

本記事では、不動産に住み続けたい場合、売却したい場合、または他の人に賃貸してみたい場合、相続した不動産の分与方法など、不動産の主な処分・取り扱い方法について分かりやすく解説していきます。

本記事を読むことで、不動産に関する疑問や困り事について、解決のためにまず何をすれば良いか、これからの具体的な行動が分かります。

不動産について相談できる公的な不動産相談センターはない

結論から言えば、不動産について相談できる、不動産相談センターというような公的な施設・専門機関は存在しません。

インターネット上で検索すると出てくる不動産センターは、基本的には民間の不動産会社である場合が多いようです。

不動産取引におけるトラブルの相談窓口については、トラブル全般に対応する全国の消費生活センター・国民生活センター、法律相談ができる法テラス(日本司法支援センター)などがあります。

トラブルが起こった場合は、まずこれらの窓口に相談してみましょう。

不動産に関するトラブルではなく、不動産取引が始まる以前のどのように扱うかといった悩みについては、次項にて詳しくお伝えします。

売却や保有など、不動産売却に関する悩みを相談できる場所は?

売却や保有など、不動産売却に関する悩みを相談できる場所は、一応は不動産会社です。

不動産会社に相談すると、不動産の持ち主の状況をヒアリングした上で、どのように不動産を取り扱えば良いのかのアドバイスはもらえるでしょう。

しかし、注意したいのは、いきなり不動産会社に相談した場合です。相談を受けた不動産会社が不動産の持ち主にとってベストのアドバイスをしてくれるかと言うと、疑問が残ります

不動産売却を専門にしている不動産会社に相談した場合は、不動産の売却を勧められるでしょうし、不動産賃貸をメインに行っている不動産会社であれば、不動産の賃貸を勧められるでしょう。

そのため、相談する前にまずは売るのか、保有して住むのか貸すのかを自分で(相続の場合は相続人間で)方針を決めておく必要があります。

売却?それとも保有?不動産の取り扱い方法の決め方

それでは売却か保有かをどのように決めれば良いのでしょうか。

具体的な事例をもとに確認していきましょう。

不動産の取り扱い方法はケースによって異なる

最初に認識しておきたいのは、「不動産の取り扱いはこうすれば良い」という正解は存在しないということです。

売却が有利、保有が有利ではなく、離婚した場合や相続した場合などケースによって、さらに各ケースにおける個々の状況によっても解決方法は違ってきます。

とは言え方針を決めないことには、不動産をどのように取り扱うかを決めることができません。

まずはどのような状態が自分たちにとって望ましいのか、というゴールを設定する必要があります。

記事後半では、各ケースについてのおすすめの解決方法について解説していくので、自分たちのゴールの状態を念頭に置いた上で読み進めてください。

誰かに相談する前に必要書類を準備する

各ケースにおいて専門家に相談するにあたっては、不動産に関する各種書類を用意しましょう。

不動産に関する相談に必要な書類は下記の通りです。

  • 登記済証(権利証)または登記識別情報
  • 登記簿謄本・登記事項証明書
  • 不動産を購入した時の不動産売買契約書
  • 固定資産税・都市計画税納税通知書
  • 不動産を購入した時のチラシ・パンフレットなど

相談の段階ですので、とりあえずは不動産の住所・不動産の名義人・固定資産税評価額が分かれば良いでしょう。相談前に、必要な書類について電話で確認すれば確実です。

相談後に具体的に話が進めば、専門家から必要な書類についての指示があります。

不動産を処分する場合の主な相談先(ケース別)

不動産をどのように取り扱うのか、ケース別の主な相談先は以下の通りです。

離婚

離婚のことを相談する場合、基本的には弁護士や司法書士に相談します。

専門家は業種より、離婚の取り扱い実績があるか、離婚を専門としているかで選びましょう。ただし離婚相手と争う可能性が高い場合は、相談者の代理人となって手続きを進めてくれる弁護士へ相談した方が良いでしょう。

