土地の一部を売却したい人必見!後悔しない土地売却の手法をご紹介

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不動産ライター兼不動産経営者

中村裕介

自分の土地の一部を売却したいけど、一体何をどうすればいいのか迷っている人は数多くいます。

実は土地の分け方や土地の売却に関しては、様々な法令や規定が定まっています。そのため売却について浅い知識のままで売却すると法律違反になるケースもあるため、注意が必要です。

この記事では、下記のような疑問や質問についてお答えします。

この記事ではこんな悩みを解決します!

  • 自分の土地の一部を売るのに何をすればいい?
  • 自分の好きなように土地は分けられる?
  • 土地を分けるのは誰に依頼すればいい?

また、自分の土地の一部を売却する人のために、土地を分けて売却するために必要な手続きのポイントを解説します。

土地の一部を売却するために知っておくべき3つのこと

土地の一部を売却する際には、次の3つのポイントを押さえておく必要があります。

  • 売却前に土地の測量と分筆登記が必要
  • 個人は分筆した後、2つ以上の土地を一般市場で売却できない
  • 土地売却に実績がある不動産会社に依頼する

それぞれのポイントについて詳細に確認していきましょう。

①売却前に土地の測量と分筆登記が必要

土地の一部を売却する際には、売却前に土地の測量と分筆登記が必要となります。

測量とは、土地がどのくらいの広さがあるか、境界線はどこかなどを測定する作業です。

一部ではなく一つの土地を売買する際は、売却前の測量は必須ではありません。

土地の売買方法は、登記簿に記載された土地の情報をもとに売買を行う「公募売買」と、実際に土地の測量を行った上で売買を行う「実測売買」の2つの方法があります。

つまり土地を売却する際に測量をやるかどうかは、売買する当事者同士で決めることになります。売買後のトラブルが少ないのはもちろん実測売買ですが、測量には数ヶ月の時間と数十万円ほどの費用がかかります。

しかし、土地の一部だけを売却する際には、土地家屋調査士による測量が必要になります。売却予定の部分の土地の面積と境界線を測量して登記しなければ販売できないからです。

土地を法的に分けることを分筆(ぶんぴつ)といいます。登記簿における土地の単位は筆(ふで)です。1筆の土地を2筆以上に分けることは分筆と呼ばれ、分筆した土地を登記することを分筆登記といいます。

測量と分筆の詳細な流れについては後述します。ここでは土地の一部を売却するには測量と分筆登記が必要であるというポイントを押さえておきましょう。

②個人は土地を分割した後、2つ以上の土地を一般市場で売却できない

1つの土地を2つ以上に分けた場合、分割した複数の土地をそのまま一般市場に売却することはできません。なぜなら、個人が2つ以上の土地を売却する場合、宅地建物取引業法の「業として行う」に当たる可能性があるからです。

一般的な感覚から考えると、個人の売買は事業として行うものではない、という感じがしますよね。

しかし、個人が2つ以上の土地を売却する場合は、2回以上の販売行為を行うため「取引の反復継続性」があるとみなされ、事業性が高いと判断されます。

不動産取引において事業性が高いものは、宅地建物取引業法における「業」にあたるとされています。

継続性というものが何年以内といった期間が定められていないので、インターネット上では1年以上の感覚が空けば販売可能、といった情報も散見されます。しかし法律において1年の期間と規定されていないため、これは根拠のないグレーな取引行為となります。

個人は土地を分割した後、2つ以上の土地を一般市場で売却できない点について留意しましょう。

※参考資料:国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」(PDFファイル)

③土地売却に実績がある不動産会社に依頼する

家を売却する際は土地売却に時がある不動産会社を探して依頼しましょう。

普段から不動産の取引に関わりのない人にとって、不動産会社はどこも同じように見えるかもしれません。しかし、一口に病院といっても外科や内科、眼科などがあるように、不動産会社にもそれぞれの専門があります。

土地を売却する場合、土地・不動産売却専門で、土地を分筆して販売した実績のある会社を選びましょう。

不動産会社の具体的な選び方は後述します。

土地を売却する方法は一般市場での売却か不動産会社の買取の2種類

土地の売却に限らず不動産を売却する方法は、

の2つの種類があります。

一般市場での売却に比べて、不動産会社による買取が優れている点は、売買に必要となる時間が極めて短く、1〜2週間程度で売却が完了するケースがほとんどであることです。

ただし売却価格は一般市場より安くなり、ケースによりますが買取価格は一般売却価格の6〜7割程度となります。

居住用に向かない土地の場合は、買取に向いているといえます。土地を買って、その上にマイホームを建てる予定の人は、居住用に適さない土地は買わないでしょう。このような土地の場合は、買取を検討してみましょう。

