土地を太陽光業者に売却する際の注意点!向き・不向きのチェックは必須!

太陽光業者に売るも一手!

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不動産ライター兼不動産経営者 監修 中村裕介 宅地建物取引士、保育士

車や電車に乗っていると、太陽光発電をおこなっている土地を見かけることがあると思います。不要な土地を持っている人であれば、気になるのではないでしょうか。

土地を売却するにあたり、太陽光発電するための用地として売却する方法もひとつの手です。一般的な売り方では売れなかった土地も、太陽光発電用地としてなら売れる可能性があります。

この記事は、下記のような疑問・質問にお答えします。

この記事ではこんな悩みを解決します!

  • ウチの土地は太陽光発電に使えるの?
  • 土地を太陽光業者に売るにはどうすればいいの?
  • 太陽光用地に売るために専門的な知識はいる?

前半部では、どのような土地が太陽光用地として向いているか、太陽光用地としての条件は何かなど、土地を太陽光用地として売却するための基本的な知識をお伝えします。

記事後半では、実際に売却する際の流れと注意点についても解説します。

この記事を読めば、太陽光用地として売却すべきかどうかを判断できるようになります。

※当サイトで依頼できる査定は、一般個人への売却を想定したものです。太陽光業者への買取査定ではありませんのでご注意ください。

通常の売却と太陽光用地としての売却、どちらがお得?

通常の売却と太陽光用地としての売却では、どちらがお得なのでしょうか。

売却価格という面では、通常の売却の方が高く売れます。

土地売却の仲介を不動産会社に依頼して、一般の人に売却するケースでは、売却価格は数百万円から数千万円という金額になることもあります。

しかし太陽光発電の場合、坪単価は最低ラインで5000円程度、土地の条件が良く高値で売れたとしても坪単価1万円です。仮に条件のよい300坪(約992平方メートル)の土地の場合、約300万円という売却価格になります。

そのため土地を売却しようとする場合は、まず一般市場での売却を行いましょう。

買い手がつかなかった場合は、不動産会社による買取、そして、太陽光発電業社の買取に査定依頼をするという順番で検討する流れがよいでしょう。

土地売却を検討するときの優先順位(基本)

  1. 一般市場での売却(不動産会社に仲介を依頼する)
  2. 不動産会社による買取
  3. 太陽光発電業者による買取

太陽光用地として土地売却するのに向いているケース

それでは、どのようなケースが太陽光用地として土地売却するのに向いているのでしょうか。

上述の通り、太陽光用地として買い取りされるより、一般の不動産市場で売却した方が売却価格は高くなります。

つまり、一般市場では買い手がつかないタイプの土地が太陽光用地に向いています。

具体的には、

太陽光用地に向いている例

  • 土地が広すぎて、土地を買ってマイホームを建てようとするなど一般的な土地の使い方には向いていない場合
  • 人口の少ない郊外の土地である場合
  • 土地の形がいびつである場合、再建築不可の土地である場合

などです。

太陽光用地に向いている土地の条件

太陽光発電用地として売却するといっても、特に太陽光発電に関する専門的な知識は必要ありません。

しかし、売却する上で、太陽光用地に向いている土地の条件については理解しておく必要があります。

太陽光業者によって買取の条件はかなり異なるため、ここで紹介している条件はあくまで一般的な基準として参考にしてください。

日光が当たる土地であること

大横発電は、太陽の光によって発電するシステムです。

周囲に高い建物や山、木々など日光を遮るようなものがない土地であれば、日照時間が長くなり太陽光発電用地として適した土地といえます。

面積

広い土地であることは、太陽光発電用地の必要条件です。土地の面積は300坪以上、最低でも150坪以上の広さがあることが一般的な買取条件です。

また買取業者によっては、500坪ほどの上限を設定している場合もあります。

ただし一部の買取業者では、40坪程度でもより小さな面積でも買取可能なケースもあります。

電柱の有無

土地の近く、できれば50m以内の距離に電柱があると、太陽光によって発電された電気を送電することができます。

電柱がない場合は、太陽光発電設備を設置する際に電柱も新設する必要があります。

また電柱がある場合も、発電によって発生する電気に耐えられないケースが考えられ、その場合は電柱取替工事が必要な場合もあります。

このように電柱の存在の有無は土地の太陽光発電用地としての評価に関わってきます。

地目

地目は宅地、山林、原野、野原など、農地以外は特には問われません

農地の場合、農地転用手続きを行政書士などに依頼することで太陽光発電用地として利用できる可能性はあります。農地転用手続きは、行政書士などに依頼した場合、10万円程度で手続を行うことができます。

