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家を売却するときは、その家を購入する際に金融機関から借り入れていた住宅ローンが残っているケースも多いです。
これを「残債」といいますが、基本的にはローンの残債がある状態で家を売ることはできません。
しかし、以下3つの方法を利用すれば、ローン中の家を売ることが可能です。
- 手持ち資金でローンを完済する
- 住み替えローンを利用する
- 任意売却をする
家やマンションといった不動産の価格は市況によって大きく左右されます。
離婚などで売却しなくてはいけなくなった際、いざ売ろうとしてもローン残債が高額になってしまうケースもあるでしょう。
ローン中の家を売りたい場合は、ぜひこの記事を最後までお読みください。
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- 徹底解説!失敗せず家を高く売るための方法
ローン中の家を売るときはまず現状を把握する!
ローン中の家を売るためには、ローンを完済する必要があります。
しかし、家を売ろうと決めた時点で「ローンがいくら残っているのか」「残債を払うことができるのか」を想像できる人は多くありません。
ローン中の家を売るときには、以下の2ステップで現状を把握しましょう。
ローン中の家を売るには現状把握がキホン
- ローンの残債を調べる
- 家がいくらで売れるのか調べる
①ローンの残債を調べる
現状を把握するために、まず「ローンの残債がいくらか」を調べましょう。
- 借入金融機関から送られてくる年末残高証明書で確認する
- 借入金融機関から郵送される返済予定表で確認する
住宅ローンの借入額や残債は、金融機関から毎年送られてくる「年末残高証明書」または郵送された「返済予定表」で確認できます。
各金融機関により時期は異なりますが、一般的に「年末残高証明書」は毎年10月頃に送られてきます。
「返済予定表」は住宅ローンを契約した際に郵送されるものです。
一度目を通したら再度確認することは滅多になく、そのまま保管される事が多い書類です。
見つからない場合は引き出しなどにしまっていないか確認しましょう。
住宅ローン残債があると家を売却できない理由
ローンの残債があると家を売却できないのは「抵当権が設定されている状態だから」です。
家の購入時に金融機関からローンの借入をするときには、その家に抵当権が設定されます。
抵当権とは、平たくいうと「担保」のことです。
ローンの返済が滞ってしまうと、担保となった家は金融機関に売却されてしまいます。
金融機関は、物件を担保にすることで、借入者が滞納したときのリスクヘッジをしているのです。
ローンの担保になったままの家は購入したくないなぁ。
買主にきちんと家を引き渡すためにもローンを完済して「抵当権」を外すのが売主の基本でござるよ。
抵当権を抹消するためにはローンを完済するのが基本であるため、売却時にはローン完済をめざすというわけです。
言い換えると、「抵当権が設定されたままの不動産を売却することはできない」ということです。
②家がいくらで売れるか調べる
ローン中の家を売るときは、現状の把握のため「家がいくらで売れるか」を調べましょう。
調べる方法は主に2つです。
- 家の売却相場を確認する
- 不動産会社に査定を依頼する
まず、売りたい家がある地域の売却相場を確認して、自分で相場感覚をつかみましょう。
クリックすると地域ごとの成約価格を知ることができます。
その後、複数の不動産会社に家の査定を依頼しましょう。
どうして「複数」の不動産会社に依頼するのがいいの?
適正な売却予想額をつかむためでござるよ。そのためには、自分でつかんだ相場価格と不動産会社が出す査定額を比較することが必要でござる。
複数の不動産会社を比較するには、不動産一括査定サイトを利用しましょう。
一度の入力で複数の不動産会社へ査定を依頼することができます。
すまいうるなら大手から地元密着の会社まで厳選した不動産会社と提携しているので、より適正な査定価格を知ることができます。
信頼できる不動産会社を見つけることができれば、売却したお金でローンの完済ができるかの判断もしやすくなります。
ローン中の家でも安心して売却を依頼することができます。
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基本は「売却金」でローン残債を完済する
ローン中の家は、家の売却金でローン残債を完済するのが基本です。
家の売却金でローン残債を完済する・・・?
「家の売却金>ローン残債」の状態のことでござるよ。
売却には費用がかかるから「家の売却金>ローン残債+売却にかかる費用」になるのが理想でござるよ!
仮に、ローン残債が2,500万円であれば、家の売却金は2,500万円以上でないと残債は完済できません。
仲介手数料などの諸費用が売却金額の4%ほどかかるので、それも加味して売ることになります。
ローン残債が2,500万円であれば、その金額に4%を上乗せした2,600万円で家を売却できれば、残債も諸費用も売却金で完済できるということです。
オーバーローン時の対処法
物件によっては売却金額がローン残債の金額に満たないケースがあります。
この状態を「オーバーローン」といいます。
仮に、ローン残債が2,600万円であるのに対し、売却金が2,300万円だとします。
この場合、売却金をローン返済に充てても、ローンが300万円残ってしまいます。これがオーバーローン状態です。
「オーバーローン」時の対処法は以下の通りです。
- 手持ち資金でローンを完済する
- 住み替えローンを利用する
- 任意売却をする
この3つの対処法こそ、ローン中の家を売却する方法です。
次項より詳しく解説していきます。
対処法1.手持ち資金でローンを完済する
ローン中の家を売却をする1つ目の方法は、手持ち資金を捻出してローンを完済するという方法です。
この方法は最もシンプルです。
具体的には引き渡し時に金融機関に「家の売却金+手持ち資金」を振り込むのが流れです。
引き渡しの時点でローンを完済できれば、そのまま売却することができるでござるよ。完済できない場合は売主都合のキャンセルになるので要注意でござる!
