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元営業マンが語る!マンション売却で重要なマイソクで売主がすべき4つ

2019.07.11投稿 マンション売却におけるマイソクのチェックポイント
監修の中村昌弘さんの写真

コンサルタント

監修 中村昌弘

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マンション売却では「マイソク」という言葉が出てきます。

マイソクとは簡単にいうと広告のことであり、集客に大きな影響を及ぼすものです。広告活動は不動産会社が主導するものの、売主も協力することでより高い集客効果を発揮します。

今回は、そんなマイソクについて、売主がすべき以下4つを詳しく解説していきます。

  • 間取り図をチェック
  • アピールポイントをチェック
  • 写真にはこだわる
  • マイソクをチェックさせてもらおう

筆者は、元々マンションディベロッパーの営業マンであり、過去に何件もマンションの仲介をしてきました。そのため、マイソクを実際に作成して広告活動した経験は多々あります。

そのときに、売主の方が色々と協力してくれた物件の方が、やはり売れやすかった記憶があります。

今回の記事はそんな実体験に沿って執筆しているので、マンション売却を検討している方……もしくはマンションをすでに売却中の方は参考にしてみてください。

マイソクとは?

まずは、そもそもマイソクとは何か?という点について以下を解説していきます。

  • マイソクは広告の基本
  • 集客効果の高いチラシにもなる
  • 売主目線でマイソクをチェックしよう

マイソクは広告の基本

マイソクとは、以下の情報が記載されている広告になります。

  • 物件概要
  • 間取り図
  • 物件価格
  • 物件のアピールポイント

要は、その物件の情報がシンプルにまとまっている資料のことであり、マイソクが全ての広告の基本となります。

マイソクという名称になったのは、元々これらの広告を作成していた会社の社名が「マイソク」だったことが由来です。今ではこの資料自体の呼び名がマイソクになっています。

集客効果の高いチラシやREINS資料にもなる

マイソクは主に以下の用途で利用されます。

  • そのまま投函するチラシ代わり
  • REINに登録

上記はどちらも集客効果が高いので、マイソクをきちんと作成することの効果は大きいです。

マイソクはそのまま投函するチラシ代わり

中古マンションで最も効果の高い広告はチラシになります。というのも、中古マンションは新築マンションのように大量に売り出すわけではなく、基本的には一戸のマンションを売り出します。

そのため、広告にそこまでお金をかけられないので、広いエリアに広告するというよりは狭いエリア(地元)に集中して広告せざるを得ません。

つまり、広く告知できるネット広告よりも、地元に特化したチラシが主流になるということです。不動産会社によりますが、営業マン自ら周辺のマンションへ投函することもあるくらい、チラシ広告は中古マンション売却の鍵を握っています。

その際に投函するのはマイソクなので、マイソクの良し悪しはマンションの売れ行きに大きく影響するというわけです。

マイソクの情報をREINSに登録する

不動産会社しか閲覧できない「REINS」というネットワークシステムがあります。REINSに登録すると、ほかの不動産会社に自分が登録したマンションが「売り出し中」なのを告知することが可能です。

その物件情報を見た不動産会社が、自社で抱えている顧客を紹介できそうであれば、REINSに登録されている連絡先(不動産会社)に連絡して「興味のある顧客がいるが紹介できるか?」と聞きます。

つまり、REINS経由で検討者を紹介されることもあり、そのREINSの販売図面にはマイソクの情報が利用されるケースが多いのです。

REINSは前項のチラシほどではありませんが、それでも集客効果が高いといえます。このように、マイソクはチラシ・REINSという集客効果の高い媒体と関係性の深い資料なのです。

売主目線でマイソクをチェックしよう

マイソクを作成して、実際にチラシを投函したりREINSに登録したりするのは、不動産会社の営業マンが全て行います。そのため、売主が何もしなくても中古マンションの売却活動において問題はありません。

しかし、実際に住んでいる売主でしか分からない情報があり、かつ営業マンも完璧ではありません。多くの営業マンは、同時に複数の物件を抱えているので、1つの物件だけに注力するわけにはいかないのです。

そのような状況のため、営業マンに任せきりにせずに、売主目線でもきちんとマイソクをチェックしましょう。それが質の高い広告につながり、結果的にマンションの売れ行きにつながっていきます。

