マンション売却で高く売るための本当に必要な5つのポイントを紹介

マンション売却で高く売るための本当に必要な5つのポイントを紹介
執筆者の竹内英二さんの写真

不動産鑑定士

竹内英二

ネットでマンションを高く売る方法を調べると、色々な方法や注意点が出てきます。

たくさんのコツやポイントが紹介され過ぎていて、どれが本当に効果のある方法なのか、なかなか判断付きませんよね。

そこで、不動産会社を経営している筆者が、これまでの経験や知識から正しい情報をお伝えいたします。

この記事ではこんな悩みを解決します!

  • マンションを高く売却するにはどうしたら良いの?
  • マンションを高く売るコツや注意点って何?
  • 自分でもできそうな簡単にマンションを高く売る方法はないの?
  • マンションは高く売るのに本当に必要なポイントは?

この記事では上記のような悩みをお持ちの人に向けて、高く売るために本当に必要な5つのポイントについて、誰にでも分かるように順を追って説明していきます。

ほかのサイトで紹介されているあまり意味のないポイントは省き、本当に効果のある対策だけを包み隠さず解説します。

この記事を最後まで読めば、マンションを高く売る効果のある方法を知り、実践できるようになります。

それでは、マンションを高く売却する方法について解説していきましょう。

高く売るコツ1.時間的な余裕を持つ

マンションを高く売るには、販売期間に時間的な余裕を持つということがポイントです。

不動産には、焦って売ると価格が安くなってしまうという性質があります。

短期間で売るということは、次のような状況を生むことになります。

マンションを短期間で売るとどうなる?

  • たくさんの購入希望者にあなたのマンションの存在を知ってもらう前に、売ることになる。
  • マンションの存在を知った購入希望者にも、十分な検討時間を与えることができない。

結果、十分に検討して高い価格を提示できる買主が現れにくくなります。時間が不十分だと高く売れないのです。

例えば、早く売ると安くなる例として「競売」があります。競売とは借金が返せなくなったときに、銀行が担保に取っている不動産を強制的に売却する制度です。

競売では、検討期間が強制的に2週間と決められています。非常に短期間でしか検討できず、買主は十分に調査できないまま「エイヤ!」で買うしかありません。調査不十分であるため、買主は怖くて高い価格を提示できなくなります。

このように、短期間で売られる競売のような物件は、安く売却されることになります。

つまり、早く売るということは、価格が安くなるということです。価格を高くするには、その逆を行う必要があります。

マンションを高く売るのであれば、最低でも3ヶ月間、願わくは半年程度の余裕をもって取り組むようにして下さい。

マンションを高く売るには、十分な時間を確保することが重要なポイントとなります。

高く売るコツ2.複数の不動産会社から査定を取る

この章では、複数の不動産会社から査定を取るという点について詳しく説明していきます。

マンションを高く売るには、複数の不動産会社から査定を取ることがポイントです。ニュアンスとしては、査定を取るというよりは、高く売却してくれる不動産会社を探すというイメージになります。

複数の不動産会社から査定を取るには「一括査定サービス」が便利です。

査定額の高さで選ばない!高く売ってくれる不動産会社を選ぶコツ

高く売ってくれる不動産会社を選ぶには、コツがあります。

査定額だけでなく、良い営業マンがいる不動産会社を選ぶのがポイントです。

マンションを高く売るといっても、あなたのマンション自体が変わるわけではありません。変えることのできるのは、営業マンだけです。

「動きが良い」、「誠実である」、「気配りができる」等、あなたから見てこの人からなら買っても良いかなと思える営業マンを選ぶことが、高く売却してくれる不動産会社選びのコツです。

不動産業界の中から見ていても、「動きが良い」、「誠実である」、「気配りができる」の3拍子が揃っている営業マンは、決まって結果を出す人が多いです。

複数の不動産会社から査定を取ったら、査定額だけにこだわらず、良い営業マンがいる不動産会社を選ぶようにしましょう。

いちばん低い査定額を参考に資金計画を立てること

不動産会社が出す査定額というのは、あくまでも売却予想価格です。

売却予想価格が高いということは、「当社ならこれくらいの値段で売ってきますよ」というアピールでもあります。

しかし、査定額は売却“予想”価格ですので、その金額で売れることを確約するものではありません。

住宅ローンの返済や、次に購入する物件の頭金のねん出などの資金計画は、もっとも高い査定額を前提に組んでしまうと危険です。その金額では売れず、急遽、お金が足りなくなってしまうということもあり得るからです。

