リースバックなら売却後も住み続けられる!その仕組みと注意点を解説

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不動産ライター

P.D.P代表 逆瀬川 勇造

わくわくしながら建てたマイホーム。大切な家族と笑顔で過ごせる我が家は、癒しの場所であり宝物でしょう。しかし現実は、理想どおりとは中々いかないものです。

など、苦しい状況になることもあります。

しかし、長年暮らした家から離れることはカンタンではないでしょう。思い出の詰まった場所を失うのは寂しいと思います。

そこで検討したいのが「リースバック」です。

リースバックは、住んでいる住宅を売却した後に引き続き賃貸として住み続ける方法です。所有者はリースバックを行う不動産会社等となるため、相続などの心配もなくなります。

また、空き家問題を解決する手法の1つとしても、リースバックに注目が集まっています。

ここ数年、空き家問題に関する報道を目にする機会も多くなりました。

住宅が空き家化する理由にはさまざまな事情があるでしょうが、実家を相続したものの住む予定がなく、空き家として月日が流れていくといったケースもみられます。また、利用する予定もないのに相続人は固定資産税を支払い続けなければなりません。

もし両親が生前にリースバックを活用していれば、亡くなったあとに相続する不動産はありません。つまり、空き家として放置されることも、子供の負担(相続税、固定資産税、不動産の管理など)もなくなります。

本記事では、この「リースバック」についてその仕組みとリースバックの流れ、メリット・デメリットや注意点などについてお伝えしていきたいと思います。

リースバックの仕組みについて

リースバックとは、売却した不動産をリース、つまり賃貸してバックするというものです。

利用者は慣れ親しんだ住宅を売却はするものの、賃借人として引き続きそこに住み続けることができるというメリットがあります。

以下で、リースバックの仕組みについてご紹介します。

賃貸借契約付き売却である

リースバックは「賃貸借契約付き売却」のことで、売却後に賃貸借契約を結ぶことを条件に契約が締結されます。

とはいえ、単に「売買契約」を締結し、その後に「賃貸借契約」するのと比べると、賃貸借契約付き売却は一般的に売買金額は低く、逆に賃料は高く設定されることが多いです。

なお、賃料を10年程度支払うことで、受け取った売却金額と同程度になるよう設定されるのが一般的です。

家を売却した後も賃貸で住み続けられる

リースバックは家を売却した後も賃貸で住み続けられるものです。

リースバックは最初に説明した空き家にしないための方法としても使われますが、より現実的な使われ方としては、「ローンの返済が厳しくなった」ことが原因で使われることもあります。

金銭的な理由により住宅を売却しなければならないものの、住み慣れた住宅にそのまま住み続けたいといった方がリースバックを利用するのです。

買い戻すこともできる

リースバックは、一度売却して賃貸契約を結んだ後で、希望があれば買い戻すことができます。もちろんご本人が買い戻すこともできますが、お子様など親族の方が買い戻すこともあります。

リースバックの買い戻しについては、買い取られた不動産が他の方に売却されてしまうのではないかといったことや、高額での買い戻しになるのではないかといった心配をされる方もいらっしゃいます。

この点に関しては、リースバックを契約する段階で、買い戻し時の金額も決められないか交渉しておくとよいでしょう。

リースバックの流れ

リースバックを行う際の一般的な流れは以下のようなものです。

  1. 相談~物件について簡易査定
  2. 賃料を支払えるかどうかなどの調査と物件について詳細査定
  3. いくらで買い取り、いくらで賃貸するのか条件面の提示
  4. 条件に納得したら契約締結
  5. 売買代金が振り込まれ賃貸契約が開始

