元営業マンが回答|マンション売却で営業マンにお礼は必要?

2019.02.01投稿 マンション売却を手伝ってくれた営業マンにお礼は必要か
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コンサルタント

監修 中村昌弘

マンション売却に限った話ではありませんが、不動産という高額な商品の売却には時間がかかります。その中で、営業マンと仲良くなっていく売主もいます。

そんな方は、マンション売却が成功したときに営業マンにお礼をあげるべきかな?と思う人もいるでしょう。結論からいうと、原則お礼をあげる必要はありません

とはいえ、どうしても心情的にあげたい……でもどんなものをあげて良いか分からない……という方もいるかと思います。

この記事は、そんな方に向けて以下の点を解説していきます。

この記事ではこんな悩みを解決します!

  • そもそも営業マンにお礼がいらない理由は?
  • お礼をするならどのようなものをどんなタイミングであげるべき?
  • 営業マンとしてもっともうれしいプレゼントは何?

筆者は、元々マンションディベロッパーの営業マンであり、今までに数多くのマンション売却を担当してきました。その過程で、売主の方からお礼としてプレゼントをいただいた経験もあります。

今回は、そんな経験も踏まえた上で、「営業マンへのお礼」を解説していきます。少しでも気になる人は、以下より確認してください。

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売主と営業マンの関係は強固になりやすい

マンション売却は査定~引渡しまで半年程度かかることも少なくありません。しかも、その半年の中で営業マンと売主は「マンション売却」という1つの目標を共有しています。

そのため、ほかの商品の売却とは違い、売主と営業マンの関係は強固になりやすいです。そもそも、売る方と仲介する立場の人間が、ここまで同じ時間を共有するケースは不動産の売却くらいでしょう。

だからこそ、「お礼をしたい」という気持ちになる売主の方も少なくないのです。

営業マンとは頻繁にやり取りする

特に、専任系媒介契約を結んでいるときは、1週間に1回、もしくは2週間に1回の割合で営業マンから売主に売却報告をします。

また、内覧予約が入れば売主とスケジュール調整を行いますし、交渉や相談事なども逐一連絡を取り合うことになります。

マンションの売却活動は長く大変

また、マンションは売却活動だけでなく、売買契約締結~引渡しまでも色々と手続きがあります。

たとえば、売主であれば抵当権抹消登記をするために、金融機関と住宅ローンの完済手続きなどを行います。

このような一連の手続きは、一度マンション売却を経験した人でないと、右も左も分からないという状態でしょう。そんなときに営業マンがサポートして、無事に引渡しまでコントロールしてくれます。

このように、マンション売却という長い期間を過ごすだけでなく、大変な「マンション売却」という作業を営業マンが主導してくれるということで、営業マンと売主の関係は強固になりやすいのです。

原則はお礼の必要はない

冒頭でもいいましたが、原則営業マンにお礼をする必要はありません。私の経験からも、お礼を物として渡してくれる人はごく少数なので、営業マンにお礼をあげることの方が珍しいと思って良いです。

営業マンにとって仲介は当たり前のこと

そもそも営業マン自身はお礼をもらえると思っていません。言い方は悪いですが、マンション売却を仲介したのは単に「仕事」であり、お礼は会社から給与という形でもらっているからです。

また、マンション売却時には売却価格が400万円超であれば、「売却価格×3+6万円」という仲介手数料をもらっています。

この金額は百万円を超えることも多く、個人が支払う手数料の中では、恐らく人生でもっとも高額になるほどの金額です。

そんな金額をお礼としてもらうので、売主の方が気を遣って「営業マンにお礼をした方が良いのかな…」と思う必要は全くありません。

感謝の言葉が一番うれしい

お礼を物としてもらうよりも、営業マンにとっては何より感謝の言葉が一番うれしいです。正直、営業マンも顧客に対して、合う・合わないという相性はあります。

しかし、どんな顧客であってもマンション売却を仲介するのが仕事なので、成約したときにはお礼を言われるのはうれしいものです。

私の経験上、お礼として手紙をもらったこともあり、それもまた心に響きました。お金を出して物でプレゼントをもらうのもうれしいですが、営業マンとしては言葉にしてくれるだけでもうれしいものなのです。

お礼をしたらワイロになるのか?