このような資金計画は、むしろ一番安い査定額を参考に組むようにします。計画はあくまでも保守的に立て、実際の売却は高値を目指すようにしましょう。

ここまで2つ目のポイントについて見てきました。
マンションを高く売るには複数の不動産会社から査定を取ることが有効であることが分かりましたね。

高く売るコツ3.営業マンとこまめに連絡する

この章では、営業マンとこまめに連絡するという点について詳しく説明していきます。

マンションを高く売却するには、営業マンとこまめに連絡を取り合うということがポイントです。

これは非常に単純な方法ですが、マンションを高く売却するにはとても効果のある方法です。

不動産会社には毎日のようにFAXやメールで物件情報が飛び込んできており、賃貸物件も含めると扱っている物件の数は膨大になります。

売主にとっては一生に一度の売却ですが、不動産会社の営業マンにとって見ると、あなたのマンションは数ある物件の一つに過ぎません。

また不動産会社の営業マンはノルマも抱えています。営業マンは、自分の営業成績が上がりそうな物件を一瞬で見分けることができるため、すぐに売れそうな物件に注力しがちです。

営業マンの意識は、数字が上がりやすい物件に向かいやすく、下手をするとあなたの物件は置き去りにされる可能性もあるのです。

そのような中、お客様からしょっちゅう連絡が来る物件に関しては、「なんとかして売らなければ」という感覚になり、物件への意識が継続されます。

営業マンも人の子ですので、追跡が激しいお客様の案件は頑張ります。

具体的には、少なくとも一週間に一度程度は、「どうですか?」と聞いて見るのが良いでしょう。

こまめに連絡をとり、営業マンの意識からあなたの物件を離さないようにすることが高く売るためのポイントとなります。

ここまで3つ目のポイントについて見てきました。マンションを高く売るには営業マンとこまめに連絡することも効果があることが分かりましたね。

高く売るコツ4.広告に口を挟む

この章では、広告に口を挟むという点について詳しく説明していきます。

マンション売却を開始したら、不動産会社に対してインターネット広告にも口を挟むことも必要となってきます。

不動産会社はマンションの売却依頼を受けると、SUUMOやアットホーム、HOME’Sのようなポータルサイトと呼ばれるホームページに物件広告を載せます。ほとんどの会社が同じようなことを行っているため、ポータルサイトには膨大な物件が掲載されています。

購入希望者はポータルサイトのインターネット広告を見て、不動産会社に問い合わせを行います。今の不動産会社は、購入検討者に膨大な物件が載っているポータルサイトからいかに該当の物件を見つけてもらうかが鍵であり、広告の工夫に力を入れています。

ひとつの物件を複数の不動産会社が取り扱っている場合、同じ物件がポータルサイトに複数掲載されていることもあります。

同じ物件でも、動画や360°パノラマビューイングが付いているなど、工夫を施されている広告の方が、物件を絞り込んだときに検索結果の上の方に表示される傾向にあります。

検索結果の上の方に表示されるということは、購入希望者に見られる可能性が高まるということです。

インターネット広告の重要性に気付いている不動産会社は、各社、インターネット広告の工夫に力を入れています。不動産会社に売却の依頼をすると、不動産会社はすぐにポータルサイトに広告を掲載します。

マンションの売却を依頼したら、必ず自分の物件がどのように広告されているのがチェックするようにして下さい。自分の物件が、他の物件広告よりも情報が充実していれば問題ありません。

それに対し、自分の物件が他の広告よりも、写真が少ない場合や、スーパーなどの周辺情報の記載が少ない場合には、情報の充実化を図るべきです。

特に写真についてはたくさん提供し、枚数を増やすようにして下さい。周辺のスーパーなどの生活利便施設の写真も最低1枚程度あった方が良いでしょう。

全国宅地建物取引業協会連合会では、2017年11月に「不動産の日アンケート 住宅の居住志向及び購買等に関する意識調査」いうものを実施しています。

アンケートでは、物件情報の入手の際、基本情報以外に「あると便利」な情報についてのアンケート調査を行っています。

その調査結果は以下の通りです。

基本情報以外に「あると便利」な情報の統計

購入希望者は、物件の写真と街の環境情報を求めていることが分かります。そのため、物件に多くの写真を載せることは、とても重要なことなのです。

具体的に広告に口を挟む場合には、不動産会社に対して広告の感想を伝えるようにします。
「ちょっと写真が少ない気がします。写真を提供するので、載せてもらって良いですか?」等、感想を述べつつ写真を提供するようにしましょう。

