家売却マニュアル!家を売却する流れと注意点を分かりやすくご紹介!

2019.04.11投稿 家売却マニュアル!家を売却する流れと注意点を分かりやすくご紹介!
執筆・監修者の中村裕介さんの写真

不動産ライター兼不動産経営者

執筆・監修者/中村裕介

家売却の問題について悩まれている方は大勢います。不動産の売却は取り扱う金額が大きく、生活への影響も大きいので余計に悩みますよね。

この記事では、以下のような疑問や質問にお答えします。

この記事ではこんな悩みを解決します!

  • 家売却って難しいの?
  • 家売却の方法をゼロから知りたい。
  • 家売却では何に気をつければよい?

この記事では、家売却についての基礎知識と、家を売却するまでの具体的な流れを解説します。また、記事後半では、家売却の注意点とどんな費用がかかるかについてお伝えします。

不動産は物件の種別、築年数、大きさなど一つ一つの条件が異なりますが、売却に関するおおまかな手続きは共通しています。

この記事を読めば、自信を持って家売却の手続きを進められるでしょう。

家売却の前に知っておきたいこと

まずは家売却の話の前に、知っておきたい基本的な考え方やポイントについて解説していきます。

買った時の価格より高く売るのは難しい

「新築で買ったあと大切に使ってきたから家の状態は良いし、地価もどんどん上がっているらしいから、うちの家も高く売れるのではないか」

あなたはそう考えていませんか。

実際の不動産取引においては、買った時より高く売れることはほとんどありません。

特に新築で購入した場合、新築の価格には売出のための宣伝広告費、不動産会社や建築会社の利益が上乗せされています。

中古物件でも宣伝広告を出しますが、新築物件の大規模な宣伝広告と異なりそこまでの宣伝はしません。たとえ中古物件だとしても、購入時より築年数が経ち、設備も経年劣化しています。

購入時よりは安くなるという点を念頭において、家売却の手続きを進めていきましょう。

売るなら早く動いた方が良い

不動産を売却するべきか迷っているのなら、すぐに決断して、売るなら早めに動きましょう。

家の売却は時間がかかるし、不動産会社に問い合わせたり、色々な書類を準備したりと考えただけで面倒ですよね。

例えば、

「駅まで距離があって通勤に時間がかかるから駅近のマンションに買い替えたいけど、まだ家が使えるしなあ…」
「相続したあとの実家がそのままだけど、いつか売らなきゃなあ」

など、家の売却に着手したいけど、毎日が忙しいせいでそのままズルズルと1年も2年も時間が経つのはよくあることです。

しかし、考えなければいけないことは、

  • その1~2年の間に経年劣化により物件の価値は下がってしまう
  • 迷っている時間に購入見込みの人はすでに家を買ってしまう

ということです。

将来的には少子高齢化が進み、すでに地方によっては空き家が目立つ地域が出始めています。

家の売却が本当に必要なのかを改めて考えて、家売却が必要だと判断したらすぐに行動を開始しましょう。

家の売却には3~6ヶ月程度かかる

物件種別や建っている場所、立地条件など、世の中には一つとして同じ家はありません。そのため一概には言えないのですが、不動産会社に売却の仲介を依頼してから売買契約に至るまで平均で3ヶ月はかかります。

ほかには、仲介をお願いする不動産会社選びに時間を要しますし、引き渡しの期間もあります。さらに、一戸建てで土地の境界がはっきりしていない場合は、境界確立の作業も必要です。

これらを合わせると半年以上かかる場合もあります。

家の売却は長い時間がかかるので、早めの動き出しが肝要なのです。

家を売却するときの具体的な流れ

本章では、家売却の具体的な流れについて解説していきます。

家を売却するときは、基本的に次のようなステップで進んでいきます。

  1. 自分で相場を確認する
  2. 複数の不動産会社に家を査定してもらう
  3. 不動産会社と媒介契約を結ぶ
  4. 家の販売活動が始まる
  5. 購入希望者と売買契約を結ぶ
  6. 売却代金の受取・家の引き渡し・登記

これから売却を始める人は最初のステップから見てください。

すでに売却のための活動を開始されている人は、自分がどのステップにいて、これから何をやるべきかを確認しましょう。

自分で相場を確認する

不動産会社に家の売却を依頼する前に、自分の家が市場でどのくらいの価格で売れるかの相場を理解しておきましょう。

なぜなら、いきなり不動産会社に行って査定を受けても、その査定価格が正しいものか分からないからです。

一般市場価格を知るためには、インターネットを活用して、不動産販売のポータルサイトに掲載されている情報を閲覧しましょう。

ポータルサイトのトップページから、売却予定の家の地域、最寄駅、面積といった物件条件を入力して検索すると、売却する家と似た条件の家がどのくらいの価格で販売されているのかが確認できます。マンション売却の場合、同じマンションの部屋の販売価格は、とても参考になります。