土地が広くて日照量が多い地域の土地であれば、太陽光業者への売却も検討しましょう。

土地の一部を売却する場合の測量と分筆登記の流れと費用

土地の一部を売却する場合は土地を分筆して登記する必要があります。

土地を分けるだけなら登記は義務ではありませんが、売却する上では必須です。

基本的な分筆の流れと費用について解説します。

①土地家屋調査士に依頼して土地を測量する

土地の測量と分筆登記に関しては通常、土地家屋調査士に依頼します。

自分でも原則可能ですが、実際は専門的な知識と道具が必要となります。例えば、幅4m以上の道路に2m以上接している接道義務などです。また素人が作成した測量図は不備があり受理されない可能性が高いため非現実的です。

分筆登記を行う際は、測量して全体の土地(分筆前の土地)の境界線と一部の土地の境界線が確定していることが条件です。

そのため、全体の土地の境界線が確定していない場合は「境界確定」が必要になります。境界確定とは、自分の土地と周りの土地の境界をはっきりさせる境界確定測量のことです。

土地家屋調査士は、測量によって土地の面積を明らかにし、市町村や隣地所有者との立ち会いのもとで、土地の境界線を確立します。

境界線が確立したら、「境界標」という境界をはっきりさせる標識を土地に埋めます。境界がはっきりした後は、どんな風に分筆するか「分筆案」を作成して、隣地所有者の立ち会いのもとに分筆の境界線を確定します。

まとめると、土地の分筆は、まず全体の土地の境界を確定させてから、それから一部の土地の境界を確定させる作業を行います。

②法務局に分筆登記の申請と必要書類の提出

分筆登記のために必要な書類は以下の通りです。

土地家屋調査士に依頼する場合は自分で用意する必要はありませんが、依頼する場合もどんな書類が必要かを把握しておきましょう。

書類名 概要
登記申請委任状 土地家屋調査士に分筆登記を委任した書類
地積測量図 地積測量図
境界確認書(別名:筆界確認書) 隣地住民と一緒に土地の境界を確認した証明書

分筆費用(分筆登記+土地家屋調査士報酬)と分筆にかかる時間

分筆にかかる主な費用は、土地家屋調査士への報酬と分筆登記の実費です。報酬額は土地家屋調査士の事務所によって異なりますが、安いケースで10万円ほど、高いケースで100万円を超える場合があります。

土地家屋調査士への報酬は、地積測量図があるか、境界確認書があるかによって大きく異なります。

全て揃っている場合は10万円程度で、着手から10日間程度で手続き完了です。一方、境界確認書も地積測量図もなく、境界確定から行うケースの場合、数十万円から100万円ほどの費用がかかるケースもあります。

必要な日数も数ヶ月から半年もかかる場合もあり、さらに隣地の所有者の同意を得られないなどの場合はさらに長引く可能性もあります。

分筆登記の登録免許税は、1筆ごとに1,000円となります。2筆に分筆した場合は、2,000円、3筆に分筆した場合は3,000円となります。

不動産会社抜きで分筆を行わない方が良い理由

不動産会社に依頼する前に、自分で土地家屋調査士に依頼して分筆を行うのはおすすめできません。

なぜなら「どうすれば売却できるか」という専門的な視点が抜けているからです。

土地家屋調査士は測量・登記が専門なので、どう売却するかの相談には乗ってくれません。すでに売主の目処が立っている場合を除いて、土地を売却する上では不動産会社に依頼する必要があります。

分筆前に不動産会社とも相談し、「売れやすい土地」を作ることが大切です。

一般市場で土地の一部を売却する際の手続きの流れ(①〜⑥)

一般市場で土地の一部を売却する際の手続きの流れについて7つのステップに分けて解説します。

土地の売り出しから売却までの期間は平均3ヶ月程度です。当然早く売れることもあれば売れ残ることもあります。

あまりないとは思いますが、もしも自分で土地の測量・分筆登記を行う場合、④土地の測量・分筆登記は①番目に行うことになります。

①複数の不動産会社に土地の査定を依頼する

複数の不動産会社に、土地の査定を依頼します。この際「土地の一部を売却したい」旨を伝えます。

複数社へ査定を依頼する場合、不動産一括査定サイトの利用がおすすめです。

一括査定サイトは地域や面積を入力すればすぐに査定をもらうことができます。具体的な面積はまだ確定していないので、おおよその面積の数字を入れて、備考欄に上述の「土地の一部を売却したい」旨を記載しましょう。

一括査定サイトから査定申請後、複数社からの連絡がきますが、各社によって分筆に関する対応が異なります。自分の要望に合った形で話を進めてくれる会社を選びましょう。

通常、一般的な土地売却の場合は自分で価格相場を把握した上で査定依頼をすべきです。しかし、売却する土地の面積が未確定の段階では、あまり意味がありません。

②不動産会社の選定を行い、媒介契約を結ぶ

土地の売却を不動産会社に依頼するためには媒介契約を結びます。媒介契約には3種類ありますが、おすすめは専任媒介契約です。

土地をどのように分けるのかは、媒介契約した不動産会社と相談してから決めるべきです。分筆後の売却予定の土地を売れにくい地形や条件にしないように、的確なアドバイスをくれる不動産会社を選びましょう。

