マンション査定は準備が必要?机上査定と訪問査定別に解説

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監修 中村昌弘

マンション売却は、査定からはじまり売却活動・検討者との交渉・申込・契約・引き渡しと時間がかかる作業です。

そして、マンション売却のはじまりである「マンション査定」は机上査定と訪問査定があり、売主の立場としてそれぞれ事前に準備しておくことが異なります。

査定前の事前準備をするかどうかによって、不動産会社の見極めにも影響してくるので、どのような準備が必要なのかは理解しておかなければいけません。

そこで、この記事では以下について詳しく解説していきます。

  • 机上査定と訪問査定の違い
  • 机上査定前に準備しておくべきこと
  • 訪問査定前に準備しておく資料や心構え

筆者は、元々マンションディベロッパーの営業マンであり、今まで数多くの不動産を仲介してきました。

もちろん、机上査定・訪問査定も何度も行ってきたので、営業マンの立場として「こんな準備を売主がしてくれていたら、正確な査定を算出しやすい・売却計画を立てやすい」という状況は身をもって知っています。

今回は、そんなマンション査定の実体験をもとに執筆していくので、まさに査定依頼を検討している人は参考にしてみてください。

マンションの査定には机上・訪問の2種類がある

ひとことで「査定」と言っても、机上査定と訪問査定という2種類が存在します。

机上査定とは、物件を見学する前に算出する査定であり、不動産会社の営業マンは直近の成約事例をもとに査定価格を算出します。

机上査定の依頼をすると、メールや電話で営業マンから連絡が来て、大体査定依頼から1~2営業日で査定価格を知ることが可能です。

また、訪問査定は実際に物件を見学してから算出する査定で、机上査定価格を調整するという意味合いです。

ただ、訪問査定は机上査定価格を最終確認するという側面が強いので、机上査定から訪問査定で査定額が大きく変わることは多くありません。

たとえば、「室内が激しく劣化している」など大きなマイナス要素がない限りは、机上査定価格と同じ査定価格になります。

査定依頼の方法は3つ!一括査定サイトがオススメ

査定依頼する方法は以下の通り3つあります。

  • 一括査定サイトを利用
  • 店舗に直接電話やメールする
  • 店舗に来訪する

このなかで査定依頼をする最も簡単な方法は、一括査定サイトを利用することです。一括査定サイトを利用すれば、5~6社の不動産会社に査定依頼できるので、余計な手間がかかりません。

不動産会社ごとにエリアの得手不得手があったり、不動産会社ごとに営業力の質が異なったりするので、査定依頼は複数社に行った方が良いです。

不動産会社に直接電話やメールをしたり、来訪したりすることで査定依頼することも可能ではありますが、各不動産会社に連絡が必要なので面倒です。

机上査定の前準備として最低限知っておくべきこと

前項のように、机上査定は一括査定サイトで簡単にできますので、そもそも机上査定の事前準備は特にする必要はありません。

ただし、机上査定時には以下のような物件情報を入力しますので、その情報は認識しておきたいです。

  • 広さ
  • 間取り
  • 築年数
  • 駅分数

これらはザックリとした情報で問題はありません。

さすがに、60㎡の物件を75㎡で査定すれば査定価格は大きく変わるので問題ですが、多少の誤差であれば机上査定価格に大きな問題はないでしょう。

ただし、より正確な査定額を算出するためには、上記が記載してある謄本や購入時の資料を手元に出した上で机上査定することをおすすめします。

次項で解説しますが、上記の情報が分かる資料はマンション売却時に結局必要になる書類なので、机上査定時に準備しておけば後が楽です。

訪問査定の前準備①マンション関連の書類を用意しておく

机上査定が終われば訪問査定をするという流れになりますが、その際は以下の資料を準備しておきましょう。

  • 間取り図
  • マンションの管理規約書
  • マンション購入時の売買契約書
  • マンション購入時の重要事項説明書
  • 登記簿謄本(登記事項証明書)または権利証
  • 固定資産税等の納付書
  • 購入時のマンションのパンフレット