ただしサイトに記載されている価格はあくまでも売出価格です。売出価格は、値引きされることを前提としています。実際の成約価格は掲載価格より低くなるので注意しましょう。

不動産販売のポータルサイトでおすすめなのが、公益財団法人不動産流通推進センターが運営する「不動産ジャパン」です。

不動産ジャパンのトップページ左上にある「不動産物件検索・不動産会社情報」をクリックしたあと、「不動産を探す【買う】」をクリックすると、マンションや一戸建てなど物件種別ごとのボタンが出てきます。そこで任意のボタンをクリックすると検索できます。

不動産ジャパンで相場を確認する方法

また、過去の成約価格はとても参考になります。

不動産流通機構が運営するREINS Market Information(レインズ マーケットインフォメーション)というサイトから、自分の売却予定の不動産と似た物件の過去の成約情報を確認しましょう。トップページから、検索条件(建物種別・都道府県・地域)を選択して検索ボタンをクリックすると検索できます。

レインズマーケットインフォメーションのサイトキャプチャー

複数の不動産会社に家を査定してもらう

不動産の売却を不動産会社に依頼する前段階として、査定を依頼するというステップがあります。自分で大体の価格相場が分かったら、複数の不動産会社に不動産の査定を依頼しましょう。

複数社に依頼する理由は、査定価格が偏らないようにするためです。査定価格はその不動産会社が決めている価格なので、会社によって数十万、百万円単位の違いが出ることもあります。

複数の不動産会社に一つずつ査定を依頼するのは手間と時間がかかるので、不動産一括査定サイトの利用をおすすめします。

不動産一括査定サイトは、インターネットから売却する家の条件を入力してボタンを押すだけで、売却する家を取り扱える複数の不動産会社から査定価格(机上査定価格)を受け取れます。

査定には、物件の条件だけで機械的に算出する「机上価格」と、実際に家を見てから査定する「訪問査定」の2種類があります。

机上査定価格は高ければ良いものではなく、その価格の妥当性がポイントです。机上査定価格を出してきた会社から、訪問査定を依頼する会社を複数選び、最終的に仲介を依頼する不動産会社を選びましょう。

選ぶポイントは、

  • 査定価格の根拠をしっかりと教えてくれるか
  • 下調べした相場価格と大きなズレがないか
  • スタッフの対応が親切でこちらの質問にも的確に答えてくれるか

などです。

不動産会社と媒介契約を結ぶ

不動産会社が決まったら、媒介契約を結びます。

媒介契約とは、不動産の売却を媒介(仲介)してもらうための契約です。媒介契約は一般媒介、専任媒介、専属専任媒介の3種類があります。一般媒介は複数の不動産会社と、専任媒介と専属専任媒介は1社のみと媒介契約を結ぶ契約です。

1社よりも複数と契約した方が売却のチャンスが多そうですよね。しかし、一般媒介の場合、広告費をかけても他社に先に契約されたら利益がゼロであるため、不動産会社が積極的に動かない可能性があります。

また、全国の不動産会社は、レインズという情報共有ネットワークで情報共有しています。専任媒介、専属専任媒介契約の場合は、レインズへの登録義務があります。

専任媒介、専属専任媒介も似た契約ですが、おすすめは専任媒介契約です。

専任媒介契約は自分で売主を見つける自己発見取引が禁止されていないという点が大きな違いで、より自由度の高いです。媒介契約の契約期限は3ヶ月なので、もしも最初の不動産会社の動きが良くなければ、このタイミングで他社に切り替えることをおすすめします。

家の販売活動が始まる

仲介を依頼する不動産会社が決まったら、家の販売活動が始まります。

家の販売活動は不動産会社が主体となって行います。具体的には不動産ポータルサイトへの物件情報掲載、販売チラシの作成、家の購入希望者の内覧対応などを行います。

売主としては、不動産会社の報告を確認するほか、内覧対応をスタッフと一緒に行うことになります。

内覧前には、家の掃除と整頓を行いましょう。特に水回りはもっとも注目されるポイントなので、入念に掃除しましょう。汚れがひどい場合はハウスクリーニング業者に依頼するのも一つの方法です。

