不動産売却はキャッチコピーが重要!プロが教える「コツ」

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マンション売却コンサルタント

中村昌弘

不動産売却は、不動産会社に仲介を依頼するので、売却活動は営業マンに任せることになります。

しかし、営業マンに任せっきりにせず、売主も不動産売却にきちんと協力しているでしょうか?

特に、不動産売却時のチラシに記載する「キャッチコピー」は、売主しか知らない魅力を込めることが重要です。

この記事では、マンション売却時のキャッチコピーに関して、より集客できるコツを含め以下の点を解説していきます。

この記事ではこんな悩みを解決します!

  • そもそもキャッチコピーはなぜ重要?
  • 売主は何をすれば良いの?
  • キャッチコピーを考えるときのコツは?
  • 実際にどんなキャッチコピーがある?

筆者は、元々マンションディベロッパーの営業マンであり、数多くのマンションを仲介してきました。そのため、多くのチラシをつくりキャッチコピーを考えてきた経験があります。

その経験から、売主が協力してくれることのメリットも身をもって体感していますし、キャッチコピーによって集客が変わることも知っています。

今回は、そんな「プロの目」からキャッチコピーのコツを解説していくので、ぜひ不動産売却時の参考にしてください。

不動産売却におけるキャッチコピーの重要性

不動産売却において、売却物件のキャッチコピーはとても重要です。本当は良い物件でも、キャッチコピーが雑だと見向きしてもらえなくなります。

まずは、不動産売却においてキャッチコピーが重要だと言える、次の4つの理由をお話します。

購入検討者は相場価格など分からない

不動産を購入しようとしている人は、ネットなどで物件を検索します。そのため、何となくそのエリアの物件がいくらくらいかは分かると思いますが、相場価格はいくら?と聞かれても正確には分からない方が多いです。

つまり、購入検討者はチラシに載っている物件価格だけ見ても、高い・安いの判断をするのが難しいということです。そのため、その物件の特徴を端的に表したキャッチコピーが重要になります。

もちろん、明らかに価格が安ければ目を引きますが、相場並みに売り出しときは、その物件が「どんな物件か?」によって価格の印象は違います。

その「どんな物件か?」という点をキャッチコピーで分かりやすく表現すれば、チラシの効果は格段に高まるというわけです。

購入検討者はチラシを熟読しない

中古物件のチラシは「マイソク」と呼ばれる、A4サイズのシンプルなチラシが多いです。マイソクでなかったとしても、せいぜいA4サイズより一回り大きいB5サイズのチラシです。

