マンション売却に査定は必要!査定のポイントと活用方法をご紹介

マンション売却に査定は必要!査定のポイントと活用方法をご紹介
執筆者の中村裕介さんの写真

不動産ライター兼不動産経営者

中村裕介

マンションの売却には査定が必要です。

なぜなら、一般の商品と異なり、同じ条件、同じ状態のマンションは存在しないためです。

マンションの売却価格を決める際には、個別に物件の条件と状態を確認して価格を決める調査、つまり査定を行わなければなりません。

この記事はこんな悩みをお持ちの方にオススメ!

  • マンション売却のための査定では物件のどのポイントがチェックされる?
  • マンション売却時の査定はどんな種類がある?
  • マンションの査定はどうやって依頼する?
  • マンションの査定を依頼するタイミングは?
  • マンションの査定には手数料がかかる?

マンションの査定と聞くと複雑な印象を受けますが、実際にはポイントをおさえれば誰でも簡単にすすめることができます。

この記事を読んでマンション売却のための査定のポイントをバッチリおさえましょう。

価格に影響!マンション査定でチェックされる3つのポイント

マンション売却のための査定においては主に、立地条件・建物の状況・清潔さの3つのポイントについてチェックされます。

査定でチェックされる項目について一つ一つ確認していきましょう。

築年数、面積、耐震構造といった建物の状況

マンション査定においては、マンションの築年数や面積、耐震構造かどうかなどが、大きな査定ポイントとなります。

築年数は、建物の新しさだけでなく耐震構造にも直接の関連があります。1981年6月以降に建設されたマンションであれば新耐震基準をクリアしていて、地震に強い構造のマンションであると評価されます。(※)

※参考サイト:住宅・建築物の耐震化‐新耐震基準について関する発表(国土交通省)

その他、生活のしやすさに直接関わってくる「間取り」も査定のポイントです。築年数が古いと間取りも旧式で、特にキッチンなど水回りの設備が古い場合が多く、評価にはマイナスになります。

その他、角部屋、方角などが建物に関する査定のポイントとなります。角部屋や南向きのベランダなどは評価が高くなります。

立地条件

マンション査定では、最寄り駅からの距離が近い、学校や保育園・公園・生活必需品を買うスーパーが近いなどといった周辺環境が整っていると評価が高くなります。基本的に最寄り駅からの距離は、駅から近ければ近いほど高評価です。

多くの不動産業者は、公益財団法人不動産流通推進センターによる既存住宅価格査定マニュアルを参考にしています。マニュアルでは、駅から徒歩6分を境目として近ければプラス評価、遠くなればマイナス評価をつけています。

ただし不動産業者はマニュアルのみで判断することはありませんので、駅からの距離が遠くても物件が売れないということはありません。

清潔さ

間取りや設備などと異なり、本来は部屋の清潔さは不動産の査定には直接関係はありません。

しかし壁や床の凹み、設備の傷みなどがどの程度あるか、またメンテナンスが行き届いているかは査定のポイントとなります。普段から部屋の掃除をこまめに行い、清潔にしていることで、建具や設備の寿命や状態を保つことができます。

また、査定金額以前に、部屋が汚れて臭気が充満している部屋は誰も購入したくないため成約率が低く、結果的に不動産業者のやる気も削がれます。

清潔さは売却の成功率を決める大きなポイントなのです。

少しでも査定価格を高く!査定前に自分でできる3つの対策

査定価格は高ければ良いというものではありません。

しかし適正価格から外れるような要因を取り除けば、査定価格は実際の物件の価値を適切に示すことにつながります。結果的に、何もしないより高い売却価格になる可能性があります。

ここからは査定前に自分でできる3つの対策について確認していきましょう。

物件資料の準備

査定の際にリフォーム履歴や設備の修理履歴が分かる資料があれば、より精度の高い査定を受けることができます。

また、登記簿謄本など、物件に関する基本情報が記載されている文書があれば、基本情報については問題なく答えることができます。

そのほか、物件を購入した際のパンフレット等があれば査定の参考になります。

部屋の清掃(クリーニング)

先述のとおり、本来、部屋の汚れは不動産の査定には影響しません。

しかし、物件の本来の価値を正確に査定してもらうためにクリーニングを行うことは、間違いではありません。

また、査定が終わって売却活動が始まった後は、物件の家の購入を検討している人が内覧に訪れます。内覧の際にキッチンが油汚れでベタベタになっていたり、浴室が水垢で汚れていたりすると悪い印象を与えることになり、早期売却から遠ざかってしまう原因となり得ます。

クリーニングを依頼する場合は、すべての場所のクリーニングを依頼するのではなく、自分で汚れを落とすのが難しいキッチンや浴室、バスルーム、洗面所、トイレなどの水回りについてのみお願いしましょう。