リースバックでは、リースバックする人がどんな人なのかの調査と、リースバックで買い取る不動産がどんな不動産なのかを調査します。

賃料の支払いに問題がありそうだったり、物件の担保力が低かったりするとリースバックを受けられないこともあります。

なお、申し込みから売買代金の振込までスムーズにいけば12週間で対応してくれる会社もあります。

リースバックのメリット・デメリット

リースバックにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

リースバックのメリット

リースバックを利用するメリットとしては以下の3つが挙げられます。

  1. まとまった現金を得られる
  2. 住み続けられる
  3. 固定資産税が不要になる

リースバックを利用される方の多くは、①のまとまった現金が得られることを目的にしているはずです。

一般的な方法で不動産を売却すると、そのまま住み続けることができないのもそうですが、まとまったお金が手元に入ってくるまでどのくらいの期間がかかるか分かりません。

一方、リースバックは最短で12週間あれば現金を受け取ることができます。

また、所有権がなくなるため、固定資産税を支払う必要がなくなります。

これは、冒頭で取り挙げた、今後利用する予定のない実家の相続などの問題の解決にも役立ちます。

リースバックのデメリット

一方、デメリットとしては以下のようなものがあります。

  1. 賃料を払う必要がある
  2. 自分の家ではない

まず、リースバックでは売却した後賃貸契約関係になるため当然のことながら賃料を支払う必要があります。この賃料は、普通に借りるより高い金額で設定されることが一般的なので注意が必要です。

また、リースバックの賃料は、リースバックによる売却金額を10年程度で取り戻せるくらいの金額に設定されることが多いです。

例えば、リースバックを使って2,000万円で家を売却したのであれば、賃料は16.7万円前後で設定されます。つまり、リースバックしてから10年以上経過すると、支払う賃料の方が多くなってしまうのです。

リースバックの注意点

また、リースバックには以下のような注意点があります。

リースバックの注意点

  • 住めなくなる可能性がある
  • 売却額が安く賃料も高くなる可能性がある
  • 利用には一定の条件がある

以下で詳しくみていきましょう。

住めなくなる可能性もある

売却した後も住み慣れた住宅に住み続けたいと思って契約したリースバックでも、将来住めなくなる可能性があります。

一度売却してしまえば所有権は買主に移るため、買主に断られれば家を出ないといけなくなります。

例えば、経済や周辺環境の変化により、賃料の増額を提案されることもありますが、その時に断ると退去を求められるかもしれません。

こうした問題が起こらないように取れる対策として、リースバックの契約を結ぶ段階で家賃の増額について取り決めしたり、また賃貸の契約期間について事前に決めて置いたりしましょう。

売却額が安く賃料も高くなる可能性がある

一般的にリースバックでは通常の売却や賃貸よりも売却額は安く、一方で、賃料が高く設定されることが多いです。

リースバックの売却額や賃料については、基本的に相手方との交渉の上決められるものなので、粘り強く交渉するなどして、できるだけ条件のよい内容で契約することを目指しましょう。

利用には一定の条件がある

リースバックの利用には、以下のような条件があります。

リースバックの利用には安定した収入が必要です。

そのための審査もありますが、とはいえ住宅ローンの審査などと比べると簡単なもので、正社員である必要はありません。パートの方や年金で生活されている方も利用できます。

また、相続した不動産を兄弟で共有持分にしていたような場合はその全員の同意が必要になります。契約書への署名捺印が求められるため、共有名義の不動産をリースバックする際には最初の段階からしっかり連絡を取りながら進めていくようにしましょう。

買取価格は一般市場での売買より安くなる?家賃の相場や目安は?

リースバックでは買取価格は一般の売却より安く、賃料は一般の賃貸より高くなることが多いですが、その相場はいくらくらいなのでしょうか?

実は、リースバックでは対象の不動産の担保評価の範囲内であれば買取価格について交渉できます。一方、家賃は買取価格を10年~15年程度で回収できる金額に設定されます。

