マンション売却を早く成功させたい!可能な限り損せず早く売る5つのポイント

2018.10.30投稿 マンション売却を早く成功させたい!可能な限り損せず早く売る5つのポイント
執筆者の竹内英二さんの写真

不動産鑑定士

竹内英二

不動産の売却に関して「早く売りたい、けど安くは売りたくない」というご相談を受けることがあります。

離婚や突然の海外転勤など、今のマンションを早く売りたいと思っている人も多いのではないでしょうか。

そこで、不動産コンサルティングマスター(※)である筆者が、これまでの経験や知識から、マンションを早く売るための知恵と工夫についてお伝えします。

※不動産鑑定士等で実務経験が5年以上あり、かつ技能試験に合格したもの

この記事ではこんな悩みを解決します!

  • マンションを早く売却するにはどうしたら良いの?
  • マンションを早く売るコツや注意点ってどんなもの?
  • 早く売りつつも、できるだけ高く売るにはどうしたら良いの?
  • 早く売る手段として買取ってどうなの?

この記事では上記のような悩みをお持ちの人に向けて、早く売るためのポイントを5つ紹介し、誰にでも分かるように順を追って説明していきます。

早く売るだけにとどまらず、損をせずに売るにはどうしたら良いのか、具体的な方法についても包み隠さず解説します。

この記事を最後まで読めば、マンションを早く売るためのポイントが理解でき、損せず早く売る方法を実践できるようになります。

それではマンションを早く売却する方法について解説していきましょう。

ポイント1.欲張らない

マンションを早く売却するには、価格に関して欲張らないというのがポイントです。

マンションの売却では、複数の不動産会社に査定を依頼すると、査定額に幅が出ることが良くあります。

例えば、6社に査定を依頼した際、4社が4,000万円程度の査定額を出し、残りの2社が4,500万円程度の査定額を出すような場合があります。

実際、このようなマンションを売りに出すと、4,000万円の買主はすぐに現れます。
しかしながら、4,500万円程度の買主はなかなか現れず、その高い金額に固執すると、なかなか売却できないということが生じます。

高い金額に固執すると売却は長期戦になる

筆者が知っている事例では、売主が売り始めてから8ヶ月間、粘りに粘って4,500万円の買主を見つけていたようなケースがあります。

最終的には高く売れています。しかし、通常、マンションの売却期間は3ヶ月程度ですので、倍以上の時間がかかっています。

4,500万円の査定額は嘘ではなかったということになりますが、その金額で売却するには多くの時間を要しました。

実際、その家族は半年以上、土日を内覧対応に費やし、相当のストレスを抱えながら売却活動をしています。

一方で、もしその家族が当初から4,000万円程度で売却できれば良いと思っていれば、すぐに売却できたことになります。

査定額というのは、一般的には3ヶ月程度で売れる価格を出します。
3ヶ月以内で売れないということは、逆に言えば値段設定が高過ぎるということです。

そのため、マンションを早く売却したいのであれば、まずは複数の不動産会社から査定を受けたときに、査定額を横並びにして冷静に見ることが重要です。

4,000万円程度の査定額が多いのであれば、やはり4,000万円程度が適切な値段設定ということになります。

欲張らず、一番低い査定額を最低売却価格として決めておき、最低売却価格以上の金額を提示する買主が現れたら、即決するというのが早く売るコツとなります。

まずは、欲張らず高い値段設定は避けるようにしましょう。

ここまで1つ目のポイントを紹介してきました。
1つ目のポイントは「欲張らない」ということがわかりましたね。

では次に2つ目のポイントを紹介します。

ポイント2.一般媒介で売却する

マンションを早く売るには、複数の不動産会社に一般媒介で売却を依頼することがポイントです。

媒介とは仲介・あっせんのことを指し、不動産会社に依頼する仲介のことを指します。

媒介契約には、「一般媒介契約」、「専任媒介契約」、「専属専任媒介契約」の3種類があります。

媒介契約の種類と特徴
特徴 一般媒介契約 専任媒介契約 専属専任媒介契約
他業者への依頼 重ねて依頼ができる 重ねての依頼ができない 重ねての依頼ができない
自己発見取引※ 認められる 認められる 認められない
成約に向けての不動産会社の義務 努力義務 積極的努力義務 積極的努力義務
不動産会社の業務処理状況の報告義務 特になし 2週間に1回以上の報告 1週間に1回以上の報告