マンション売却などで、営業マンにお礼をしたらワイロに該当するか?という点を気にする方もいるでしょう。しかし、結論からいうと常識の範囲内であればワイロにはなりません。

もちろん、多額の金銭や資産の譲渡などでお礼をもらえば、その金額や資産価値によっては譲渡となり税金がかかってくるでしょう。

そもそも、ニュースでワイロについて取り上げられることもありますが、あれは公務員が金銭や品物をもらった場合の罰です。

公務員は、国や地方自治体に仕える立場なので、税金が恣意的に使われたり公共の利益に反したりしないために、民間人とは違うルールがあります。

厳密には刑法197条で公務員のワイロに対しては規制しており、これは行政に仕える立場である公務員にのみ適用されます。

お礼をするなら相手の負担にならない物を選ぶ

前項のように、基本的には営業マンのお礼は不要であり、感謝の言葉を言ってもらえるだけでうれしいです。

とはいえ、「本当にお世話になったから、些細なものだけどどうしてもお礼をしたい」と思ってくれる方もいるでしょう。そんな方は、以下のようなものをお礼としてあげることをおすすめします。

  • 社内で配れるもの
  • 日常生活で利用できるもの
  • 高級品は避ける

社内で配れるもの

営業マンにあげるお礼としてもっとも無難なものは、社内で配れるようなものです。たとえば、お菓子や飲み物など社内で共有できるものであれば、営業マンも同僚や上司に配ることができます。

つまり、営業マンからすると「会社全体へのお礼としてもらったもの」と受け取ることもできるため、変なプレッシャーを感じることなくお礼を受け取れます。

日常生活で利用できるもの

または、日常生活で利用できる以下のようなものもうれしいと思います。

  • ボールペン
  • ペンケース
  • 手帳やメモ帳
  • パスケース

前項の「社内で配れるもの」もそうですが、大体3,000円前後のものが良いです。もちろん3,000円以下でも構いませんが、それ以上の金額になると営業マンも気が引けてしまいます。

ただ、逆に3,000円のボールペンやメモ帳などは自分で購入することは少ないので、プレゼントとしてもらうとうれしいものです。

高級品は避ける

たとえば、ブランドもののネクタイや高額なお菓子など、高級なものはおすすめしません。

お礼をするなら相手の負担にならないことが理想ですが、高級品であれば営業マンは「お返ししなくては……」と変にプレッシャーを感じてしまうでしょう。

念のため営業マンに確認する

上述のように、民間人である不動産会社の営業マンには、ワイロという概念はありません。

しかし、会社独自にコンプライアンスを遵守しなければいけないので、顧客からプレゼントを受け取ることを社内の規定でNGにしている場合があります。

明確に文章化していない場合でも、会社の風習として「顧客からものを受け取らない」という会社もあるので、何かお礼をあげる場合は営業マンに事前確認した方が良いでしょう。

特に、引渡し後に社内で渡す場合は、営業マンの立場からすると傍に上司がいるので、受け取りを断らざるを得ないこともあります。

お礼のタイミングは“物件の引渡し後”

仮にお礼を考えているのであれば、お礼を渡すタイミングは物件の引渡しの後が良いでしょう。その理由は以下です。

  • 引渡しがマンション売却の完了だから
  • デスクに置きやすいから

引渡し後とは、厳密にいうと買主からの入金を確認し、引渡し書類への署名・捺印、そして鍵の引渡しが正式に終わった段階です。

その後、売主は営業マン・司法書士と共に、金融機関へ抵当権抹消登記に関する書類を取りに行きますが、その前に営業マンに渡すのが理想のタイミングといえます。

引渡しがマンション売却の完了だから

マンション売却のときは、何となく売買契約の締結がゴールのように思ってしまいます。確かに、売買契約が終わればひと段落するのも事実です。

しかし、営業マンからすると引渡しまでが勝負です。売買契約~引渡しまで、営業マンは売主・買主ともに引渡し準備をするようにコントロールする必要がありますし、キャンセルリスクは常に感じています。