こうしたことから、あなたが毎月の家賃をいくら支払えるかによって買取価格を交渉するとよいでしょう。

例えば、毎月の家賃を5万円支払えるのであれば、その10年分(120カ月)15年分(180カ月)なので、600万円~900万円になります。

一方で、毎月20万円の支払いが可能であれば、2,400万円~3,600万円まで可能ということになります。

もちろん、実際にはリースバックを請け負う会社による審査が行われるため、希望通りになるとは限りませんが、交渉できることは知っておくとよいでしょう。

比較解説1.リースバックとリバースモーゲージの違い

「売却してお金を得た後も引き続きその家に住み続けることができる」と聞くとリバースモーゲージを思い出される方もいらっしゃるかもしれません、

リースバックとリバースモーゲージは似たような目的で利用されますが、その仕組みは異なります。

リースバックは不動産を売却してまとまった資金を得て、売却後は賃料を支払いますが、一方でリバースモーゲージは「自宅を担保にしてお金を借り、死亡後に自宅を売却して一括返済する」ものです。

リバースモーゲージ リースバック
資金 借金 売却資金
売却時期 死亡後 契約時

比較解説2.リースバックと通常の任意売却の違い

リースバックには、不動産会社などとの契約によってなされるものと、任意売却の後になされるものがあります。

任意売却とは、住宅ローンの返済が滞ってしまった場合に、競売(差し押さえ)が始まるまでの間に取れる手続きのことです。競売だと相場よりかなり安くなってしまうところ、任意売却であれば通常の不動産売却と変わらない価格で売却できるというものです。

住宅ローンの返済が滞ってしまった結果、任意売却せざるをえなくなったけど、そのまま家には住み続けたいという方がリースバックを利用します。

任意売却によらないリースバックは、老後資金や子どもの教育費などのために利用されることもありますが、任意売却の結果、リースバックを利用するケースでは、基本的にその資金はローンの残債を返済するのに使われることになります。

リースバックはこんな人にオススメ

ここまで、リースバックについて解説してきましたが、リースバックの利用をオススメできるのは、以下のような方たちです。

詳しく解説していきましょう。

まとまったお金が必要だけど住居を変えたくない人

ローンの返済が滞ってしまい、任意売却せざるをえないけど、子どもの学区の関係などで住居を変えたくないといった方はリースバックを利用することで解決できます。

老後の資金を得たい人

次に、定年退職して年金生活になったものの、老後資金としてまとまった資金を得たいといった方にもリースバックがオススメできます。

ただし、リースバックは賃貸期間が長くなると売却して受け取ったお金より、賃料として支払うお金の方が大きくなってしまうため、「長生きすればするほど金銭的には損をする」ことになるため注意が必要です

事業資金として活用したい人

リースバックで得た資金は事業資金などに利用することもできます。

ご自分で事業をされている方などは、新しい事業の資金の一部としたり、返済が厳しくなっている事業資金の返済資金に充てたりすることもできます。

相続する人がいない人

ご自分が亡くなられた後、相続人が誰もいない不動産は最終的に国庫に帰属することになります。

このような方は、せっかくローンを完済した住宅を活用できないことになってしまうため、老後を楽しむためにリースバックを検討してみるとよいでしょう。

まとめ

記事のおさらい

  • リースバックは家を売却した後も賃貸で住み続けられたり、買い戻すことも出来る
  • リースバックで売却した後の賃料は普通に借りるより高い金額で設定される
  • リースバックの利用には一定の条件があ

リースバックについて、その内容やメリット・デメリット、リバースモーゲージや任意売却との違いについてお伝えしてきました。

リースバックは普通に売却したり、賃貸したりするのと比べて不利な条件となる可能性が高いですが、借金を延滞した方や、延滞しそうな方などすぐにまとまった資金が必要な方にとって便利な制度です。

その特性をよく理解し、メリットが大きいと判断できたら利用を検討してみるとよいでしょう。

逆瀬川勇造さんの写真

不動産ライター

P.D.P代表 逆瀬川 勇造

保有資格:宅建士、FP2級技能士(AFP)、住宅ローンアドバイザー、相続管理士

明治学院大学卒。地方銀行勤務後、転職した住宅会社では営業部長を務め、新築住宅販売の他土地仕入れや土地造成等に7年間従事。2018年よりライターとして独立し、WEBを通して不動産に関する問題解決を目指す。最近の趣味は1歳になったばかりのわが子と遊ぶこと。

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