1.間取り図をチェック

前項まででマイソクの概要を理解できたと思いますが、ここからは具体的に売主が何をすべきか?という点について解説していきます。

売主がすべき1つ目のことは「間取り図のチェック」です。間取り図はREINSにも反映される間取りですし、ネット広告にもそのまま掲載されることもあります。

そのため、売主目線できちんとチェックし、検討者にアピールできる間取りにしなければいけません。

間取り図は意外と適当

まず、前提として間取り図は意外と適当です。不動産ポータルサイトなどで中古物件を調べてもらうと分かりますが、間取り図にも色々な種類があります。

間取り図の作成方法は異なる

なぜ間取り図にも色々な種類があるかというと、不動産会社・物件ごとに間取り図の作成方法が異なるからです。間取り図の資料は不動産会社が個別に作成していたり、図面集をスキャンしていたりします。

マイソクもREINSもネット広告も、同じデータを利用することが大半なので、マイソクに掲載されている間取り図が見にくいと全ての広告の間取り図が見にくいということです。

悪い間取り図と良い間取り図

実際に、以下のような悪い間取り図は存在します。

  • 帖数などの表記がボヤけている
  • 方位が分からない
  • バルコニー部分が途中で切れている

このような間取り図を掲載してしまうと、せっかく物件が良くても検討者には魅力的に映らない可能性があります。

一方、「洋室と水回りが色分けされている」「画質が良く見やすい」など、質の良い間取り図も存在します。

そのため、単純に自分の目で見て見やすい図面か、違和感がないかを検証して、何か不満がある場合には不動産会社にすぐ指摘すべきです。

間取りに魅力がある場合

また、自分のマンションが間取りに魅力がある場合には、間取り図はより重要になります。たとえば、間取り図に魅力がある場合には、以下のように表現した方が良いでしょう。

項目 アピール方法
全面床暖房設置 床暖房の箇所を囲って文字表記
柱が室内に入っていない 柱部分を丸で囲って文字表記
収納が多い 収納部分も帖数を記載
ハンガーパイプも表記する
窓が大きい 窓に陽ざしや風通りをマーキング

物件を選ぶときに間取り図は非常に重要な要素です。そのため、前項のような悪い間取りかどうかをチェックするのはもちろん、上記のようなアピールポイントがあれば積極的に間取り図へ反映させましょう。

ポータルサイトなどで色々な間取り図を見て、「こんな風に表記して欲しい」と営業マンに依頼する方法が、最も早く正確に間取り図を改善させる手段になります。

2.アピールポイントをチェック

売主がすべき2つ目のことは、その物件自体のアピールポイントをチェックすることです。このアピールポイントに関しては以下を理解しておきましょう。

  • アピールポイントはキャッチコピー
  • アピールポイントの実例
  • 売主目線でしか分からないことがある

アピールポイントはキャッチコピー

まず、アピールポイントはその物件のキャッチコピーになります。マンションを探している人は、最寄り駅や駅距離、広さや価格など色々な項目で物件を絞っていきます。

絞った中で物件情報を比較して、興味のある物件を内見するという流れですが、最も目に付くのがその物件のアピールポイント(キャッチコピー)です。

だからこそ、アピールポイントはきちんと考える必要があり、売主目線でもチェックすべき項目になります。

アピールポイントの実例

アピールポイントは、具体的に以下のような文言になります。

  • 都心に佇む南西の角部屋は陽当り・通風良好
  • 【要町】駅 徒歩3分 池袋徒歩圏♪
  • 駅近3分!サンシャインが望める、ペットと暮らせるマンション
  • 最上階ルーフバルコニー・南西角部屋につき

上記は実際の売り出しマンションで表記されたアピールポイントです。陽当たり良好であることをアピールしていたり、最上階ルーフバルコニーをアピールしていたりと、その物件ならではの魅力をアピールしています。