※自己発見取引とは、自分で買主を見つけることです。専属専任媒介契約では自分で買主を見つけることすら認められません。

媒介契約は、「一般媒介契約」と「専任媒介契約または専属専任媒介契約」に大きく二分されます。

「専任媒介契約または専属専任媒介契約」では1社の不動産会社しか売却依頼をすることができません。

しかし、「一般媒介契約」では同時に複数の不動産会社に依頼ができるという点が大きな違いです。

一般媒介契約を使えば、複数の不動産会社に「よーいドン!」で依頼することができます。

複数社に依頼したからといって、手数料が多くかかるわけではありません。
不動産会社へ支払う仲介手数料は成功報酬であるため、何社に依頼しても支払う報酬は「買主を決めた1社のみ」です。

これは、不動産会社側からすると、仲介手数料の受領は早い者勝ちということになります。
不動産会社間での競争原理が生じるため、不動産が早く売れるのです。

一般媒介は「早く売れる」と実証されている方法

実は、この一般媒介による不動産の売却は、金融機関が債権回収するときに必ず行います。
債権回収とは、借金が返せなくなった人の家を売却して残りの残債を回収することをいいます。

債権回収では、債務者(お金を借りている人)が夜逃げする可能性があります。
夜逃げされる前に、とにかく早く売らなければならないのが債権回収の現場です。

このような債権回収では、複数の不動産会社に一斉に一般媒介で売却を依頼します。
理由としては、長年の債権回収の経験上、一般媒介の方が早く売れることが実証されているからです。

マンションを早く売りたいのであれば、債権回収のような「早く売りたいプロ」の手法をマネしない手はありません。

一般の人でも、マンションを早く売る場合は一般媒介を選択することがセオリーとなります。

「一般媒介」にするなら一括査定が効率的

複数の不動産会社に一斉に依頼すると言っても、同時に不動産会社に依頼すること自体がそもそも面倒な感じがします。

しかしながら、今はインターネットの無料一括査定サービスが存在しますので、簡単に複数の不動産会社を同時に集めることができます。

一括査定サービスは、最大6社に査定を依頼することができます。(サービスによって最大依頼可能数は異なります)
6社から査定を受領したら、金額の有無に関わらず、そのまま6社に一般媒介契約で依頼することが可能です。

一括査定サービスは、一般媒介の依頼がしやすいため、早く売却したい人であれば、利用をおすすめします。

一括査定で効率よく売却!

ここまで2つ目のポイントを紹介してきました。
2つ目のポイントは「一般媒介を利用する」ということがわかりましたね。

では次に3つ目のポイントを紹介します。

ポイント3.値段設定を工夫する

マンションを早く売却するには、値段設定を工夫することもポイントです。

具体的には、

4,000万円程度の物件→3,990万円
5,500万円程度の物件→4,980万円

という風に、キリの良い数字のやや下の金額で価格の設定を行います。

理由は「現代の不動産の探し方」にある

現在では、買主のほとんどがSUUMOやアットホームなどのポータルサイトで購入したい不動産を見つけてから、不動産会社へ問い合わせを行います。

ポータルサイトは、非常に多数の物件が掲載されているため、物件の絞り込み機能が付いています。
ユーザーは、絞り込み機能で十分に絞ったのちに、物件広告をじっくり見ます。

実はここに、「キリの良い数字のやや下の金額で価格を設定する」理由があるのです。

物件の絞り込み機能の中には、「価格」があります。
価格の絞り込み機能は1,000万円もしくは500万円というキリの良い数字で設定されています。

5,500万円程度の物件で、5,520万円のような値段設定を行うと、絞り込み機能によって多くの閲覧者から排除されてしまう可能性もあり、購入希望者を集めにくくなります。

物件を早く売るためには、インターネット広告の段階で可能な限り多くの人に見てもらうことが重要です。

マンションの売却においては、ポータルサイトの中で特にSUUMOが大きな影響力を持っています。
SUUMOの価格絞り機能は「500万円未満」、「1,000万円未満」という「未満設定」となっています。

SUUMOの「未満」設定を意識すると、マンションの価格は切りの良い数字のやや下に設定することが重要となります。

マンションを早く売るには、ポータルサイトを意識して価格設定を工夫することがポイントとなります。

ここまで3つ目のポイントを紹介してきました。
3つ目のポイントは「値段設定を工夫する」ということがわかりましたね。

では次に4つ目のポイントを紹介します。

ポイント4.不動産会社からマメに状況を聞く

マンションを早く売却するには、不動産会社からマメに状況を聞くということもポイントです。

状況報告を待つのではなく、自ら電話して聞くということに大きな効果があります。

「自分は客なんだから、向こうから連絡すべきだろう」とは思わず、あえて自分から不動産会社に聞くということが重要です。

自分の物件に営業マンの意識を向けさせる

不動産会社の営業マンも人の子です。
しょっちゅう電話をかけてくるお客様の物件に関しては、早く売却しようとする意識が働きます。

営業マンもあなたのマンション以外にも多くの物件を抱えており、他にお金になりそうな案件があると、そちらにパワーが注ぎ込まれてしまいます。

言葉は悪いですが、「うるさい客」になるくらいがちょうど良いです。
うるさいと言っても、クレームの電話ではないため、「営業マンが嫌がらないだろうか」等は気にする必要がありません。