しかし、実際は農地転用不可の農地であるケースや、農地転用不可出なかったとしても農地転用許可自体がおりにくいのが実情です。

農地以外の地目であれば特に問われないと言いましたが、注意点はあります。

地目が山林である場合、たくさんの木が土地の上に林立している場合は買取の対象外となる可能性があります。山林でも平坦な地面が多くわずかに木が生えている程度の場合は、木を伐採して整地することで太陽光用地として利用可能です。

また土地に古い建物がある場合は、基本的には撤去後の売却となります。その場合撤去費用は売主が負担することになります。

日照時間が長い地域にある

年間を通じて日照時間が長い地域の場合、太陽光発電用地としての有利な条件となります。

土地の形状

土地の形状は長方形に近い形が、パネルを配置した際に余分なスペースができないので望ましいです。

また平坦な土地の方が太陽光発電設備のための造成コストが減って買取に有利になります。

しかし土地の形状がいびつで、整地されていないからといって買取できないというわけではありません。

接道状況

土地に、車や重機が通ることができる道路が接していると、太陽光発電設備の工事がスムーズに進みます。また、接道条件は後々のメンテナンスにも関わってくるのです。

さらに土地に接している道が狭い場合は工事のコストがかかります。土地に道路が接していない場合は発電設備の設置自体が難しいという事態も考えられます。

太陽光業者に土地を売るメリット

太陽光業者に土地を売る大きなメリットは、郊外で人口が少なく、近くに駅やバス停などなく交通の便が悪いような土地でも、条件がそろえば優良な買取対象になる点です。

また、業者の直接買取なので仲介手数料はかかりません。買取可能な土地であれば、売買成立までのスピードはとても早く、最短で数日で完了する場合もあります。

さらに、太陽光業者へ土地を売却することで、自然エネルギー利用への用地を提供することになります。クリーンなエネルギーで電力を社会に提供する、社会貢献というメリットがあります。

太陽光業者に土地を売るデメリット

太陽光業者に土地を得るデメリットとしては、やはり売却価格の安さが最大の欠点といえます。

一般市場での売却、不動産会社による買取など、さまざまな売却手段を経ても売れない場合に、太陽光発電用地としての選択肢を検討する方がよいでしょう。

とはいえ、使い道のない土地をそのまま所有し続ける場合、固定資産税や都市計画税を毎年支払い続ける必要があります。

日本の社会は今後人口が減っていくため、土地を売却できる可能性は自然に下がっていきます。

売却の見込みのない土地に関しては、売却価格の安さから売却を渋るよりは、捨て値でも土地を手放した方が将来的にプラスになります。

太陽光業者に土地を売る場合の取引の一般的な流れ

ここからは太陽光業者に土地を売る場合の即時買取の取引の流れについて解説します。

ただし、太陽光業者によっては、即時買取ではない取引になるケースもあります。この場合の注意点は次項で解説します。

①複数の太陽光業者への査定依頼

土地の所有者から複数の太陽光業者へ査定依頼をします。ほとんどの太陽光業者はホームページから買取依頼を出すことができます。

ホームページ上で売却予定の土地の住所、土地の地目と売主の連絡先情報を入力して送信するだけで問い合わせは完了です。通常の不動産会社の査定と同じように、太陽光業者による土地の査定、調査は無料です。