いずれにせよ、マイソクでは一番目立つ文字表記であり、ネット広告にも反映される重要な部分です。

売主目線でしか分からないことがある

前項のアピールポイントは不動産会社の営業マンが考えます。しかし、以下のような要素は入居者である売主だからこそ実感できる要素です。

  • 夜景がきれい
  • 駅までのアプローチが平坦で歩きやすい
  • 近くの公園は子供と遊びやすい公園
  • バスが便利

たとえば、駅までのアプローチが平坦で歩きやすければ、「駅〇分 フラットで歩きやすいアプローチ」という文言になります。

坂の多いエリアであれば平坦な道であるメリットは大きいですし、駅距離が近ければさらに魅力は増すでしょう。また、バスの利便性などは入居者でないと中々実感できません。

もちろん、上記はマイソクに掲載するキャッチコピーにもなりますし、画像に反映したり、営業トークに反映したりもできます。

3.写真にはこだわる

売主がすべき3つ目のことは、マイソクに掲載する写真にこだわることです。具体的には以下の点を意識しましょう。

  • 写真の質をチェック
  • 写真とアピールポイントは合致しているか?
  • 写真は自分で撮影するとスピーディー

写真の質をチェック

マイソクにもよりますが、大半のマイソクには数点の画像が掲載されています。外観写真が一枚だけのマイソクもあれば、室内写真も数点掲載しているマイソクもあります。

どのような写真を掲載するにせよ、その画質にはこだわらなければいけません。いくら外観がきれいでも、画質が悪ければアピールできるどころかマイナス要素になる可能性もあります。

写真とアピールポイントは合致しているか?

また、掲載している写真とアピールポイントは合致しているかも確認にしましょう。ネット広告であれば10点以上の画像を掲載できるので、色々な画像があっても良いでしょう。

しかし、マイソクは掲載できる画像が限られていますので、アピールポイントと合致する写真を選ぶ必要があります。 

たとえば、「設備に魅力があるのに外観写真だけ」、「陽当たりに魅力があるのに窓面の写真がない」、などの状況であれば指摘して改善してもらいましょう。

写真は自分で撮影するとスピーディー

仮に画質が悪い画像が掲載されている場合は、すぐに営業マンに指摘しましょう。その際は、スマホなどを利用し、自分で撮影して送付すると良いでしょう。

というのも、画質が悪いということは写真の撮り直しになるため、営業マンの都合によっては1週間以上時間が空く場合があります。

今ではスマホも高画質に撮影できるので、売主が撮影して送付した方がスピーディーに改善することができるのです。 

4.マイソクをチェックさせてもらおう

売主がすべき4つ目のことはマイソクをチェックさせてもらうことです。これは、不動産会社と媒介契約を締結する前の話になり、不動産会社を選定するときに役立つ要素です。

具体的にチェックすべきなのは以下の点になります。

  • マイソクの精度をチェック
  • カラーか?白黒か?
  • 紙の厚さや質をチェック

上記をチェックして不満があっても、たとえば「白黒をカラーにして欲しい」や「ぺらぺらの紙ではなく厚いしっかりした紙で作成して欲しい」などは、不動産会社の支出増になるので受け付けてくれないことが多いです。

そのため、上記をチェックして、元々作成しているマイソクの精度が高く、カラー印刷で、かつ紙の厚さと質が良いものを作成している不動産会社が理想であり、その点も不動産会社選びの基準に入れましょう。

マイソクの精度をチェック

まずは上述した点を中心にマイソクの精度をチェックしましょう。間取り図・画質などを中心にチェックすることで、その不動産会社のマイソクの精度が分かってきます。

カラーか?白黒か?

また、カラーが白黒かは不動産会社というよりは物件価格によって異なるので、自分のマンションであればどちらになるかも確認しておきましょう。

もちろん、カラーの方が見栄えが良いので集客効果の高くなりやすいです。

紙の厚さや質をチェック

さらに、紙の厚さや質もチェックします。これは、実際にマイソクを触ってみたときにどう感じるか?ということです。

いくら画質が良くてカラーでも、薄いペラペラの紙の場合には検討者の印象は悪くなるでしょう。そのため、過去に作成したマイソクを持ってもらい、マイソクの厚さと質をチェックします。

これらの要素は、不動産会社を比較して不動産会社を選定するときの判断材料になります。

まとめ

それでは、今回解説した「マンション売却のマイソクについて、覚えておくべきことをおさらいします。

記事のおさらい

  • 間取り図をチェックして魅力ある間取りにする
  • 物件のアピールポイントを売主目線で洗い出す
  • 広告に掲載している写真にはこだわりを持つ
  • 売主自らマイソクをチェックすることを忘れない

中古マンションの売却時は集客が大事であり、その集客の鍵を握るのがマイソクです。

そのため、不動産会社に任せきりにせず、売主目線できちんとチェックすることが重要です。

監修の中村昌弘さんの写真

コンサルタント

監修 中村昌弘

宅地建物取引士

新卒で不動産ディベロッパーに勤務し、用地仕入れ・営業・仲介など、不動産事業全般を経験。入居用不動産にも投資用不動産にも知見は明るい。独立後は、不動産事業としては主にマンション売却のコンサルタントに従事している。趣味は読書。好きな作家は村上春樹、石原慎太郎。

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