マンションが売れない場合に考える2つの原因と対策

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監修 中村昌弘

マンション売却をしていても、順調に売却が進捗しないケースは良くあります。むしろ、当初の予定通り売却が進む方が少ないくらいです。

今、まさに「マンションが売れない……」と悩んでいる人もいるはずですが、実は売主の立場からも原因を究明して対策を立てることで売却スピードを早めることができます。

そこでこの記事では、マンション売却が上手くいっていない人に向けて、以下の点を解説していきます。

この記事ではこんな悩みを解決します!

  • マンションが売れないときはどのような原因が考えられる?
  • 具体的に売主は何をすれば良い?

単純に、マンションが売れない場合は原因を考え対策を講じます。それを不動産会社に任せきりにせず、売主も最大限協力することが重要です。

筆者は、元々マンションディベロッパーの営業マンでした。実際にマンションの仲介を成約させたことは何件もあります。また、自身のマンションを売却した経験もあります。

その経験から、売主が協力的かどうかという点がマンション売却のスピードに大きく影響することは、身をもって知っています。

もちろん、一番頑張るべきは営業担当者ですが、マンションが売れない場合は売主と営業担当者はタッグを組んで売却にあたった方が良いです。

マンションが売れないときの状況は2つに大別できる

「マンションが売れない」といっても、その原因は人によって異なります。

細かい原因は色々とありますが、大きく分けて売れない原因は以下2つに大別できるのです。

  • 内覧者が少ない
  • 検討者が少ない

事項より詳しく対策などは解説しますので、ここでは上記2つの概要だけ理解しておいてください。

内覧者が少ない

マンションを売却していて、集客は週にどのくらいでしょうか。

エリアや物件によって集客数は全然違うので一概には言えませんが、少なくとも売り出してから1ヵ月間で週1件以下のペースであれば、集客は「少ない」といえます。

マンション売却で売れない場合、「内覧者が少ない」という原因で売れない状況が一番厄介であり、早急に是正する必要があるという点は認識しておきましょう。

検討者が少ない

次に、内覧者はいるものの、検討者が少ないという状況です。

これもエリアや物件によって異なりますが、1ヵ月経っても、誰1人検討していなければ「少ない」といえるでしょう。

検討者が少なくても集客できていれば前項よりはマシな状況ですが、集客が途絶えたときは非常に危険な状況です。

そのため、こちらも早めに対策を打たなければいけないという状況には変わりありません。

内覧者が少ないときの2つの原因

さて、集客が少ないときには、主に以下が原因として考えられます。

  • 価格設定が間違えている
  • 広告が効いていない

どちらかいうと価格設定を間違えていることを対策する方が、特効薬的な効き目があります。しかし、価格を下げることのリスクは大きいです。

広告が効いていないという点は、広告を是正することで解消するかもしれませんが、効果が出るには少々時間がかかります。

内覧者が少ない原因①価格設定を間違えている

集客できていないということは、広告に記載している売り出し価格が高すぎる可能性があるということです。

どんなに良い物件でも、予算を大きく上回っていれば内覧には来ません。

そのため、まずは売り出し価格設定が間違えていないかを検証する必要があります。


【検証1】相場価格を調べたか?

まず、そのマンション周辺の相場価格を調べたでしょうか?

もし、自ら相場を調べずに不動産会社の言い値を売り出し価格に設定しているのであれば、以下の方法で相場価格をすぐに調べましょう。

その相場価格より大きく上回っている場合は、価格改定をしないと集客は回復しません。

ちなみに、「売り出し価格」とは広告に打ち出す価格であり、相場価格は実際に過去の成約価格を元に算出した価格です。言い換えると「恐らく売れるであろう」という価格です。

中古マンションは値引き交渉が多いので、通常は相場価格よりも少し高めに売り出し価格を設定します


【検証2】ランニングコストを加味しているか?

売り出し価格が相場価格からかけ離れておらず、競合環境も悪くないなら、次は「ランニングコスト」を見てみましょう。

買主の負担は、物件価格以外に管理費・修繕積立金(ランニングコスト)もあります。マンションによっては、このランニングコストが周辺よりも高く、それが敬遠されて集客につながらないケースもあるのです。

この場合、高いランニングコストも加味した価格設定にする必要があります。

対策1:価格を改定する

以上を検証した結果、価格設定を間違えている場合は、価格改定するしかないでしょう。

また、検証の結果、適正な売り出し価格に設定している(相場とはかけ離れていない価格)場合もあるかもしれません。

相場とかけ離れていないにもかかわらず内覧者が少ない場合は、競合物件の売り出し価格を見てみましょう。

通常、中古マンションは値引き交渉が多いので、相場価格よりも少し高めに売り出し価格を設定します。しかし、競合物件は、値引きを加味せず相場価格で売り出しているかもしれません。

