家売却時に電気はどうする?住んでいなくても停止は引渡し日にしよう

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監修 中村昌弘

家の売却時は、その家にもう住んでいない家を売ることもあります。

たとえば新居に引越ししていたり、相続した実家を売却したりするときです。

その場合、電気の停止をすぐにしてしまう人もいますが、そうなると内見に支障が出るので引渡し日まで電気の停止手続きはしないようにしましょう。

今回は、家売却に伴う電気関係の手続きについて以下の点を解説していきます。

この記事ではこんな悩みを解決します!

  • 電気の停止手続きを引渡し日にすべき理由は?
  • 電気の開始と停止手続きはどのようにするのか?
  • 電気以外のインフラ手続きはどうするか?

家売却に伴う手続きは、そう何度も行うものではありません。

通常の引越しではなく、「家の売却」が伴う引越しの場合には、特に電気の停止手続きについては気を付けなければいけません。

電気の利用停止をすることで内見に支障をきたし、結果的に売却スピードが落ちることもあります。

以下の内容を理解したうえで、売却に臨んでください。

電気の停止手続きは「引渡し日」

冒頭のように、家を売るときには引渡し日まで電気の停止手続きはしないようにしましょう。

もちろん、既に新居に引越していて空き家だからといって、売却活動中に電気の停止手続きをするのは完全にNGです。

その理由は以下4点です。

  • 部屋が暗く、内見者の印象が悪くなる
  • 内見中に空調が使えない
  • 換気をしないと建物が劣化する
  • 売買契約後も買主は見学することがある

それぞれ詳しく説明していきます。

部屋が暗く内見者の印象が悪くなる

電気が使えないということは、部屋の照明を付けることもできません。

そのため、内見者は暗い中で室内を見学することになります。たとえば、夏は午前から夕方くらいまでなら明るいときはあります。

開口部が広く、さらに南向き角部屋などの住戸は、照明を付けなくても十分明るい場合もあるでしょう。

しかし、それでも曇りの日や雨の日、そして夏の間に売却が完了しない可能性のことを考えると、照明を付ける必要は多いにあります。

そうなると、せっかく「南向き角部屋」というメリットがある家だとしても、室内は暗い印象になり、むしろそのメリットは逆効果になることもあります

さらに、浴室やトイレなどの水回りが暗いと収納内などの細部も見学しにくくなります。

また、内見は見学者の希望に合わせるので、必ず日中に予約が入るとは限らず、場合によっては18時からの内見もあります。

そのときに、「照明が付かないから」という理由でその内見をキャンセルするのは、自ら売却スピードを落としていることになってしまうのです。

実際、生活する際には電気をつけていたと思います。内見に来る人に実際の生活をイメージしてもらうためにも、電気の停止は引き渡し日にしましょう。

内見中に空調が使えない

また、電気が利用できないと内見中に空調が利用できません。

そうなると夏は暑い中で内見し、冬は寒い中で内見することになります。

内見中の室内環境が悪ければ家の印象も悪くなりますし、何より長時間見学しにくくなります。

そうなると、せっかく内見に来てもらった人に対して十分に家をアピールできずに終わってしまうかもしれません。

ほかにも「床暖房がリビング・ダイニングの全面に設定されている」ことがメリットの家であれば、冬の見学時に作動させることで内見者も床暖房の暖かさを体験できます。

内見者によっては床暖房を経験したことがない人もいるので、床暖房の暖かさを体験するだけで検討度合いが上がる場合もあるでしょう。

売却活動中に電気の停止手続きをするということは、そのようなメリットがなくなってしまうということです。

換気をしないと建物が劣化する

マンションも一戸建ても、古い住宅を除いて「24時間換気システム」を採用しています。

というのも、最近の家は気密性が高いので、「空気が循環しない」という状態になりやすいのです。

そのため、24時間換気システムを稼働させることで家の空気を循環させています。

空気が循環することでシックハウスの予防になりますし、結露ができにくくなるという利点があります。

しかし、電気の停止手続きをするということは、24時間換気は作動しません。

そのため、室内の空気が循環せず結露ができたり、部屋に嫌な臭いがこもったりする可能性があります。

結露が原因でカビが発生すれば内見者の印象が下がりますし、部屋に臭いがこもっても内見者の印象は良くないです。

これは、売買契約から引渡しまでの期間でも同じことが言えるので、特に気密性が高いマンションを売却するときは理解しておきましょう。

売買契約後も買主は見学することがある

また、上述した点は主に「売却活動に支障が出る」という内容でしたので、売買契約後~引渡しまでに電気を停止するのは問題ないと考える人がいるかもしれません。

しかし、前項の24時間換気の問題もありますし、何より内見者は売買契約から引渡しまでの間に見学を希望する場合があります。

たとえば、「採寸をしたい」や「水回りの収納をもう一度確かめたい」などは意外とあることであり、そのときに電気が利用できないと上述した悪い印象を与えてしまう場合があるのです。

「家にカビが発生している」などでクレームが入ったり、最悪の場合には売買契約がキャンセルになったりするリスクもあります。

確かに、電気の停止手続きをすることで電気代は多少浮くでしょう。

しかし、それ以上に上述したデメリットの方が大きいので、家売却時の電気の停止手続きは引渡し日に行うべきです。

電気を停止する手続きで知っておくべき4つ

前章の解説で、電気の停止は引渡し日が良いということをお分かりいただけたかと思います。

しかし、
「実際、電気の停止手続きはどのようにおこなうのか」
「そうは言っても電気代は抑えたい」
という不安がまだ残っているのではないでしょうか。

そのような不安や疑問を解消するため、売主が事前に知っておくべき下記ポイントについて解説します。

  • 停止の申し出は電力会社に行う
  • 管轄の電力会社が不明なときの対応
  • 電気使用停止の当日は立ち合い不要
  • 電気停止の手続きは引渡しの1週間前
  • 電気代を節約する方法