買取価格の相見積もりをとるために必ず複数の太陽光業者に査定依頼をしましょう。

②机上査定価格(概算査定価格)を受け取る

太陽光業者に査定依頼をした後、業者から売却予定の土地の概算査定額が送られてきます。

業者によっては、概算査定がなく、現地査定のみで価格が決まる場合もあります。

③現地査定の依頼

概算査定を参考に、複数の太陽光業者の中から、現地査定してほしい会社に現地査定を依頼し、現地査定日程を調整します。

④正式な買取価格を提示される

太陽光業者による売却予定地の現地調査が行われて、その後に正式な買取価格を提示されます。

⑤売却先を選んで売買契約を締結する

複数の太陽光業者の買取価格の中から最も高値の買取価格を提示した会社と売買契約を結びます。

売買契約の際に、太陽光業者から手付金が支払われます。

⑥決済・土地の引き渡し

土地の引き渡しの日に、買取価格から手付金を引いた残代金が決済されます。

所有権移転登記などの各種手続き、司法書士の手配についてもすべて買取する太陽光業者が手配します。

売主は、不動産移転登記に必要となる記識別情報もしくは権利証、印鑑証明書、実印などの書類を準備しましょう。

太陽光業者に土地を売る場合の注意点

上記の流れは即時買取の流れですが、太陽光業者によっては、太陽光発電用地としての認可がおりてから売却が成立するタイプの契約を行う場合があります。

この場合、まず太陽光業者が売却予定の土地を調査します。

土地の調査では、土地の整地状況や日照状態はもちろん、農地の場合は農地転用が可能か、土地の周囲が別荘地やリゾート地であり、太陽光発電設備の設置によって周囲の美観を損ねる恐れはないか(景観法に抵触しないか)といった調査が行われます。

それらの条件がクリアになった後、売主と太陽光業者の間で土地の売買契約を結ばれ、手付金が支払われます。

ここまでは上記の流れとそれほど変わりません。

即時買取なら売買契約後は、引き渡しの日時を調整して決済して終了です。

しかしこのタイプの契約の場合、売買契約中に、

  • 関係する行政官庁からの認可がおりない場合
  • 農地転用ができなかった場合
  • 事業としての採算が見込めなかった場合

は契約を白紙に戻す、といった特記事項が盛り込まれます。

売買契約が終わった後、経済産業省への申請・電力会社への事業申請・農地転用申請などが行われます。すべての認可がおりて、はじめて土地の引き渡しと決済が行われます。

つまり、太陽光発電用地としての認可がおりなかった場合や、事業としての採算が採れないと判断された場合は、契約は白紙になり、手付金は返却することになります。

このタイプの契約の場合、問い合わせから決済まで4〜6ヶ月ほどかかります。この間は土地を他に売却することもできないデメリットがあり、かつ契約が白紙になる可能性もあります。

太陽光会社によっては、即時買取と、関係各所の認可がおりてからの買取という2つのタイプの契約を用意している会社もあります。その場合、即時買取の買取額は安めに設定されています。

太陽光発電用地として土地を売却する場合、土地を手放すことを優先させるなら即時売却を、そうでなければ認可を待つタイプの契約を選ぶというやり方を行いましょう。

おすすめは即時買取による売却です。太陽光用地は通常の売却手段では売れない場合に行うべき売却手段だからです。
土地が売れない場合、所有し続けて税金を払い続けるリスクがあります。そのため、わずかな利益の差よりも土地を手放すことの方を重視すべきです。

太陽光業者のタイプまとめ

  • 即時買取する太陽光業者
  • 関係各所の認可がおりてから買取する太陽光業者
  • 即時買取・認可がおりてからの買取どちらも扱う太陽光業者

まとめ

それでは土地を太陽光発電用地として売却する方法についてまとめます。

記事のおさらい

  • 通常の売却と太陽光用地としての売却では、通常の売却のほうが高く売れる
  • 土地の売却は、一般市場での売却、不動産会社による買取、太陽光発電業社の買取に査定依頼をするという順番で検討するのがベスト
  • 太陽光用地として土地売却するのに向いているのは、面積が大きすぎたり、再建築ができなかったりと一般市場では買い手がつかないタイプの土地
  • 太陽光用地の条件としては、周りに日光を遮るものがなくて日照時間が長い、面積が広いなど

土地を太陽光発電用地として売却する場合、何か特別なことをするのではないかという不安があったかもしれません。

しかし、記事で解説している通り、土地の売買契約や引き渡しなど基本的には通常の売却、買取と変わりません。

太陽光発電用地に適しているかは太陽光業者による現地調査を行ってはじめて正確に判断できます。日光の遮蔽物がなく広い土地であり、通常の売却が難しい場合は、太陽光用地としての売却を検討してみましょう。

今回の記事が土地売却の助けになれば幸いです。

監修の中村裕介さんの写真

不動産ライター兼不動産経営者 監修 中村裕介 宅地建物取引士、保育士

1983年福岡生まれ。上海復旦大学卒。 商社、保育園、福祉施設での勤務を経て、現在は不動産の記事を中心に手がけるライター兼不動産経営者。実際に店舗・住宅を提供している立場から、不動産に関する記事を執筆中。 趣味はフットサル、旅行、読書。美容と健康のために毎日リンゴ人参ジュース飲んでます。

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