内覧時には、過度なアピールはせずに笑顔で明るい対応を心がけ、聞かれたことに的確に応えるようにしましょう。内覧者からは家を売却する理由を尋ねられるので、答えをあらかじめ用意しておきましょう。

購入希望者と売買契約を結ぶ

購入希望者から買付申込書が入り、売買価格と売買条件で売主・買主が合意に至ったら、売買契約を結びます。この時、買主から売主に手付金が支払われます。

売買契約は買主と売主、双方の不動産会社が揃って行うのが通常ですが、遠方に住んでいるなどの場合は、それぞれに販売契約書に署名捺印をして完了することも可能です。

売買契約時には、売買契約書の内容をチェックしましょう。具体的なチェックポイントは以下の通りです。

  • 売買価格、引き渡し日時、手付金の取り扱いに間違いがないか
  • 売主の瑕疵担保責任の期間は売却後何ヶ月までか

特に注意したいのが、瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)です。

瑕疵とは不具合のことで、例えば雨漏りなどを指します。瑕疵についての売主の責任を瑕疵担保責任と呼びます。

売却したあと、瑕疵担保責任を負う期間中に雨漏りが見つかった場合、住宅としての機能に不具合があったため、売主は雨漏りの修理費を支払うなどの補償を行わなければいけません。

民法上は167条1項により、10年保証とされていますが、一般的には瑕疵担保責任を負う期間売買契約で2〜3ヶ月に定められます。

※参考サイト:瑕疵担保責任の消滅時効(全日本不動産協会)

この瑕疵担保責任を負う期間がしっかりと明記されているか、あるいは瑕疵担保責任免除という取り決めであれば、「瑕疵担保責任を負わない」と明記されているかを確認しましょう。

売買契約が成立すると、不動産会社に対して仲介手数料の半金を支払います。

売却代金の受取・家の引き渡し・登記

売却代金の受け取りと家の引き渡し、登記は同じ日に行われます。

住宅ローンが実行されたら、買主から売主に手付金を差し引いた売却代金(残代金)が振り込まれます。入金を確認したら、売主は買主に対して権利書など登記に必要な書類、鍵などの引き渡し資料一式を渡します。

売主の住宅ローンが残っている場合は、司法書士に住宅ローンの抵当権を抹消する抵当権抹消登記を依頼します。

その後、仲介手数料の残りの半金を支払って、家売却は完了します。

家売却の際の注意点

ここでは、家売却の際の注意点について確認していきます。

隣地との境界が定まっているかを確認する

一軒家の場合、売却する際に注意したいのが、隣地との境界です。

もしも隣地との境界がはっきり定まっていない場合は、基本的には測量して土地の境界を定めてからの売却となります。境界が定められていない場合、買主が住宅ローンを受けられない可能性もあります。

土地の測量は、土地家屋調査士に依頼します。測量にかかる費用は状況によりますが、30万円〜100万円程度かかります。

家に住宅ローンが残っているケースは注意

住宅ローンが残っている家には、住宅ローン先の金融機関の抵当権が入っています。家に住宅ローンが残っていて、売却代金でもローンを完済できない場合は、自己資金でローン残債を支払う必要があります。

しかし、手持ちの資金がない場合は、金融機関の同意なく家を売ることはできません。それでも住宅ローンの支払いが厳しいといった事情で売らざるを得ない場合、任意売却という形になり、任意売却を専門に取り扱う不動産会社に売却を依頼する必要があります。

家売却に関する注意点の詳細については、こちらの記事もご参考ください。

家売却に必要な書類

家売却に必要な書類は、下記の表をご覧ください。

下記に挙げた書類は、一般的に必要となる書類です。ほかにも必要な書類がないか、必ず不動産会社に確認しましょう。

 登記事項証明書(登記簿謄本):法務局で書面請求、郵送請求、オンラインで請求・送付か窓口交付。
 購入時の売買契約書・重要事項説明書:家購入時に取得。ない場合は元の不動産会社に相談する
 権利証(登記識別情報通知):家購入時に取得。
 地積測量図・境界確認書: 家購入時に境界確立していれば家購入時に取得。ない場合は土地家屋調査士に依頼。
 固定資産税納税通知書(もしくは固定資産税評価証明書):各市区町村の役所から送付される。ない場合、各市区町村の役所で固定資産税評価証明書を取得する
 マンション管理規約書(マンションの場合のみ):家購入時に取得。
 物件の図面(販売パンフレット等):家購入時に取得。
 身分証明書:免許書、パスポートなど。自分で用意。
 印鑑:自己所有。
 印鑑証明書:各市区町村の役所かコンビニで入手
 金融機関の通帳:自己所有。
 住民票:各市区町村の役所かコンビニで入手
 抵当権抹消登記に必要な関係書類(登記の委任状、解除証書もしくは完済証明書、登記事項証明書):ローンを受けている金融機関から入手