停止の申し出は電力会社に行う

電気使用停止の申し込みは電力会社などで手続きします。

電力自由化となった現在は、色々な会社に電気の供給を依頼できます。そのため、昔のように「必ず○○電力に停止依頼をする」というわけではないので注意しましょう。

手続きは基本的に電話やネットでも受け付けることができるので、引渡し日が決まった時点で電力会社などに連絡してください。

管轄の電力会社が不明なときの対応

仮に、管轄している電力会社が分からない場合もあると思います。

そのときには、電気の明細書をチェックして、電力会社を確認しましょう。

電気使用停止の当日は立ち合い不要

電気使用停止は基本的に立ち会う必要がないので、退去日にブレーカーを切るだけで良いです。

ただ、オートロックがあったり、電力会社で遠隔操作できなかったりする場合は立ち合いが必要です。

また、最終的な電気料金を現地で支払いたいときも立ち合いが必要なので、その場合は立会日の調整が必要という点は覚えておきましょう。

電気停止の手続きは引渡しの1週間前

電気使用停止の申し込みは、遅くとも引き渡し1週間前までに終わらせておきましょう。

一般的には引渡しの3日前までと言われていますが、マンションなどによっては立ち合いが必要な場合があります。

このようなこともあり得るので、基本的には売買契約を締結した後に引渡し日が確定した時点で、一度連絡をしておくのがオススメです。

電気代を節約する方法

仮に、既に空き家となっている家を売却する場合には、日常生活で電気は利用しません。

つまり、上述した照明や空調、24時間換気が作動できれば問題ないということです。

その際は、家のアンペア(A)数を下げることで電気の基本料金を節約することは可能です。

ガスかIHかによって異なりますが、一般的な2LDK~3LDKの家は40A~50A、大きい戸建になると60Aの家もあるでしょう。

ただ、照明・空調・24時間換気は20A程度あれば作動できるので、20Aに下げることで基本料金を下げることができます。

1Rマンションなどの小さい住戸は10Aでも問題ないでしょう。

とはいえ、年間契約をしている場合はアンペアの変更が不可能な場合もありますし、電力会社によってはアンペアを変えても基本料金が変わらないこともあります。

その点は各社に確認してから、アンペアを下げるかどうかの判断をしましょう。

新居の電気開始手続き

売却する家の電気停止手続きが終わったら、次は新居の電気開始手続きです。電気開始手続きは以下の点を理解しておきましょう。

  • 電気使用の申し込みを行う
  • 新居で電気が付かないときの対応
  • 電力会社の比較

電気使用の申し込みを行う

まず、その電力会社を引越ししても引き継げるかどうかを確認しましょう。

仮に、従来の電力会社(東京電力など)であっても、エリアが変われば関西電力や中部電力に変わる場合があります。

新居でも引き継ぐことが可能であれば、使用停止手続きと一緒に開始手続きもできるので、停止手続きのときに一緒に手続きしてしまった方が良いでしょう。

一方、引越しで電力会社が変更になる場合、もしくは電力会社を変更したい場合は、その会社に直接問い合わせて開始手続きをする必要があります。

新居で電気が付かないときの対応

仮に新居で電気が付かないときには、大体の場合はブレーカーが下がっていることが多いです。

そのため、収納内やトレイなど、ブレーカーの位置を確認しそれを上げることで解決します。

電力会社の比較

