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不動産査定は比較が命!不動産査定価格の比較のポイントをご紹介!

2019.10.09投稿 不動産査定は比較が命
監修の中村裕介さんの写真

不動産ライター兼不動産経営者

監修 中村裕介

不動産査定を比較したいと考えているあなたは、おそらく「不動産査定はどこに依頼するのが一番良いのだろう」という悩みを持っていることでしょう。

残念ながら、その答えは物件の種類や地域などによって異なり、一概に「ココが良いですよ!」とは言えません。

ただ、「失敗しないために比較したい」と考えているあなたへのアドバイスとして、「比較するのは不動産査定を複数社に依頼したあと」ということをお伝えしたいと思います。

「比較して選んだ不動産会社1社に査定を依頼する」よりも「複数の不動産会社に査定を依頼して、査定結果を比較して1社に絞る」ほうが、より満足できる不動産売却が叶います。

では、不動産査定の結果は、どのように比較すれば良いのでしょうか。

また不動産査定価格を比較する上での注意するべきポイントはなんでしょうか。

この記事では、以下のような疑問や質問にお答えします。

この記事ではこんな悩みを解決します!

  • 不動産査定を比較するポイントってなに?
  • 不動産査定の結果が会社で違う理由は?
  • 一番効率の良い不動産査定の比較方法が知りたい

この記事では、不動産査定をもらうだけではなく、 査定結果を比較して活用する方法、不動産査定の概要と仕組み、不動産査定の具体的な流れについて解説していきます。

この記事を読むことで、不動産査定に関する基本的な知識が身に付くほか、査定内容を比較して不動産売却に活用する方法を習得することができます。

不動産査定は比較しなければ意味がない

不動産を売却したい人、もしくは現在保有している不動産の資産価値を知りたい人は、不動産会社による不動産査定を受けます。

どのような理由で不動産査定を受けるにせよ、不動産査定は査定内容を比較しなければ意味がありません。

なぜなら、ただ一社の不動産会社から査定価格を受け取ったとしても、その査定価格が妥当なものなのかどうかは他の査定価格と比較しなくては分からないからです。

複数の不動産会社に不動産査定を依頼するべき理由

複数の査定価格を比較するためには、複数の不動産会社に査定を依頼する必要があります。

しかし、比較するポイントは査定価格だけではありません。

不動産査定を通じて不動産会社そのものも比較することが必要です。

複数の不動産会社を比較する理由は、信頼できる不動産会社を探して媒介契約を結ぶためです。

個人でも不動産は可能ですが、ほとんどの場合は不動産会社に売却の仲介を依頼します。

なぜ不動産の売却を検討している人が自分で不動産売却しようとしないかというと、不動産の販売活動が専門的で不動産に関する知識が必要で、さらに時間と手間、大きな労力がかかるからです。

不動産会社は、不動産の販売活動のあらゆる面についての業務を担当するため、不動産会社の働きの善し悪しが、不動産の売却活動全体に大きな影響を与えます。

だからこそ、実力があって信頼できる不動産会社を選ぶ必要があります。

不動産会社を選ぶポイントとしては、

  • 不動産査定に関するやり取りの中で、査定価格の妥当性をきちんと説明してくれるか
  • こちらの疑問や質問に面倒がらずに的確に回答してくれるか
  • メールや電話、そして対面であった際の印象は良いのか

などです。

様々な角度やポイントから不動産会社の実力を比較することで、より良い販売のパートナーと巡り合うことができます。

不動産査定の結果は相場価格との比較も重要

査定価格同士の比較も大切ですが、一般市場の相場価格との比較も重要です。

実際に不動産売却が決まった際は、どのくらいの価格で売り出すかという売り出し価格を決定する必要があります。

その際、複数の査定価格による平均値と、市場の相場価格を参考に価格設定を行います。

相場価格を知るためには不動産ポータルサイトを利用します。

おすすめの不動産ポータルサイトは、公益財団法人である不動産流通推進センターが運営している「不動産ジャパン」です。

具体的な利用方法としては、不動産ジャパンのトップページの左上にある「不動産物件検索・不動産会社情報」をクリック後、「不動産を探す【買う】」をクリックすると検索できます。

自分の売却したい不動産と同じ条件を検索条件として入力して、同じような条件の物件がどのくらいの価格で販売されているのかをチェックします。

また価格相場を知るためには、過去の不動産取引の成約価格が大変参考になります。

国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営するREINS Market Information(レインズ マーケットインフォメーション)というサイトから、自分の売却予定の不動産と条件が似ている物件の過去の成約情報について確認しましょう。