水回り以外の部分は自分で行うことで費用節約につながります。

設備の修理

マンションの設備については、査定のためには修理する必要はありません。

例えばエアコンが壊れている場合、修理したとしても買主が使わないケースも想定されるので、修理の必要はありません。

しかし、給湯器のように日常生活において必ず利用する設備の不具合は、不動産の売買にも影響します。この場合、いずれは修理しなければなりませんが、設備の修理には少なからず費用がかかるため、費用対効果を考える必要もあります。

修理費用分の値引きを要求されることを想定して、あらかじめ修理の見積もりを取っておき、その上で値引き要求の金額と比較していずれか安い方で処理するというやり方もあります。

ただし、あまりに設備状況がひどい場合は、内覧者の購入意欲にも影響します。この辺は実際の様子をもとに不動産業者とも相談して修理するかを判断しましょう。

査定には机上査定と訪問査定の2つのタイプがある

不動産業者による査定には、机上査定と訪問査定の2つのタイプがあります。

マンション売却を検討している人は、まず複数の不動産業者に机上査定を依頼して、その査定結果をもとに、机上査定を依頼した不動産業者の中から数社に訪問査定を依頼するのが一般的です。

筆者としても、まず机上査定で5~6社から査定を受けて、その中から3社ほどの訪問査定を受けるという形をおすすめします。

ここからは2つの査定の内容について解説していきます。

机上査定とは

机上査定とは、物件の地域・立地条件・面積・築年数といった情報から平均的な査定価格を出す査定方式のことで、取引事例比較法という計算方法が用いられます。

取引事例比較法では、

  1. まず、査定対象となる物件と条件が近い過去の成約事例をいくつかピックアップ
  2. 成約事例から平均の面積単価を算出
  3. その面積単価に査定対象の物件の面積をかける

という方法で査定価格を計算します。

この金額をもとに、方角や接している道路状況などの地域要因や個別要因を考慮して査定価格が決定されます。

このように、実際の物件を見ることなく出る査定であることから「机上査定」といわれています。
訪問のプロセスがないため、早ければ当日か翌日には査定結果をメール等で知ることができます。

机上査定価格は過去の成約価格をもとに算出される価格、つまり実際に売れた金額をもとに計算するため、信頼性の高い価格が出ます。

弱点としては、過去に似ている事例が少ない場合、偏った価格になる可能性があることです。

訪問査定とは

訪問査定は、机上査定で算出したデータをもとに、不動産業者が実際のマンションの様子を見て査定価格を算出する査定方法です。

実際に訪問することで分かる部屋の状態や近隣環境の様子など、机上査定では判断できない情報を追加する形になるので、より適正な査定価格が算出されます。

実際の訪問時間は1時間程度ですが、その後の査定結果報告には数日から1週間ほどかかります。

訪問査定による査定価格は、不動産会社と媒介契約を結んだ後、売出価格を決める際の大きな参考となります。

訪問査定を受ける目的は、詳細な査定価格を知ることだけではありません。訪問査定の活動を通じて複数の不動産業者の対応を見て、媒介契約を結ぶべきパートナーを見定めることをも大きな目的となります。

など、査定価格だけでなく不動産業者の対応にも注目しましょう。

マンションの査定における注意点

ここからはマンションの査定を受ける上で注意すべき点について解説していきます。

査定価格=売出価格ではない

多くの人が勘違いしやすいのですが、売出価格と査定価格は異なります。

査定価格とは、このくらいの物件価値があるからおそらくこの程度の価格で売れるであろう、という不動産業者が予測した金額です。

売主は査定価格と物件があるエリアの相場価格などを参考にした上で、売出価格を決定します。

一社だけの査定で済まさない

マンションの査定を受ける際は1社のみの査定で済まさないようにしましょう。

なぜなら査定価格を出す基準は各社によって異なるからです。上記のように査定には主に取引事例比較法が利用されますが、過去のどの取引事例を利用するかで査定価格は変化します。

偏った査定価格にならないためにも複数の会社から査定を受けて、平均的な査定価格を算出する必要があります。

査定価格が高すぎる/低すぎる業者は要注意

査定価格が高すぎる、低すぎる業者は要注意です。

自社と媒介契約を結ばせるために、市場よりやや高めの査定価格を出す業者もいます。また市場より安い査定価格を出すことで、物件を売りやすくし早めに売却してしまおうとする業者も存在します。

悪質な査定業者による査定価格を鵜呑みにしてしまわないためにも、複数の業者へ査定を依頼することが大切です。

マンション査定に一括査定サイトを利用すべき理由

マンションの査定では、不動産一括査定サイトを利用するのが便利です。

ここからは不動産一括サイトを利用するメリットについて解説していきます。

複数の不動産業者に依頼する手間と時間が省ける

正確な査定価格を求めるためには、複数の不動産業者に査定を依頼する必要があります。

しかし、物件情報を一社一社に連絡して査定を求めるのは非効率的です。

不動産一括サイトを利用すると、サイト上から物件のエリア、築年数、面積を入力するだけで、マンション売却の取り扱いが可能な不動産業者へ一括で査定依頼することができます。