電力自由化によって民間会社も電力供給に参入してきましたが、それによって「どの会社に依頼するのが良いか?」と混乱することがあります。

電気料金比較サイトなどで調べると料金を比較できますが、そのときの注意点は「キャンペーン金額に惑わされないこと」です。

多くの会社で、「新規の申し込みなら〇万円キャッシュバック」などのキャンペーンを展開していることが多いです。

そして、電気代比較サイトの多くは、そのキャンペーンを加味して「2年間電気を利用した場合だと○○円お得」という風に比較します。

つまり、キャンペーンを加味しなければ、サイトでお得と「言われていない方の会社」の方が、長期的に見れば電気代は安くなる可能性があるのです。

そのため、会社ごとに電気代を比較するときには、キャンペーン以外の使用料金を比較し、長期的に見たときにどちらがお得かを判断するようにしましょう。

電気と一緒に知っておくべき水道とガス

前項までで電気の停止・開始手続きが分かったと思いますが、電気の手続きと同時に水道とガスの手続きについても理解しておきましょう。

水道は管轄の水道局に連絡

水道に関しては、管轄の水道局に連絡をする必要があり、引越しの3〜4日前までに開始・停止の手続きを行います。

エリアによっても異なりますが、ネットでも電話でも受け付けているケースが多いです。

また、たとえば東京23区及び多摩地区26市町内での引越しであれば、「お客さまセンター」で一括して手続きすることが可能ですが、これもエリアによって異なるので確認しましょう。

一括での手続きが無理であれば、停止手続きと開始手続きについて、別々に問い合わせる必要があります。

水道に関しては「新居で水が出ない」というようなトラブルが多いですが、水道メーターのところにバルブがあり、そのバルブが締まっている可能性があります。

その場合は、バルブを手動で開ける(バルブをひねる)だけで解決します。

ガスは開栓立ち合いが必要なので要注意

ガスの利用停止についてはガス会社に連絡するだけなので簡単です。

一方、利用開始手続きには注意が必要です。

というのも、ガスの場合は必ず立ち合いが必要になり、事前に日程調整が必要になるからです。

そのため、引越し日が決まり次第、すぐに管轄のガス会社に連絡して、ガスの開栓日を決めましょう。

ガスの開栓が引越し当日に行えないということはお湯が出ないので、お風呂に入ることができません。

まとめ

それでは、今回解説した「家の売却に伴う電気関係の手続き」について、覚えておくべきことをおさらいしましょう。

記事のおさらい

  • 内見時に電気は利用するので停止手続きは引渡し日に行う
  • 電気はアンペアを落とすことで節約可能だが各社に問い合わせる
  • ガスの開栓は立ち合いが必要なので要注意

まずは、電気は引渡し日まで停止手続きしないことを頭に入れておきましょう。

また、アンペアを落とすと節約になりますので、その点は確認することをおすすめします。

いずれにしろ、家の売却を最優先に考え、快適な状態で内見できる体制を整えることを優先させるべきです。

監修の中村昌弘さんの写真

コンサルタント

監修 中村昌弘

宅地建物取引士

新卒で不動産ディベロッパーに勤務し、用地仕入れ・営業・仲介など、不動産事業全般を経験。入居用不動産にも投資用不動産にも知見は明るい。独立後は、不動産事業としては主にマンション売却のコンサルタントに従事している。趣味は読書。好きな作家は村上春樹、石原慎太郎。

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