その場合、お値打ちに見える競合物件に内覧者を持っていかれるので、内覧者の集客に苦戦している可能性があります。

競合物件が相場価格で売り出している場合は

  • 競合物件に合わせて価格を下げる
  • 競合物件が売れるまで待つ

という2つの選択肢になります。

競合物件が複数あれば前者、少ないのであれば後者の選択が良いです。

“代替わり”を意識して惹かれる価格にする

価格を変更する場合は、代替わりを意識してください。

代替わりは、50万円代や100万円代、そして1,000万円代など、目を惹く価格に設定するということです。

たとえば、3,090万円のマンションを3,020万円に改定するよりも、2,990万円にした方が遥かに安く見えます。

30万円の差は決して小さくありませんが、このような価格の見せ方で集客は何倍も変わってくるのです。

対策2:下限価格を決めておく

これは、価格改定をして集客が回復している前提の対策です。

価格改定をしたとしても、さらに値引き交渉してくる検討者は多いです。その対策は、「下限価格を営業担当者と決めておくこと」になります。

というのも、値引き交渉の際は営業担当者が、ある程度その場で断らないと交渉は上手くいきません。

なぜなら、「売主に相談します」と持ち帰る時点で、買主は値引きを期待するからです。結果、「ダメでした」という返答だと検討度合いが下がるので、その場で断った方が得策というわけです。

そのため、「○○万円までなら値引きは許容します」と下限価格を営業担当者に伝えておきましょう。

そうすれば、営業担当者が一度その場で断るのか持ち帰るのかを判断でき、交渉を上手に運んでくれます。

内覧者が少ない原因②広告が効いていない

2つ目の原因は広告が効いていないということです。ただ、広告が効いていないとはいえ、価格が合っていれば広告が多少悪くても集客はあります。

つまり、「まずは価格が合っているか」を検証すべきであり、広告の見直しは前項の「価格改定」のサブ的な要素として認識しておきましょう。

対策1:写真はアピールできているかをチェック

中古マンション広告は、「マイソク」と呼ばれる図面と物件概要が記載されたシンプルな広告、そしてネット広告です。いずれにしろ重要なのは、パッと見ただけで物件の印象が分かる写真になります。

そんな写真のチェックポイントは以下です。

  • 物件の一番のアピールポイントか?
  • 明るく撮影されているか?
  • 画素数は荒くないか?

特に最近ではネット検索で物件を探す人も多く、ネットであればたくさんの写真を掲載できます。売主の立場として、写真は必ずチェックして不満があれば営業担当者に伝えましょう。