チラシはそもそも情報量が多くはない媒体なので、熟読せずともパッと見るだけ終わります。言い換えると、熟読するほどボリュームのある内容ではないということです。

そのため、たとえば「駅○○分 緑道を歩くアプローチ」など、その物件の魅力がパッと見て分かるキャッチコピーは重要です。

紙チラシ以外の媒体にも派生する

中古の不動産売却のときには、まずマイソクを作成します。そして、そのマイソクを基に、ネット広告へと派生するのが通常の手順です。

つまり、マイソクでつかったキャッチコピーは、ネット広告などのほかの広告媒体にも派生する(使う)ので、物件全体の集客に大きな影響を与えるということです。

営業マンのセールストークにもなる

また、中古物件の営業マンは、たくさんの物件を抱えているため、物件1つ1つの理解度は決して高いとはいえません。

そのため、キャッチコピーで分かりやすくその物件を表現することで、営業マンにも自分の物件の売りをアピールできます。

それが営業トークにつながっていくので、成約率の上昇にもつながっていきます。

キャッチコピーは売主も考えること

前項まででキャッチコピーの重要性が分かったと思います。ここでは、キャッチコピーを営業マン任せにせず、売主も一緒に考えなくてはいけない理由を解説していきます。

結論からいうと、営業マンは不動産売却のプロではありますが、その物件の魅力は売主にしか分からないこともあるからです。

基本は営業マンが印象だけで決める

そもそも、通常の不動産売却の場合には、広告は営業マンが全てつくります。

物件が高額だったり、エリアごとに複数物件を載せる広告だったりする場合などは広告代理店を通すこともありますが、大半は営業マンが自作します。

上述したように、営業マンは複数の物件を担当しているので、1つの物件にかけられる時間と労力は決して多くはありません。

つまり、物件ごとのキャッチコピーも入念に下調べしているわけではなく、その物件の印象だけで決めていることが多いのが本音です。

そのため、駅距離だけのアピールだったり、広さだけのアピールだったりと短絡的なキャッチコピーになっている物件も少なくありません。

住んでみないと分からない魅力もある

前項の理由から、営業マンだけにキャッチコピーの作成を任せてはいけません。

そして、不動産は以下のように住んでみないと分からない魅力もあり、それは売主にしか分かりません。

この点も、売主も営業マンと一緒にキャッチコピーを考えるべき理由です。

陽当たりや眺望

室内環境で購入者が重視すべきポイントである陽当たりや眺望は、実は住んでみないと分かりません。

というのも、いくら「南向き」であっても、窓の大きさ、目の前の建物との距離、季節などによって室内に入る光は大きく変わるからです。

仮に、南向きだからといって「陽当たり良好」というようなキャッチコピーにして、実際は窓が小さく目の前の建物との距離が近いため、思ったよりも太陽光が入らないとします。

そうなると、「陽当たり良好」というキャッチコピーに惹かれた検討者は大きなギャップを感じ、検討を取りやめる可能性が高いです。

これは陽当たりだけでなく「眺望」にも同じことがいえ、売主が協力すれば「キャッチコピーになるか?」という点以外に、「キャッチコピーにすべきでない」点も見極めることができます。

駅や施設までのアプローチ

たとえば、「駅徒歩3分」というのはキャッチコピーになりやすい物件の魅力です。また、「○○(大型商業施設)まで徒歩3分」というのも魅力的でしょう。

しかし、いくら駅や施設までの距離が近くても、アプローチが悪ければそれは魅力にはなりません。逆に、駅から近く、さらに「信号がない」「大きな歩道がある」などであれば、「駅から近い」という価値は上がります。

この点も住んでみないと感じないポイントであり、営業マンの中にはわざわざ歩いてアプローチを確かめない人もいます。

共用施設の使い勝手

また、共用施設が豊富な物件などは、その使い勝手もキャッチコピーに利用できます。たとえば、マンション内のジムや専用のバー、ブックラウンジなどはアピールポイントです。

というのも、ホテルライクなマンションは人気があり、競合物件で共用施設が豊富な物件がない場合は効果的なキャッチコピーになります。

もしくは、特別な共用施設がなくても、「駐車場100%設置」などもアピールポイントになり得ます。共用施設は、競合物件と差別化しやすいポイントなので、アピールポイントがあれば必ず伝えましょう。

キャッチコピーを考えるときの5のコツ

ここまでで、キャッチコピーの重要性、そして不動産売却時は売主も営業マンと一緒にキャッチコピーを考えた方が良い理由を解説しました。

次に、キャッチコピーを考えるときの以下のコツについて解説します。

  1. ターゲットを明確にイメージする
  2. そのターゲットだけに刺さるコピーにする
  3. 競合物件のキャッチコピーをチェック
  4. 間取りが魅力の場合には間取り図に書き込む
  5. 実際のキャッチコピーを参考にする

なお、⑤の実際のキャッチコピーに関しては、最後の「成功事例」の章で紹介します。

①ターゲットを明確にイメージする

まずは、その物件を購入するターゲットを明確にしましょう。ターゲットを明確にするときは、広さと住環境・都心までの距離が重要になります。

K~1DKは単身、1LDK~2DKDINKS&プレファミリー、2LDK以上はファミリー層がターゲットになるでしょう。

また、都心から近いものの緑が多かったり公園が多かったりする住環境の良い物件と、住環境は良くはないけれども都心に近い物件は同じファミリーでもターゲットが異なります。

②そのターゲットだけに刺さるコピーにする

たとえば、住環境を優先するターゲットには、「○○公園まで徒歩3分 大きな歩道沿いで安心!」というキャッチコピーは刺さるでしょうが、「マンション内のジムやバーが利用できる」は刺さらないでしょう。

逆に単身であれば、公園ではなく共用施設が充実している方が刺さるかもしれません。このように、ターゲットによって刺さるキャッチコピーが違うため、まずはターゲットの明確化が重要なのです。

③競合物件のキャッチコピーをチェックする

次に競合物件のキャッチコピーをチェックします。いくら自分の物件が「徒歩3分」と駅から近い物件でも、競合に「徒歩1分」の物件があればキャッチコピーの効果は半減します。