離婚において、結婚生活で築いた財産は均等に分けるのが基本です。

しかし不動産は現金などと違い、単純に半分ずつに分けることができません。このため不動産を売却して利益を分けるケースや、片方が住み続ける解決法が考えられます。

おすすめは売却ですが、事情によっては住み続けたいという場合もあるでしょう。

住み続ける場合は、たとえば

  • 不動産の名義人が夫の場合は妻に名義人変更が可能か
  • あるいは妻が住んで夫が住宅ローンを払い続けるといった際に、住宅ローンの支払いをどうするか

などを決める必要が出てきます。

相談前に、自分が不動産をどうしたいのかをまず決めてから、弁護士や司法書士に相談しましょう。

知り合いの信頼できる弁護士・司法書士がいれば良いですが、おそらくそうではない人が多いと思います。上述した「法テラス(日本司法支援センター)」は、法務省が主管する公的な法人で、離婚など法律に関する無料相談を行っています。

法テラスでは、相談内容に基づき、弁護士会、司法書士の紹介を受けられるほか、経済的な余裕がない人向けに、弁護士・司法書士の費用を立て替える民事法律扶助業務といった制度もあります。

相続

不動産の相続の相談先としては、弁護士、司法書士、税理士、行政書士などの専門家が挙げられます。離婚と同じように、実績があり相続専門の専門家に依頼しましょう。

不動産の相続の場合の相談窓口としても、法テラス(日本司法支援センター)は利用できます。

住宅ローンの問題

経済的に苦しくなり住宅ローンを返済できなくなったなどの場合は、まず借入先の金融機関に相談しましょう。

早めに相談することで、返済スケジュールの見直しや金利の調整などにより、月々のローン返済金額を減らすことも可能です。

不動産の主な処分・取り扱い方法

ここからは不動産の主な処分方法、取り扱い方法について解説していきます。

不動産を売却する場合は“個人へ売却”か“業者買取”

不動産を売却する方法は、大きく分けて2つあり、

  • 不動産市場で個人へ売却する方法
  • 不動産買取会社に業者買取を依頼する方法

があります。

より高く売却できるのは市場で売却する方法ですが、平均で3ヵ月以上はかかり、実際にはいつ売れるかは売ってみないと分かりません。

業者買取の場合、買取価格は一般売却価格の6〜7割程度です。しかし取引成立までの時間は、早くて1~2週間、長くても1ヵ月程度と早く、確実に不動産を売却することができます。

市場で売却する場合、買取を依頼する場合でも、インターネット上の一括査定サイトを利用すると仲介会社、買取会社を見つけるのに便利です。

不動産の賃貸も選択肢のひとつだがハードルは高い

相続等で不動産を手に入れた場合、売却だけでなく保有し続けたまま賃貸に出すことも可能です。

賃貸を始める場合は、近くの賃貸専門の不動産会社に相談しましょう。

しかし筆者の考えでは、売却と賃貸は全く別物だと考えた方が良いと思います。賃貸はひとつの新しいビジネスを始めるようなものだからです。

売却のように、一度だけの不動産取引でなおかつ不動産会社に任せれば済む、というものではありません。

物件の賃貸相場の調査、集客に強い不動産会社の選定、効果的な物件広告の作成、さらに入居後は入居者の入金管理、家賃トラブルの可能性もあります。

不動産の賃貸は選択肢のひとつですが、このようにハードルが高いです。基本的には売却をおすすめしますが、賃貸を行う場合は、ひとつの事業を始める心づもりで行いましょう。

住み続けたい場合はリースバックなどの手段も

経済的に困難になり、これ以上住宅ローンが支払えないという状況において、「それでも今の家に住み続けたい」という願望を持っている人はいるでしょう。あるいは家を売って現金化したいが、引っ越しはしたくないというケースもあるでしょう。

そのような場合、リースバックという手段があります。

リースバックとは、住んでいる家をリースバック専門の不動産会社に売却することによって現金化、その不動産会社から現在の家を賃貸するという不動産の売却手法のことです。後日、改めて家を買い戻すこともできます。