複数の不動産業者の査定価格を比較して査定価格が妥当か判断できる

不動産一括サイトを利用することで、査定価格情報を一気に手元に集めることができます。

一社だけでは偏りがちな査定価格も、複数の査定価格と照らし合わせることで、正確な査定価格を出すことができます。

業者の対応を比較できるので不動産業者選びにも役立つ

不動産一括サイトを利用する場合、まず「机上査定」を依頼します。

その後、机上査定を出した複数の業者の中から対応の良い業者を3社以上選んで、査定訪問の依頼を行います。

査定訪問の内容を踏まえて、信頼できる不動産業者と媒介契約を結んで販売活動を開始します。

一括査定サイトを利用すれば机上査定から訪問査定までをスムーズに依頼することができるので、不動産業者選びにも役に立ちます。

一括査定サイトを選ぶ際のポイント

一括査定サイトを選ぶ上でのポイントは、大手の不動産会社が登録しているか、フリーダイヤルなどの電話相談サービスがあるかを確認しましょう。

大手の不動産会社が登録していることで、ある程度の規模があり信頼できる運営がなされていると判断できます。

また、電話相談サービスは、サイト運営側に不動産に関する知識がある証明になり、またマンション売却に関する疑問や質問について、第三者の立場からアドバイスをもらうことができます。

マンションの査定を受ける3つのメリット

ここまで、査定は受ける前提でお話をしましたが、そもそも査定を受けることにどんな意味があるのでしょうか。

マンションの査定を受ける3つのメリットについて解説していきます。

現実的な市場価格を把握することができる

インターネット上の自分の物件と似ている条件の物件価格を確認することで、自分でもある程度の価格相場を把握することはできます。

しかし、物件を売却するには不動産業者の協力が不可欠です。

プロの目で実際に物件を見た上で算出される査定価格は、市場で売却できる現実的な価格であり、実際の売出価格を決定する上で必要不可欠な情報となります。

自分では分からない物件の強みと弱点が分かる

不動産業者に実際の物件の様子を見てもらうことで、自分では気付かなかった物件の強みや弱点を把握することができます。

修理した方が良い箇所や内覧者への対応など、マンション売却のために必要なアドバイスを受けることができます。

不動産業者に直接質問できる

不動産業者に直接会って質問できることも査定の大きなメリットです。

電話やメールではうまく伝えられないことも、物件を見ながら不動産業者に直接質問できるので、改善すべき点やマンション売却の流れ等、自分が知りたいことや、売却のために今後やるべきことが明確になります。

マンション売却において査定はいつ行う?

マンション売却において査定は早い段階で行います。

売却を決意してからまずやるべきことは情報収集です。不動産売買サイトや過去の成約価格を参考に、自分のマンションがどのくらいの価格帯で売れそうなのかを理解した上で査定を依頼しましょう。

事前の情報収集をして相場を把握することによって、査定価格が極端なものでないか妥当であるかを判断できます。

マンションの査定には手数料はかからない

マンションの査定には手数料がかかりません。

不動産業者の仲介手数料は、売買が成立してから初めて報酬が発生する、成功報酬方式であるためです。媒介契約を結んで販売活動行って売買契約が成立するまでは、手数料を支払う必要はありません。

また契約に至らなかった場合、それまでの広告費などを支払う必要もありません。

まとめ

それではマンション売却のための査定のポイントについておさらいします。

記事のおさらい

  • 査定でチェックされるポイントは主に物件の建物の状況、立地条件、清潔さ
  • マンション売却時の査定は、机上査定と訪問査定の2種類
  • マンションの査定は一括訪問サイトの利用がオススメ
  • マンションの査定を依頼するタイミングは、自分で価格相場を把握してから
  • マンションの査定には手数料はかからない

マンション売却には、不動産業者による査定が必要不可欠です。査定価格がそのまま売却できる価格ではありませんが、マンションを売却する上で最も大切な価格設定の重要な参考情報となります。

今回のマンションの査定のポイントが、マンション売却のご参考になれば幸いです。

執筆者の中村裕介さんの写真

不動産ライター兼不動産経営者

中村裕介

保有資格:宅地建物取引士、保育士

1983年福岡生まれ。上海復旦大学卒。 商社、保育園、福祉施設での勤務を経て、現在は不動産の記事を中心に手がけるライター兼不動産経営者。実際に店舗・住宅を提供している立場から、不動産に関する記事を執筆中。 趣味はフットサル、旅行、読書。美容と健康のために毎日リンゴ人参ジュース飲んでます。