具体的な使用方法は、トップページから、検索条件(建物種別・都道府県・地域)を選択して検索ボタンをクリックすると検索できます。

ただし、不動産の取引が活発でない地域の場合は、参考となる過去の成約情報がない場合もあります。

不動産査定の仕組みと押さえてほしい3つのポイント

ここからは、不動産査定の仕組みと、査定にあたって知っておいて欲しいポイントについて解説していきます。

まず不動産査定は、一般的に「取引事例比較法」という計算方法を使って算出されます。

【用語解説】取引事例比較法とは

査定対象の不動産のある地域において、過去に行われた不動産取引の成約事例の中から「売却予定の不動産と条件が似ている取引事例」をいくつかピックアップして平均化し、査定対象の物件がいくらで売却できるのかを査定する手法

条件項目は具体的には、マンションや一戸建て、テナント、倉庫などといった物件種別や、築年数、間取り、面積などがあります。

このように複数の条件をもとに「いくらで売却できるか」を査定しますが、不動産売買の初心者はこの査定結果を誤った捉え方をしてしまうケースがあります。

そこで、ぜひ押さえてほしいポイントを3つに絞って解説していきます。

不動産査定価格=売却できる価格ではない

不動産査定価格は、不動産会社が、一般市場で査定対象の物件を売った場合に、このぐらいで売れるだろうと予測した価格に過ぎません。

このため、いくら査定価格が高くても、その価格で売れる保証はどこにもありません。

不動産査定価格の高い低いに一喜一憂するのではなく、査定価格の根拠となった不動産の特徴について、不動産会社に確認しましょう。

不動産査定は簡易査定と訪問査定の2種類がある

不動産査定には、簡易査定と訪問査定の2種類があり、いずれも無料で利用できます。

不動産会社による不動産査定が無料である理由は、有料で不動産の価値を査定する業務は、国家資格である不動産鑑定士の独占業務であるためです。

また不動産査定は、不動産会社にとって見込み客を集めるための集客ツールにもなっています。

簡易査定とは

簡易査定(机上査定とも言います)は、インターネット上にある不動産一括査定サイトから申し込めます。

申し込み方は、査定対象となる不動産のエリアや間取り、面積といった基本情報を入力して送信するだけなので、オンラインで全て完結することができます。

査定結果は、早ければ当日か翌日、遅くても1週間以内には分かるので便利です。

簡易査定を依頼することにより、実際に市場に出したら、多分このくらいの価格で売れるだろうという、概算の査定価格を知ることができます。

簡易査定は、一般的に上述した取引事例比較法という手法を使って算出されます。

ただし、簡易査定は、取引事例など過去のデータに基づいて評価されるため、実際の物件の情報は反映されず、査定価格の精度が低いのがデメリットです。

簡易査定より正確な査定価格を知るためには、訪問査定が必要となります。

訪問査定とは

訪問査定とは、不動産会社スタッフが査定対象となる不動産を実際に訪問して、査定価格を出す方法です。

不動産販売のプロフェッショナルとしての視点から、部屋の間取りや内装、設備の状態や修理が必要な箇所など、物件の状態をチェックして、査定価格を出します。

当然ですが、現地確認の情報だけに頼るのではなく、取引事例比較法などの机上の計算をベースに、訪問査定の結果を反映させて、総合的な角度物件を評価します。

売却するつもりなら匿名の不動産査定は不要

不動産会社による営業電話や連絡の煩わしさを避けるため、匿名で不動産査定を受けたいと希望する人は多いです。

実際に不動産査定サイトの中には匿名、つまり個人情報を一切入力せずに査定を受けられるサイトもあります。

また、現在では、AIやビックデータを活用して査定価格を出すという不動産査定サイトも存在します。これらのサイトも同様に匿名で査定を受けることができます。

しかし、匿名の査定サイトは査定の精度が低いので、あくまでも参考程度にしかなりません。

このため不動産の売却が既に決まっている場合は、これらの匿名な査定サイトを利用したとしても、結局は個人情報が必要となる、通常の不動産査定を受ける必要があります。

逆に現時点では不動産の売却は考えていないけれど、物件の市場価値は知っておきたい、でも不動産会社とはやり取りしたくない、という人は、これらの匿名サイトの利用をおすすめします。

不動産査定の具体的な流れ

ここからは、不動産査定の具体的な流れについてお伝えしていきます。

ここでは不動産一括サイトを利用した不動産査定の流れについて解説しています。

もしも一括査定サイトを利用せずに個別に査定依頼する場合は、査定依頼する会社の中に、テレビCMなどでよく知られている大手の不動産会社と、査定対象の不動産の最寄り駅の近くにある地域密着型の不動産会社の2種類の会社を必ず入れましょう。