注意点は「家の売却金+手持ち資金」で残債を完済できないのであれば、抵当権の抹消を金融機関は許可しないので、引き渡しは成立しないということです。
そうなると売主都合の売買契約キャンセルになり、買主から預かっている手付金を返還し、その手付金と同額を違約金として支払うことになるのです。
万が一手持ち資金を含めても残債を完済できない場合は、このように大きなリスクを抱えます。
諸費用を加味した上で、余裕をもって完済しましょう。
対処法2.住み替えローンを利用する
ローン中の家を売る2つ目の方法は、住み替えローンを利用することです。
住み替えローンは、その名の通り住み替え時に利用するローンです。
住み替えとは、今の家を売却して次の新居を購入することです。売却と購入を同時にすることで住み替えローンを利用できます。
たとえば、今住んでいる家やマンションを売却して、新たに別の家を購入するとします。その際、今住んでいる家を売却してから、数か月後に新居を購入するときは住み替えローンは利用できません。
今住んでいる家の売却活動をしている間に物件を探しておき、家の売却と同日に新居を購入するという流れです。
住み替えローンを利用することで、売却時に残債があっても、「残債の金額+新たな物件の購入金額」のローンを組むことができるのです。
住み替えローンを利用した事例
今の家を売却して新居を購入するという想定の場合、住み替えローンを利用すると以下の流れになります。
- 家の売却活動を開始
- 新たな家を探す
- 新たな家で住み替えローン審査をする
- 住み替えローン審査に通る
- 家の売却と新しい家の購入を同日に決済する
仮に、家を売却しても300万円の残債があり、新たに購入する家は3,000万円だとします。
その場合、上記の流れで住み替えローンを利用することで「残債300万円+新居3,000万円」の合計3,300万円のローンを組むことができるのです。
住み替えローンを利用するメリット
- 手持ち資金を捻出しないで済む
- 低金利で借入できる
住み替えローンを利用すると手持ち資金を使わずに済むため、売却にかかる費用などの心配事も減るでしょう。
メリットもありますが、デメリットもあります。
- 借入額が増える
- 審査が厳しい
- そもそも買い替え時しか利用できない
ローン残債分と新居のローンを払う見通しが立っていない場合、そもそも住み替えローンの審査が通るかわかりません。
まずは住み替えローンの審査に通るかどうか、今後もローンを払い続けることができるかを確認しましょう。
対処法3.任意売却をする
ローン中の家を売る3つ目の方法は、任意売却を選択することです。
【用語解説】任意売却とは
任意売却とは、残債がある状態でも家の売却ができるように金融機関に対して特別に許可をもらう売却方法のこと。
原則はローンの完済が売却の条件です。
しかし、例外的に残債がある状態で家の売却を金融機関に認めてもらうのが任意売却です。
金融機関に認めてもらえればローンの残債がある状態でも家が売れるの?
許可が取れたら可能になるけど、誰しもが簡単に任意売却を許可してもらえるわけではないでござる。
具体的に任意売却が許可されるケースは、以下のようなケースになります。
- これ以上の回収が難しくなりそうな住宅ローンの返済が苦しい場合
- 離婚などやむを得ない事情でローンの返済が難しい場合
支払いに問題はなく、特別な理由がない場合は承認が難しいでしょう。
任意売却は任意売却の実績がある不動産会社に依頼するのが鉄板です。
売却の流れなど一般的な仲介販売とは異なる部分があるため、検討する際は以下の記事も参考にしてください。
【注意】家の売却には諸費用もかかる
家の売却時は以下の諸費用が発生します。
ローン中の家を売る場合、ローン残債の完済だけではなく、一般的な家の売却にかかる諸費用も考えなくてはいけません。
- 仲介手数料
- 登記関係費用
- 引っ越し費用
仲介手数料は、売却金額が400万円以上であれば、「売却金額×3%+6万円」に消費税を加算して出します。
登記関係費用は抵当権抹消時の登録免許税と、司法書士への報酬です。
登録免許税は1物件1,000円、司法書士への報酬は5万円前後です。
そこに引っ越し代を合わせると、大体売却金額の4%程度が諸費用となります。
大事なことは、この諸費用がかかる点を加味して家の売り出し価格を設定することです。
そうしないと「残債は完済できたけれども諸費用を手持ち資金で支払う」という状態にもなりえます。
まとめ
それでは、今回解説した「ローン中の家を売る3つの方法」について、覚えておくべきことをおさらいします。
記事のおさらい
- 基本はローンを完済しないと家は売れない
- 理想は「売却金」で「ローン残債」と「売却にかかる諸費用」も支払えること
- オーバーローン時の対処法1:手持ち資金でローンを完済する
- オーバーローン時の対処法2:住み替えローンを利用する
- オーバーローン時の対処法3:任意売却を利用する
家の売却金でローンを完済できない際は、手持ち資金で完済するのがスタンダードなやり方です。
ただ、住み替えが絡むのであれば住み替えローンを利用することも可能です。
どうしても対処法1・2でも解決しなければ、任意売却という流れになります。
任意売却もデメリットはありますが、離婚などやむ負えない状況では選択肢のひとつとして検討しましょう。