媒介契約、不動産会社の選び方については後半で解説します。

③土地家屋調査士に土地の測量・分筆登記を依頼する

土地家屋調査士への依頼は不動産会社から紹介を受けた方がスムーズに進みます。土地の測量図、境界が確定していない場合は、境界を確定させる必要があります。

なるべく測量の予算を抑えたい場合は、自分で相見積もりをとりましょう。境界確定後、分筆作業を行い、分筆登記を行います。

④販売活動・現地確認

不動産会社によって土地の販売活動が行われます。売却予定の土地の広告作成、チラシ配布、HP掲載などの販売活動を行います。

土地の購入検討者が現れたら、売主は不動産会社の担当者と共に現地確認の対応をします。対応のほとんどは担当者が行うため、立ち会いは必須ではありません。

しかし、売主の説明があれば買主の心証も良くなります。土地の履歴など、土地に関する質問等に関してはしっかりと答えましょう。

⑤価格交渉・売買契約・手付金の受け取り

土地購入の希望者が現れたら価格交渉に入ります。売買価格について売主、買主双方が合意したら売買契約に進みます。売買契約の際、買主から売主へ手付金が支払われます。

⑥残代金の決済・土地の引き渡し・不動産登記

土地の引き渡し日は、引き渡しのほか、売買価格から手付金を差し引いた残代金の決済と不動産登記が行われます。

たくさんのことを一度に行う日なので、不動産会社に確認して必要書類などの準備を万全にしましょう。

信頼できる不動産会社を選ぶ方法

土地を分筆して売却する方法は、

を両立させる必要があります。

土地家屋調査士はどのように土地を分ければ売りやすいなどのアドバイスはしてくれません。売却に関しては土地販売の実績のある不動産会社の助言が必要です。

信頼できる不動産会社を選ぶポイントは、売主の事情や意見を尊重してくれるかどうかです。

「分筆は時間がかかるのでやめましょう」等とこちらの事情も聞かずに否定してくるような会社ではなく、「分筆するなら一戸建てが立てやすい面積にしましょう」といったように売主の意見を受け入れた上で分筆から売却までのプランを考えてくれる会社を選びましょう。

不動産会社との媒介契約の種類

媒介契約には、専属専任媒介契約、専任媒介契約、一般媒介契約の3つの種類があります。専属専任媒介と専任媒介は1社と、一般媒介は複数社と媒介契約を結びます。

複数社との契約が有利であるとは限りません。

専属専任媒介と専任媒介は、全国の不動産業者が利用するネットワークシステム「レインズ」に登録義務があります。レインズにて、不動産会社間で物件情報を共有されるため専属専任媒介や専任媒介も他の会社から購入希望者が紹介される可能性があります。

おすすめは専任媒介契約

一般媒介契約は、他社が売買成立を仲介してしまったら利益にならないので、不動産会社が販売に注力しない可能性があります。

専属専任媒介と専任媒介の違いは、自己発見取引ができるかどうかです。

専属専任媒介契約は自己発見取引とは認められません。契約中に売主が物件を買いたいという人を見つけても、仲介手数料を支払う必要があります。

そのため専属専任媒介より自由度の高い専任媒介契約がおすすめです。媒介契約の有効期間は最大3ヶ月です。

まとめ

それでは土地の一部を売却する場合の手続きについてまとめましょう。

記事のおさらい

  • 土地の一部を売却するには、土地の測量と分筆登記が必要
  • 個人は分筆した後、2つ以上の土地を一般市場で売却できない。宅地建物取引業法に違反する可能性がある
  • 土地の売却は、土地売却に実績がある不動産会社に依頼する
  • 土地の分筆は、まず全体の土地の境界を確定させてから、それから一部の土地の境界を確定させる作業を行う
  • 分筆の費用は最低で10万円、多い場合は数十万〜100万円以上かかる
  • 不動産会社抜きで分筆作業を進めるのは売却する上で不利なのでおすすめしない
  • 信頼できる不動産会社を選ぶポイントは売主の事情や意見を尊重してくれるか

土地の一部を売却する以上、普通の土地売却よりは難しいと感じるかもしれません。

しかし売却に至るまでの一つ一つの段階においてやるべきことは決まっています。今やるべきことをしっかりとこなしていけば、土地売却は成功します。

この記事が土地の一部の売却の参考になれば幸いです。

執筆者の中村裕介さんの写真

不動産ライター兼不動産経営者

中村裕介

保有資格:宅地建物取引士、保育士

1983年福岡生まれ。上海復旦大学卒。 商社、保育園、福祉施設での勤務を経て、現在は不動産の記事を中心に手がけるライター兼不動産経営者。実際に店舗・住宅を提供している立場から、不動産に関する記事を執筆中。 趣味はフットサル、旅行、読書。美容と健康のために毎日リンゴ人参ジュース飲んでます。

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