リースバックを使うことで、経済的な問題を解決して、引っ越しせずに元の生活を続けることができます。

ただし一般的なリースバックでは、リースバックを利用するための条件として、住宅ローンがある場合、ローン残高より不動産の売却価格が高いなどの条件があります。

このため、不動産の評価が低い場合などは、リースバックという手段を利用できない可能性があります。

具体的には、物件を売っても住宅ローンが残る不動産売却(任意売却)となり、債権者である金融機関との調整が必要になってきます。しかし、リースバックのための任意売却自体を認めない金融機関もあります。

また家賃が相場より高くなる可能性もあります。

リースバック活用を検討する場合は、リースバック専門の不動産会社のサービス内容を複数比較した上で、自分の状況に適したサービスの会社を選びましょう。

離婚した場合の不動産の対応方法

離婚した場合の不動産の取り扱い方法について確認していきましょう。

一番良いのは売却して現金化後に財産分与する

最もおすすめの方法は不動産を売却して、売却金額を財産分与する方法です。

財産分与とは、結婚中に夫と妻が協力して築いた財産を分けることです。財産分与の割合は、妻が共働きでも専業主婦でも半々が原則です。

不動産は現金と異なり、均等に分けることが難しいため、売却による現金化後の財産分与が最も公平で争いにならない方法です。

ただし住宅ローンが残っている住宅については、売却したお金でローンの返済をして、そこで残ったお金を財産分与する形になります。

住宅ローンの支払いが残っている場合の注意点

離婚の場合、まだ家の住宅ローンが残っているというケースが多くあります。

この際注意したいのが、例えば夫が名義人で妻が住み続けるというパターンです。夫が住宅ローンを支払い続けることが離婚時の条件だったとしても実際に果たされるかは疑問です。妻が連帯保証人になっている場合は、ローン請求は妻にきます。

家を売却して清算しておくことが、後々のトラブルを避けるための最良の方法と言えます。

売却金額が住宅ローン残債を下回っている場合は、任意売却という売却手段になります。任意売却の場合は債権者である金融機関との調整も必要です。

離婚前に家をどのように処分するかを十分に話し合い、任意売却の場合は売却後の住宅ローン残債の返済方法についてもきちんと確認しておきましょう。

相続した場合の不動産の対応方法

ここからは相続した場合の不動産の対応方法について確認していきましょう。

亡くなった人の名義では不動産の売却などはできない

最初に知っておきたいのが、相続した不動産は、亡くなった人の名義のままでは売却できないということです。

相続する人の名義に変更することを相続登記と呼びます。相続登記は自分でもできますし、司法書士に依頼することも可能です。

売却したお金を相続人間で配分する「換価分割」という相続方法がベスト

不動産は現金と異なり、公平な分配が難しい財産です。そのため、不動産を売却して売却したお金を相続人の間で配分する「換価分割」という相続方法がおすすめです。

その他の分割方法としては、家や現金をそのままの形で分割する現物分割、複数いる相続人の中の特定の人が家などの財産を相続し、その相続人が他の相続人に対して、相応の現金等を支払う代償分割などがあります。