そのため、競合物件のキャッチコピーをチェックし、なるべくアピールポイントが被らないようなキャッチコピーをつくらなければいけません。

たとえば、上記の例でいうと「徒歩3分」だけをアピールするのは弱いので、「陽当たり」や「間取り」も付け加えた二段構えでキャッチコピーをつくるなどの対応が必要です。

④間取りが魅力の場合には間取り図に書き込む

仮に、間取りに魅力がある場合は、文章だけでなく間取り図にも書き込みましょう。たとえば、以下のようなイメージです。

要は、間取りの場合は視覚的に分かりやすくした方が良いということです。

キャッチコピーを変える基準をつくる

不動産売却のときは、残念ながらキャッチコピーをつくって広告展開しても、中々集客につながらないこともあります。

そのようなときは、キャッチコピーを変える……。つまり、広告の内容を変える必要があります。そのため、どのタイミングでキャッチコピーを変えるか?を事前に決めておきましょう。営業マンが広告変更を迅速に行ってくれるからです。

集客目標値の設定

目安は集客目標です。週●件、月○件の目標は営業マンと相談して決めるべきですが、その数値に達成しなければキャッチコピーを変えましょう。

もちろん、キャッチコピーを変えただけで集客が回復するとは限りませんが、少なくとも価格を改定する前には一度広告の見直しをしないと、無駄に収益を減らしてしまうかもしれません。

目安としては、2週間、1ヵ月という2週間周期でしょう。それ以降も、2週間ごとに確認すべきですが、1.5ヵ月ほど経っても集客が回復しない場合には、「価格が高い」など、ほかの要素に問題がある可能性が高いです。

規定違反のキャッチコピーは即変更

キャッチコピーには規定があり、その責任は不動産会社が負います。しかし、規定違反により不動産売却がストップすると売主にも大きなデメリットがあります。

そのため、一例として以下のようなキャッチコピーがNGである点は認識しておきましょう。

  • 一等地です
  • この上ない立地です
  • 破格のお値段
  • 完売御礼、今ならキャンセル待ち受付中

要は、消費者が誤認する広告や、嘘(キャンセル待ちなど)の広告などはNGとなります。仮に消費者が誤認しそうなキャッチコピーであれば、規定違反をしていないか営業マンに確認しましょう。

成功事例紹介|反響のあった効果的な不動産キャッチコピー

さいごに、今まで広告展開して実際に反響の合った効果的な不動産キャッチコピーを、ポイントと共に紹介します。以下の例を自分の物件のキャッチコピーを考える際に参考にしてください。

頭金ゼロ円「月々○○万円~」で○○駅3分のマンションに住める

いわゆる「返済訴求」という手法です。価格ではなくローンの返済額で訴求することで、現実味を帯びた訴求ができます。

小さなお子さんがいる方必見!子供と遊べる○○公園の目の前

ファミリー層を端的に狙ったキャッチコピーです。「小さなお子さんがいる」というように、ストレートにターゲットに呼びかける手法になります。

お車の運転が苦手な奥様へ!平置き駐車場100

単に平置き駐車場の100%をアピールするのではなく、駐車のしやすさを一緒にアピールできています。

ママに嬉しい間取り 家事がしやすい動線を考えました

間取りの売りを「家事」に特化することで、チラシを良く見る主婦層へ投げかけています

坂道はもう嫌だ!駅にも○○(商業施設)へ行くにも平坦なアプローチ

エリア的に坂道が多いなど、ネガティブな特徴があるエリアもあります。そのようなエリアに住んでいる人に向けた訴求です。

まとめ

それでは、今回解説した「マンション売却時のキャッチコピー」について、覚えておくべきことをおさらいしましょう。

記事のおさらい

  • キャッチコピーは営業マンが考えるが短絡的な場合がある
  • キャッチコピーは集客に大きな営業を及ぼす
  • 売主しか知らない物件の魅力もある
  • キャッチコピーをつくるときはターゲットの選定からはじめる

まずはキャッチコピーの重要性を理解し、自分なりに物件の魅力を考えてみましょう。残念ながら、営業マンは1つの物件にそこまで時間をかけていられません。

言い換えれば、きちんと売主がキャッチコピーを考えることで、ほかの物件と差別化できるということです。上述した点を重視し、ぜひキャッチコピーには力を入れてください。

執筆者の中村昌弘さんの写真

マンション売却のコンサルタント

中村昌弘

保有資格:宅地建物取引士

新卒で不動産ディベロッパーに勤務し、用地仕入れ・営業・仲介など、不動産事業全般を経験。入居用不動産にも投資用不動産にも知見は明るい。独立後は、不動産事業としては主にマンション売却のコンサルタントに従事している。趣味は読書。好きな作家は村上春樹、石原慎太郎。

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