ただし、訪問査定時に必須で必要な資料は、登記簿謄本や間取り図くらいです。

要は、不動産会社が権利関係を確認し、広さや間取り、築年数など正確な情報を確認できれば問題ありません。

しかし、今後の売却計画を立てる上では上記の資料は必要なので、全て用意しておいた方が訪問査定時に有意義な話ができます。

間取り図

間取り図は、広告表記の間取りと広さの確認のために必要です。登記簿謄本にも広さの記載はありますが、登記面積と間取り図に記載されている面積は違います。

というのも、間取り図に記載されている面積は壁芯面積といい、壁の一部も広さにカウントされますが、登記面積は内法面積といい壁の一部はカウントされません。

ただ、広告に記載するのは間取り図に乗っている壁芯面積になるので、登記簿謄本だけでは広さの確認はできないのです。

また、間取り図はチラシやネット広告に掲載するためにも必要になるので、手元に準備しておきましょう。

マンションの管理規約書

マンション管理規約書は、細かいマンションのルールを確認するときに使います。

たとえば、ペット飼育の有無、共用施設の使い方や利用料金、共用部の禁煙範囲など、入居者が気になる情報が全て管理規約には書いてあります。

仮に、共用施設が充実していれば、査定価格にプラスに働く可能性もあります。

また、「長期修繕計画」というマンションの修繕計画も管理規約に記載されており、修繕積立金の上昇リスクなども管理規約で調べることができます。

マンション購入時の売買契約書

マンション購入時の売買契約書は訪問査定時の必須書類ではありません。

ただ、マンション売却をするときに新たにつくる売買契約書の参考になりますし、購入時の価格を確認することもできます。

また、売買契約書に記載されている内容で事前に検討者へ伝えるべきことがあれば、検討段階で伝えておくこともできます。

仮にそれが大きなデメリットになれば、そのデメリットは査定価格に反映させなければいけません。

マンション購入時の重要事項説明書

こちらも前項の売買契約書と同様、検討者に伝えるべきことがあれば事前に伝えますし、査定価格に反映させるべき事項を確認できます。

登記簿謄本(登記識別情報)または権利証

登記謄本や登記識別情報など、要はその物件が登記されていることが分かる資料であれば何でも良いです。

また、訪問査定時には不動産会社の方で最新の謄本を取得しているケースも多いので、登記簿謄本に関してはマンション契約時に渡されたものを用意していれば良いでしょう。

この資料によって、所有者の確認など物件の詳細情報を確認します。

固定資産税等の納付書

マンションを所有していると、毎年5~6月頃に「固定資産税決定通知書」が送られてきます。

この書類にはマンションの固定資産税が記載されてあり、その金額のもとになった固定資産評価額も記載されています。

この資料は訪問査定時の必須書類ではありませんが、固定資産税は買主側もマンション取得後に支払う金額です。

そのため、購入時に「年間ランニングコスト」としてカウントするので、金額が分かった方が買主に正確なランニングコストを伝えられるので事前に用意しておきましょう。

また、仮に固定資産税が想像よりも高額であれば、買主からすると支出増になるので、査定価格に関係してくる可能性もあります。

購入時のマンションのパンフレット

購入時のパンフレットはもし手元にあれば用意しておきましょう。パンフレットがあることで、マンションの細かい部分を調べることができます。

たとえば、耐震性能、遮音性、窓のグレード、細かな仕様・設備などがパンフレットに記載されているので、その仕様・設備のグレードによっては査定価格に影響するかもしれません。