マンションを高く売るためには、広告もしっかりチェックし、写真が少なければ広告に口を挟むことがポイントです。

ここまで4つ目のポイントについて見てきました。マンションを高く売るには広告に口を挟むこともポイントであることが分かりましたね。

高く売るコツ5.インスペクションを行う

この章では、インスペクションについて詳しく説明していきます。

インスペクションとは建物状況調査のことです。

インスペクションは、建物の専門家が住宅の基礎や外壁等のひび割れ、雨漏りなど構造上の安全性や日常生活への支障があると考えられる劣化や性能低下の有無について、目視や計測等によって行う検査です。

2017年3月に公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会が「土地・住宅に関する消費者アンケート調査」というものを行っています。

アンケートでは、インスペクションの利用効果についても調査が行われており、その結果は以下の通りです。

インスペクションの利用効果アンケート結果

アンケート調査によるよると、64.3%の人が希望価格で売れたと回答しており、インスペクションを実施すると物件が高く売れることが分かります。

言葉としてまだ浸透していませんが、2018年4月以降、我々不動産会社が媒介契約締結時にお客様に対してインスペクションをあっせんすることを義務化されました。

そのため、インスペクションの知識がなくても、これからマンションを売却する人は不動産会社からインスペクションを実施するかどうかを聞かれることになります。

インスペクションに合格すると、「構造体力上主要な部分」や「雨水の浸入を防止する部分」に関し、問題のない建物であることのお墨付きをもらうことができます。

建物の老朽化を気にする人が多いのは、木造戸建住宅の購入者であるため、特に木造戸建住宅はインスペクションの効果があります。

一方で、マンションは構造が鉄筋コンクリート造であり、躯体も劣化しにくいため、戸建住宅と比較すると建物の老朽化を気にする人は多くはありません。

ただし、戸建もマンションも、インスペクションに合格すると既存住宅売買瑕疵保険に加入できるという点がミソとなります。

既存住宅売買瑕疵保険とは、瑕疵(かし)が発見されたとき、その修繕費を保険金で補うことのできる保険です。瑕疵とは、雨漏り等の建物が通常有すべき品質を欠くことをいいます。

実は、この既存住宅売買瑕疵保険のメリットは、瑕疵の修繕費用の補うだけではありません。

既存住宅売買瑕疵保険に加入している物件は、購入者が支払う不動産取得税や登録免許税が軽減されます。
また購入者が住宅ローン控除やすまい給付金を適用できる物件の要件にもなっています。

節税メリットに関しては、戸建やマンションに関わらず、既存住宅売買瑕疵保険に加入していれば同様に得られます。

なお、既存住宅売買瑕疵保険はインスペクションに合格している物件であれば、売主でも買主でも加入することができます。

経済的メリットを受けることができ、かつ、建物にも問題がないというマンションであれば、優良物件であるため、高く売却できるのです。

インスペクションを実施しているマンションは、まだ少数派です。インスペクションを実施すれば、他のマンションと大きく差別化を図ることができます。

マンションを高く売るのであれば、是非インスペクションも検討してみましょう。

まとめ

マンションを高く売るために本当に効果のあるポイントは5つです。

5つのポイントをおさらいしましょう。

記事のおさらい

  1. 時間的な余裕を持つ → 売り急ぎ防止になる
  2. 複数の不動産会社から査定を取る → 高く売却してくれる不動産会社を見つけられる
  3. 営業マンとこまめに連絡する → あなたのマンションに意識を向けてもらえる
  4. 広告に口を挟む → より多くの人にあなたのマンションを見てもらえる
  5. インスペクションを行う → あなたのマンションを魅力的に見せることができる

これらの5つのポイントを実践し、マンションを高く売却しましょう。

執筆者の竹内英二さんの写真

不動産鑑定士

竹内英二

保有資格:不動産鑑定士、中小企業診断士、宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター、賃貸不動産経営管理士、相続対策専門士、不動産キャリアパーソン

大阪大学大学院卒。不動産鑑定士合格後は、日本土地建物株式会社にて、不動産鑑定やオフィスビル・賃貸マンション等の開発業務に11年間従事。2015年に株式会社グロープロフィット(不動産鑑定業・宅地建物取引業)を設立し代表取締役を務める。趣味は水泳。好きな漫画は「進撃の巨人」。