そのため、引渡しが完了してマンション売却が全て終わるまでは、営業マンは安心できないともいえます。

仮に、売買契約時にお礼を渡したとして、引渡しまでにトラブルがないとも限りません。そうなると、お礼を渡した分、余計に気まずい関係になることもあるので、やはり引渡し後に渡すのが理想でしょう。

デスクに置きやすいから

引渡しは、大抵不動産会社のオフィスで行います。そのため、引渡し後にお礼をもらえば、営業マンもすぐデスクに置けるので、その後金融機関に訪問するときも負担になりません。

仮に、金融機関に近いカフェなどに集まり引渡しを行ったとしても、営業マンは金融機関に行ってオフィスに戻るだけなので、大した負担にはならないでしょう。

いずれにしろ、「持ち歩く必要がない(少ない)」という意味でも、引渡し時にお礼を渡すが良いといえます。

物によるお礼より喜んでもらえるのは「紹介」

さて、ここまで営業マンに原則お礼は不要であるものの、どうしても渡したい場合のポイントを解説してきました。

もう1つお伝えすることとしては、物をプレゼントされるのではなく、検討者を「紹介」されると営業マンとしては非常にうれしいという点です。

紹介とは?

紹介とは、売主の身近でマンションの売買を検討している人を、営業マンに紹介するということです。会社によって異なりますが、仲介の営業マンは成績によって報酬が変わるケースが多いです。

完全歩合でないものの、一部歩合になっているところがほとんどでしょう。そして、マンション売却の検討者を紹介してもらえるとなると、自分が担当できるエリアであれば自ら担当することが可能です。

さらに、売主からの信頼を勝ち取っての紹介なので、紹介者とも人間関係がつくりやすいです。その点から、営業マンは紹介を受けるのは非常にありがたいといえます。

仮に、自分が担当できないエリアだったとしても、「社内紹介」などの扱いになり、仲介手数料の一部が自分の成績になるなどのケースもあります。

このように、現実的な話になりますが、紹介をしてもらうことで営業マンにとってはうれしい要素がたくさんあるのです。

また、成績面だけでなく、単純に「信頼してもらえた」という点も、もちろんうれしく思います。

紹介をする場合は個人情報の取り扱いに注意すること

ただ、営業マンに知人や友人を紹介する場合には、紹介者の個人情報の取り扱いにはくれぐれも注意しましょう。

まずは当然ながら紹介する人に許可を取ることです。「後で言っておくからこの人に電話してみて!」などといって、相手に伝えるより先に営業マンが電話することでトラブルにつながります。

また、不動産会社は会社として「個人情報の取り扱い」についての書面があります。マンション売却時に、あなたも必ず署名・捺印したはずです。

つまり、営業マンとしてはいくら売主の紹介だからといって、個人情報の取り扱いに関する書面を締結する前に連絡先を知るのは避けたいと思うはずです。

そのため、紹介したい人(売買を検討している人)が直接営業マンに連絡するように段取りして、アポイントを調整してもらうこと理想です。

そうなれば、店舗の来店につなげることができ、そこで個人情報の取り扱いに関しての同意を得られます。

まとめ

それでは、今回解説した「マンション売却のお礼」について、覚えておくべきことをおさらいしましょう。

記事のおさらい

  • 基本的に営業マンにお礼をあげる必要はない
  • 営業マンは感謝の言葉をもらうだけでうれしい
  • もしプレゼントするなら社内で配れるものや日常で使えるもの
  • 売買の検討者を紹介されるのもうれしい

このように、営業マンのお礼に関してはあまり深く考えず、「やっぱり何かお礼をしたいな」と思ったときだけ上述した点を見返しましょう。

監修の中村昌弘さんの写真

コンサルタント

監修 中村昌弘

宅地建物取引士

新卒で不動産ディベロッパーに勤務し、用地仕入れ・営業・仲介など、不動産事業全般を経験。入居用不動産にも投資用不動産にも知見は明るい。独立後は、不動産事業としては主にマンション売却のコンサルタントに従事している。趣味は読書。好きな作家は村上春樹、石原慎太郎。

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