営業マンの頭の中に、「早く売らなきゃいけないマンション」と刷り込ませることがコツになります。

営業マンに親近感・好印象を持ってもらう

また、しょっちゅう電話をよこしてくるお客様に対しては、逆に営業マンも親しみを覚えます。
電話でもコミュニケーションの量が多い方が、相手は好印象を抱きます。

会う回数が多いほど相手に親しみを覚えるという心理現象をザイオンス効果と呼びますが、会わなくてもしょっちゅう電話してくるお客様には、どの営業マンも親近感を持っています。

親しみを持ってもらえれば、営業マンもこのお客様のために頑張ろうという気になります。

営業マンに与える心理的効果も考慮して、自らマメに確認をするようにしてください。

なお、前々章でおすすめした「一般媒介契約」では、不動産会社が販売状況を売主に報告する義務がありません。
一般媒介契約を契約すると、不動産会社からの報告が義務化されないとうデメリットがあります。

報告がなくなるデメリットを回避するためにも、自らマメに確認することがポイントです。

ここまで4つ目のポイントを紹介してきました。
4つ目のポイントは「不動産会社からマメに状況を聞く」ということがわかりましたね。

では次に5つ目のポイントを紹介します。

ポイント5.買取も検討する

マンションを本当に早く売却する必要がある場合、買取を検討するのも一つです。

買取とは、不動産会社が転売目的で不動産を購入することを指します。
買取業者への売却は、即売・即金となります。

注意点として、買取業者は「安く仕入れて高く売る」必要があるため、買取業者への売却は値段が非常に安くなります。
買取業者への売却価格の目安は、普通に売ったときの8割程度の価格です。

そのため、よほど早く売りたいという理由がない限り、買取はおすすめしません。
買取は、安くなっても良いから、とにかく早く売りたい人だけにおすすめです。

少しでも高く買い取ってもらうなら買取専用一括査定

ただし、買取に関しても、買取専用の一括査定サービスがあります。これを使えば、多少なりとも高く売ることが可能です。

買取の一括査定サービスは、複数の買取業者が買取価格を提示します。
利用者は複数の買取価格の中で、一番高い価格を提示してくれる買取業者に即売することができます。

買取の一括査定サービスを使うと、疑似的な入札状態となるため、買取業者同士で競争原理が働き、必然的に価格が高くなります。

一般的に安いと言われている買取でも、買取の一括査定サービスを使えば、損を最小限に抑えることができるのです。

本当に早く売りたい人は、少しでも高く売るために買取の一括査定サービスを利用するのも良いでしょう。

まとめ

マンションを早く売るうえで押さえておくべきポイントをおさらいします。

記事のおさらい

  • 欲張らない
  • 一般媒介で売却する
  • 値段設定を工夫する
  • 不動産会社からマメに状況を聞く
  • 買取も検討する

早く売るには、最低売却価格を決めておき、欲張らないことが必要です。

売却方法も、一般媒介を利用すれば不動産会社に競争原理が働くため、スピードが速くなります。

値段設定に関しては、ポータルサイトを意識し、多くの人の目に留まる工夫をしてください。

不動産会社にはこちらからマメに状況を確認することも重要です。

買取に関しては、買取の一括査定サイトが登場して以来、比較的高く売りやすくなりました。
本当に早く売りたい場合には、買取の一括査定サイトを使って即売するのも一つです。

マンションは工夫次第で早く売ることは可能です。
今回ご紹介したポイントを実践し、早くマンションを売却させましょう。

執筆者の竹内英二さんの写真

不動産鑑定士

竹内英二

保有資格:不動産鑑定士、中小企業診断士、宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター、賃貸不動産経営管理士、相続対策専門士、不動産キャリアパーソン

大阪大学大学院卒。不動産鑑定士合格後は、日本土地建物株式会社にて、不動産鑑定やオフィスビル・賃貸マンション等の開発業務に11年間従事。2015年に株式会社グロープロフィット(不動産鑑定業・宅地建物取引業)を設立し代表取締役を務める。趣味は水泳。好きな漫画は「進撃の巨人」。