家売却でかかる仲介手数料

家売却でかかるもっとも大きな費用は仲介手数料です。仲介手数料は、以下の式で計算できます。

仲介手数料=(売買金額×3%+6万円)×1.08(消費税)

例えば、売買金額が2000万円の場合、以下のような計算になります。

(2000万円×3%+6万円)×1.08=71万2800円

となり、仲介手数料は71万2800円です。

売買契約が成立すると、通常は不動産会社に対して仲介手数料の半金を支払います。残りの半金は物件の引き渡し後に支払います。

ただ、手元の資金に余裕がない場合もあるかもしれません。その場合は、売却代金が振り込まれたあとに仲介手数料を支払えないか、不動産会社に相談しましょう。 

なお、仲介手数料は売買金額によって変わりますが、その上限金額は宅建業法で定められています。最近では手数料無料の会社もありますが、多くの不動産会社では、仲介手数料を法定上限額と取り決めています。

想定の売買金額から仲介手数料(上限)をチェックしたいかたは、以下のシミュレーションツールをご活用ください。

仲介手数料のシミュレーション

不動産の売買金額から自動で仲介手数料の上限を計算します。


不動産会社に支払う仲介手数料(上限)

仲介手数料は 円(税抜)です。

  • 仲介手数料は宅地建物取引業法(以下、宅建業法)で上限が定められており、本シミュレーションでは宅建業法に基づいて上限金額を算出しています。
  • 計算結果の小数点以下の端数部分は、切り捨て処理をおこなっています。
  • 仲介手数料は課税対象であり、上記の計算結果に別途消費税がかかります。
  • 本シミュレーションによる仲介手数料の計算結果は、お客様が入力された売買金額をもとに算出した法定上の上限金額です。
    実際に支払う仲介手数料は、実際の売買金額や不動産会社の取り決めによって異なります。
  • 売買金額が400万円以下と低廉な空き家等(土地・建物)である場合、本シミュレーション結果に現地調査費用相当額を加えた仲介手数料(上限18万円)を請求される可能性があります。(2018年1月1日施行「空家等の売買又は交換の媒介における特例」より)

そのほか、家売却に必要となる費用としては、

  • 測量費用
  • 登録免許税
  • 司法書士への報酬
  • ハウスクリーニングやリフォーム代金
  • 引っ越し代金

などがあります。

家売却に関する手数料の詳細については、こちらの記事もご参考ください。

まとめ

それでは、家売却についてまとめていきましょう。

記事のおさらい

  • 買った時の価格より高くは売れない
  • 売却までには3ヶ月以上はかかる
  • 家を売却するときは、相場を調べることから始まる
  • 査定は複数の不動産会社に依頼したほうが良い
  • 隣地との境界が未確定であれば土地の測量が必要
  • 住宅ローン残債のある物件は金融機関の許可なく売却できない

家の売却で悩むのは、不動産の売却が日常的ではなく多くの人にとって初めての経験であるためです。また、周りにも家を売った経験のある人が少ないので、相談できません。

しかし、今回の記事で解説したとおり、家を売却するために必要なことや基本の流れはすでに決まっています。

あとは個々の家の状況に合わせて、不動産会社と相談しながら進めていきましょう。

記事前半で言及したとおり、家の売却はあとになればなるほど売れる可能性が低くなり、評価額も下がります。家売却と決めたら、すぐにでも行動しましょう。

今回の記事が、家売却を進める上でお役に立てば光栄です。

執筆・監修者の中村裕介さんの写真

不動産ライター兼不動産経営者

執筆・監修者/中村裕介

宅地建物取引士、保育士

1983年福岡生まれ。上海復旦大学卒。 商社、保育園、福祉施設での勤務を経て、現在は不動産の記事を中心に手がけるライター兼不動産経営者。実際に店舗・住宅を提供している立場から、不動産に関する記事を執筆中。 趣味はフットサル、旅行、読書。美容と健康のために毎日リンゴ人参ジュース飲んでます。

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