相続後も不動産に住み続ける相続人がいる場合は、代償分割が適していると言えます。

住宅ローンが返済できない場合の対応方法

ここでは、住宅ローンが返済できないと分かった場合の注意点と対応方法について解説していきます。

住宅ローンが返済できない場合に絶対やってはいけないこと

一番避けたいのが、何もせずにただ滞納し続けてしまうことです。滞納が続けば最終的には不動産は競売にかけられます。

また、一時しのぎに消費者金融からお金の借り入れをして返済することは絶対にやめましょう。より高い金利の借金により状況が悪化するだけです。

まずは住宅ローンを借りている金融機関に相談する

上述した通り、まず真っ先にやるべきことは借入先の金融機関に相談することです。ベストは滞納する前ですが、滞納して督促状が来ている状況でもすぐに相談してください。

金融機関としても住宅ローンの破綻率を上げたくないので、多少条件を見直したとしてもできればそのまま返済して欲しいという思惑もあります。

そのため返済条件の見直しにも前向きに検討してくれるケースが多いです。

また住宅ローン以外の借金があるなどの場合は特に、法テラスで個人再生について相談しましょう。個人再生については後ほど詳しく解説します。

一般市場で不動産を売却できる任意売却とは

住宅ローンが残っている家の売却については、売却額がローン残高を上回る場合は完済できるので問題ありません。

また売却金額でローンを返済し切れなくても、手持ちの資金で完済できる場合も問題ありません。

しかし売却後もローン残債が残って手持ち資金で支払えない場合は、任意売却という、不動産会社の仲介によって金融機関の合意を得て不動産を売却する方法になります。

任意売却は債権者の同意を得るなどの諸手続きがありますが基本的には一般の市場売却と同じ手続きになり、競売に比べて高く売却できるメリットがあります。

業者買取という不動産会社に不動産を売却する手段もありますが、業者買取の場合は一般市場の売却価格の6~7割なので、任意売却の方が高く売れる可能性が高いといえます。

また、不動産取引にかかる仲介手数料等の費用を払う手持ち資金がなくても売却後に売却代金から支払われるのもメリットです。

マイホームを手放さずに返済期間を延期・猶予できる個人再生とは

個人再生とは、裁判所を通じて住宅ローン以外の債務を減額してもらう債務整理手続きのひとつです。この個人再生は、住宅ローンだけでも適用可能です。

特に注目したいのが住宅ローンを滞納してしまい、債権が保証会社に移っている場合でも、債権が移転して6ヵ月以内であれば個人再生で、債権が移転する前の状態に戻すことができます。

さらに返済期間の延長(最長10年)、再生期間の3年の元本返済の猶予が認められる可能性があります。

個人再生は現在手持ちのお金がなくても申請可能です。法テラス(日本司法支援センター)経由で依頼することで民事法律扶助業務制度の利用も可能です。

まとめ

それでは、不動産の相談についてまとめます。

記事のおさらい

  • 不動産について相談できる公的な不動産相談センターはない
  • 不動産取引トラブルの相談先は全国の消費生活センター・国民生活センター・法律相談ができる法テラス(日本司法支援センター)
  • 不動産に関わる離婚、相続、住宅ローン返済の相談先は法テラス(日本司法支援センター)
  • 不動産を売却する場合は不動産市場で個人へ売却するか業者買取
  • 不動産賃貸はビジネスを始めるものとして考える
  • 相続、離婚での不動産は売却が分配しやすく公平でおすすめ
  • 離婚後に住宅ローンの残った家に住み続けるのはリスクがある
  • 住宅ローン返済が苦しい場合は借入先の金融機関に相談する
  • 個人再生を活用すれば住宅ローンの返済期間延長や返済の猶予が可能

記事内で紹介したように、不動産に関する相談先はたくさんあります。相談することはできますし、相談した相手はアドバイスをくれます。

しかし重要なのは、「自分で決めること」です。

あの時相談した相手の言った通りにして後悔した、となってしまうことのないよう、自分の責任で情報を収集し、それぞれの意見を比較して検討することが重要です。

今回の記事が不動産のお取り扱いで迷っている人のお役に立てば幸いです。

執筆・監修者の中村裕介さんの写真

不動産ライター兼不動産経営者

執筆・監修者/中村裕介

宅地建物取引士、保育士

1983年福岡生まれ。上海復旦大学卒。 商社、保育園、福祉施設での勤務を経て、現在は不動産の記事を中心に手がけるライター兼不動産経営者。実際に店舗・住宅を提供している立場から、不動産に関する記事を執筆中。 趣味はフットサル、旅行、読書。美容と健康のために毎日リンゴ人参ジュース飲んでます。

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