対策2:競合他社のチラシと見比べてみる

マイソクに関しては、競合物件のチラシを机の上に並べれば一目瞭然です。自宅のポストに入ってくるチラシをストックしてみて、自分のマイソクと一緒に一覧で見ましょう。

そうすれば、前項の写真もそうですし、間取り図はどう見えるか?価格はどう見えるか?地図は見やすいか?などがすぐに分かります。

本来は営業担当者の仕事ですが、営業担当者もたくさんの物件を抱えているため、売主の立場で指摘してあげましょう。

検討者が少ないときの2つの原因

次に、検討者が少ないときの原因は、以下が考えられます。

  • 内覧準備をしていない
  • 不動産会社がイマイチ

検討者が少ない状況で集客がある程度できていると、「検討するかもしれない人」をどんどん逃していることになります。

そのため、上記の対策を講じるまでは一旦案内をストップすることも検討した方が良いです。

検討者が少ない原因①内覧準備をしていない

まず、内覧準備をしていないという点が挙げられます。

内覧したときの印象によって、検討者の検討度合いは大きく異なるので、きちんと準備することが大切です。

具体的な対策は以下になります。

対策1:スケジュールはなるべく合わせる

まず、スケジュールはなるべく検討者の都合に合わせましょう。

土日に内覧予約が入るケースが多いですが、できれば平日の夜なども対応した方が良いです。

少なくとも売り出してから1ヵ月間は集客が多い時期なので、その期間だけでも最大限スケジュールは調整しましょう。

対策2:くまなく掃除する

内覧の予約が入るたびに部屋をくまなく掃除しましょう。

特に、衛生面が懸念される水回りは入念にしておくと、部屋の印象は良くなります。

部屋のきれいさは内覧後の検討度合いに大きく影響する要素です。手間はかかりますが効果は大きいので、手間を惜しまず行いましょう。

対策3:室内を広く見せる

室内を広く見せるコツは以下です。

  • 床に物を置かない
  • 白基調にする

部屋の広さは床面の露出量に比例します。そのため、なるべく床に物を置かずに、床面を露出した方が良いのです。

また、暗い色よりも白基調の部屋の方が広く見えるので、たとえばクッションカバーなど替えられるものだけでも白くしましょう。

対策4:出迎え準備

売主の印象は買主の検討度合いに影響します。

そのため、出迎えは必ず丁寧に行い、スリッパの準備なども忘れずに行いましょう。これは、印象を良くするだけでなく、見学時間を長くすることにもつながります。

見学時間が長くなれば営業担当者との会話も増え、値引き交渉など具体的な話に持っていくことが可能です。

検討者が少ない原因②不動産会社・営業担当者がイマイチ

2つ目の原因は不動産会社・営業担当者がイマイチという点です。

媒介契約している不動産がよいかどうかの判断軸として、以下を紹介します。


■媒介契約の義務を守っているか

たとえば、レインズの登録や売却報告義務など、媒介契約書に記載された義務を守っていない不動産会社は話になりません。


■売却報告の内容は適切か

また、売却報告の内容が大雑把な不動産会社もイマイチといえます。

集客数や検討数、そして具体的な広告戦略など、事細かな報告でないと意味がないので、この報告内容も判断材料になります。


■担当者の接客態度は良いか

担当者の接客は、実際に内覧時に確認することをおすすめします。判断基準としては、単純に「自分が検討者の立場で買いたいと思うか?」という点です。

内覧中に売主が室内にいると内覧者が遠慮するので、できるだけ室外にいた方が良いです。

しかし、検討が進まない状況であれば、担当者の接客をチェックするために室内に留まりましょう。


■今後の戦略のヒアリングして、担当営業マンが答えられるかどうか

担当者から今後の戦略をヒアリングするときは、以下の点を聞いてみてください。

  • 来週の広告はどうするか?
  • 集客目標は何件か?
  • 価格改定は考えているか?

優秀な営業担当者であれば、上記は必ず考えています。

これを考えていないということは、そのマンションを売るための本気度は低いといえるでしょう。

対策:媒介契約を解除する

上記の判断軸でイマイチな不動産会社に該当している場合は、媒介契約を解除して不動産会社を変更した方が良いです。

再度、査定依頼をして不動産会社を選定するのは手間がかかります。

しかし、マンション売却においては不動産会社・営業担当者は重要な要素です。

もっともスタンダードな契約解除方法は、媒介契約期間に定めた期限に到達したときに媒介契約を解除するという方法です。解除したあとに、新たに別の不動産会社と媒介契約を結びます。

媒介契約は、一般媒介契約であれば期間はありません。一方、専属専任媒介契約・専任媒介契約は、最大3ヵ月で期限を定めて媒介契約を締結します。そして、大抵の場合は3ヵ月で媒介契約を結びます。

この定められた期間に到達したら、イマイチな不動産会社との媒介契約は解除しましょう。

契約期間に満たなくても途中解除できるケース

途中解約できるパターンとしては、不動産会社が媒介契約の義務違反をしているときです。

レインズの登録や売却報告義務など、媒介契約書に記載された義務を守っていない場合は即刻解除できます。むしろ即解除すべきでしょう。

また、契約義務に違反していないものの、どうしても営業担当者の接客力に不満があるというケースがあるかもしれません。その場合は、営業担当者の上司も交えて「媒介契約を解除させて欲しい」旨を相談しましょう。

そうすれば、営業担当者を変えてくれるかもしれませんし、期限が到達する前の解除に応じてくれるかもしれません。

まともな会社であれば、少なくとも何かしらの対策はしてくれるはずです。

まとめ

それでは、今回解説した「マンション売却で売れない場合」について、覚えておくべきことをおさらいしましょう。

記事のおさらい

  • 売れない理由は「内覧者が少ない」or「検討者が少ない」の2つに大別できる
  • 内覧者が少ないときは価格と広告に問題がある
  • 検討者が少ないときは内覧準備と不動産会社に問題がある

まずは、内覧者が少ないのか検討者が少ないのかを洗い出しましょう。

次に、それぞれの原因の対策を理解し、自分の物件に置き換えて効果の発揮しそうな対策をチョイスします。

あとは、営業担当者と一緒に、その対策について遂行するだけです。

仮に、不動産会社に不満があれば、遠慮せずにどんどん進言しましょう。ときには、不動産会社を変更するという決断も必要です。

監修の中村昌弘さんの写真

コンサルタント

監修 中村昌弘

宅地建物取引士

新卒で不動産ディベロッパーに勤務し、用地仕入れ・営業・仲介など、不動産事業全般を経験。入居用不動産にも投資用不動産にも知見は明るい。独立後は、不動産事業としては主にマンション売却のコンサルタントに従事している。趣味は読書。好きな作家は村上春樹、石原慎太郎。

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