また、パンフレットがあることで営業マンはマンションの売りを検討者に説明しやすいので、営業活動のときも便利です。

訪問査定の前準備②大まかな売却目安金額を決める

訪問査定前に前項の資料を準備したら、次に大まかな売却目安金額を決めましょう。決める手順は以下の通りです。

  • 相場価格を調べる
  • 残債と諸費用を調べる

相場価格を調べる

まずは以下のサイトで相場価格を調べましょう。

これら2つのサイトは過去の成約事例を調べることができます。

不動産会社の査定価格も過去の成約事例を基にしているので、相場価格を調べておけば不動産会社が提示した査定額の根拠が確からしいか判断できるというわけです。

残債と諸費用を調べる

次に、マンションの残債とマンション売却に伴う諸費用を調べましょう。残債は借入している金融機関から毎年送付されている「ローン償還表」を見れば分かります。

目安の諸費用に関しては不動産会社に聞いても良いですが、ザックリ「売却金額×5%」ほど見ておけば問題ないでしょう。

仮に、残債が2,800万円で、机上査定額が3,000万円(諸費用約150万円)だとします。

この場合、査定価格通り3,000万円で売却できれば、マンション売却に伴う諸費用である約150万円を含めて、売却金額だけで賄うことが可能です。

このように、残債とマンションに伴う諸費用を調べておけば、売却金額の目安価格を決めやすいです。

訪問査定の前準備③引き渡し日の目安を決める

前項の「売却目安価格」と同じく、以下の理由によって引き渡しの目安を決めておきましょう。

  • 営業マンが売却計画を立てやすいから
  • 売主が値引きに応じるべきタイミングが明確になるから

営業マンが売却計画を立てやすいから

まず、引き渡しの目安が決まっていれば、営業マンが売却計画を立てやすいです。

営業マンはマンションを売却するとき、いくらで売り出すか?その売り出し価格をいつ・いくらに下げるか?広告は何を・どのくらい展開するか?という計画を練ります。

しかし、引き渡しの目安を決めていないと、売却終了時期が不明瞭なのでこの計画が立てにくいのです。

一方、訪問査定前までに引き渡しの目安を決めて営業マンに伝えておけば、訪問査定時に営業マンと売却計画についても話し合うことができます。

その売却計画も不動産会社選びの基準になるので、優良な不動産会社選びをしやすいという点でも、引き渡しの目安時期は決めておきましょう。

売主が値引きに応じるべきタイミングが明確になるから

また、引き渡しの目安時期を自分の中で決めておくことで、値引きに応じるタイミングが明確になります。

そもそも中古の不動産は値引き交渉されるケースが多いので、基本的に値引きに応じる可能性は高いと思っておいた方が良いです。

そのため、値引きに応じる前提で売り出し価格を設定することも多いです。

たとえば、一般的に言われている「売却活動3か月」を目途に引き渡しの目安時期を決めておけば、その期間内に売却するために、値引きに応じるかどうかの判断がしやすくなります。

もちろん、値引きせずに売却するのが理想ですが、引き渡し目安時期を決めずに全ての交渉を断っていると、ずるずると売却期間が延びやすくなってしまいます。

マンション査定を依頼する前に、いくらで売りたいか、いつまでに引き渡したいか、不動産会社と相談できる準備をしておくことが大切です。

訪問査定の当日は営業マンが来る前に掃除・換気をする

訪問査定の当日は、掃除や換気をしておきましょう。

もちろん、多少部屋にホコリがあるくらいでマンション査定額に影響はありませんが、たとえば水回りが過度に汚れているなどは査定価格に影響する可能性はあります。

そのため、掃除することで汚れを除去できるのであれば事前にしておいた方が良いです。

要は、無駄にネガティブな印象を与えないよう準備しておくということです。

まとめ

それでは、今回解説した「マンション売却の準備」について、覚えておくべきことをおさらいしましょう。

記事のおさらい

  • マンション査定には机上査定と訪問査定の2種類ある
  • 机上査定は特に準備はいらないが、物件情報は正確に伝えるのが大事
  • 訪問査定は資料の準備をしておくと不動産会社選びがしやすい

マンション売却において優良な不動産会社の見極めは非常に重要であり、その見極めは「マンション査定」でしかすることはできません。

そのため、上述した査定前の事前準備はきちんとしておき、不動産会社と有意義な話ができる状態にしておきましょう。

そうすれば、不動産会社から査定価格を聞くだけでなく、売却計画など踏み込んだ話ができます。それは、信頼できる不動産会社選びにつながり、結果的にマンションを高く・早く売ることにもつながっていきます。

監修の中村昌弘さんの写真

コンサルタント

監修 中村昌弘

宅地建物取引士

新卒で不動産ディベロッパーに勤務し、用地仕入れ・営業・仲介など、不動産事業全般を経験。入居用不動産にも投資用不動産にも知見は明るい。独立後は、不動産事業としては主にマンション売却のコンサルタントに従事している。趣味は読書。好きな作家は村上春樹、石原慎太郎。

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