また、査定依頼する会社の数は最低でも5〜6社以上は行うようにしましょう。

不動産一括査定サイトで物件情報を入力

まずはインターネットにある不動産一括査定サイトから、簡易査定を受けます。

訪問査定から受けることも可能ですが、より多くの査定価格の情報を得ることと、不動産会社を選抜するという目的から、簡易査定から訪問査定という流れで査定を申し込むのがおすすめです。

簡易査定のやり方は、査定対象となる不動産に関する基本的な情報を入力するだけです。

具体的な入力情報として、査定対象の物件の住所、3LDKなどの間取り、マンションの場合は階層、築年数、面積などです。

また、送られてくる査定価格を確認するためのメールアドレスなどの個人情報の入力も必要です。

複数の査定情報を比較して数社に訪問査定を依頼する

複数の査定情報を比較して数社に訪問査定を依頼します。

この際に注意したいのが、上述した通り高値の査定価格に惑わされないことです。

また一括査定サイトの宿命ともいえますが、他の会社との競争になるため、少しでも契約できる確率を上げようと査定価格が高くなってしまう傾向があります。

査定価格を受け取ったときに大切なのは、査定価格が高いかどうかではなく、なぜ、その査定価格になったのかを不動産会社に問い合わせることです。

問い合わせた結果をもとに、納得のいく説明をしてくれた不動産会社を3社程度選んで訪問査定を依頼しましょう。

訪問査定内容を比較して媒介契約を結ぶ会社を選ぶ

複数の不動産会社から訪問査定を受けたら、最終的に媒介契約を結ぶ1社を選びましょう。

不動産会社としての比較ポイントは、不動産売買の実績が充分であることが重要です。

会社のホームページなどから成約件数などの情報を確認しましょう。

訪問査定の内容について、「査定対象の物件の強みと弱みがどこにあるのか」、「それらがどのように査定価格に影響しているか」を具体的に教えてくれるか、「仮に売却するとしたら、どのような販売活動を行うのか」などについて的確に答えてくれるかどうかを比較しましょう。

また、不動産会社スタッフの初対面時の印象、言葉遣いやコミュニケーション能力なども重要なポイントです。

もしも、対応時の印象が悪いと感じたら、物件を内覧に来る購入検討者も同じような印象を受ける可能性が高いためです。

会社としての実績があり、スタッフの対応も申し分ないのが理想ですが、実際は全てが完璧な会社というものはありません。

不動産の仲介を依頼する際に結ぶ契約である媒介契約の契約期間は、基本的に3ヶ月です。

一長一短ある会社の中で迷ったら、とりあえず一社に仲介を依頼してみて、もしも会社の働きに不満があれば別の不動産会社に依頼する形で良いでしょう。

まとめ

それでは不動産査定を比較する方法についてまとめていきましょう。

記事のおさらい

  • 不動産査定は複数の査定内容を比較することで活用できる
  • 複数の査定価格を比較して査定価格の偏りを防ぐ
  • 査定価格だけでなく不動産会社も比較する
  • 査定価格だけでなく相場価格とも比較する
  • 不動産査定価格は過去の成約事例を使った取引事例比較法で計算される
  • 査定価格を比較するには不動産一括査定サイトが便利
  • 訪問査定の内容を比較して媒介契約を結ぶ不動産会社を選ぶ

不動産査定は不動産売却を行うためには、避けては通れないステップです。

不動産を売るためには自分が売りたい価格ではなく、買主が買っても良いと思える販売価格でないと売れません。

しかし同じものが一つとしてないという不動産の特性上、絶対に正しい販売価格は存在しません。

だからこそ、不動産査定を通して多くの査定価格を集め、また、相場価格とも比較して最終的な売り出し価格を決定していきます。

そして、記事内でも述べた通り、査定は不動産売却のパートナーとなる不動産会社選びにも利用します。

不動産査定の重要性を認識して正しいポイントを比較すれば、適正な価格を算出できます。今回の記事を通じて実際に不動産査定の比較方法を活用して頂ければ幸いです。

監修の中村裕介さんの写真

不動産ライター兼不動産経営者

監修 中村裕介

宅地建物取引士、保育士

1983年福岡生まれ。上海復旦大学卒。 商社、保育園、福祉施設での勤務を経て、現在は不動産の記事を中心に手がけるライター兼不動産経営者。実際に店舗・住宅を提供している立場から、不動産に関する記事を執筆中。 趣味はフットサル、旅行、読書。美容と健康のために毎日リンゴ人参ジュース飲んでます。

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