居住中の特徴を活かしてマンション売却!デメリットへの対策も徹底解説

居住中のマンションを売る方法

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コンサルタント 監修 中村昌弘

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マンションの売却は居住中に行うことも多いですが、その場合、売主側にも買主側にもメリットとデメリットがあります。

今のマンションを新築で購入した人であれば、「居住中のマンションを売却する」という感覚をなかなかつかめない方も多いでしょう。

そこで今回は、居住中にマンションを売却する際に知っておくべき、以下の点を解説していきます。

  • 居住中にマンションを売却するメリットとデメリットは?
  • 居住中と空き家はどちらが売りやすい?
  • 居住中に少しでも高く売るポイントとは?

筆者は、元々マンションディベロッパーの営業マンでした。実際に多くのマンションの取引を成約させてきましたし、その中には居住中のマンションもたくさんありました。

今回の記事はそのような経験に基づき執筆しています。リアルな対策も盛り込んでいますので、ぜひ参考にしてみてください。

居住中でもマンションの売却は可能

冒頭でお話ししたように、居住中でもマンションの売却は可能です。

しかし、居住中ということは、自分が住んでいるマンションに購入検討者が内覧に来るということです。

そのため、スケジュール調整が面倒だったり、休みの日には時間が割かれたりとデメリットが多いのも事実です。

また、現在進行形で生活しているので室内は生活感で溢れており、内覧者への印象は悪くなりやすいといえるでしょう。

しかし、居住中だからこそマンション売却においてプラスになる面もあります。そのプラスの要素を理解することで、検討者の検討度合いを上げることも可能です。

以下では、居住中にマンションを売却するメリット・デメリット、および対策を解説していきます。

「居住中」ならではのメリットがある(売主・買主)

マンション売却には居住中ならではのメリットがあります。まずは、その点を売主側・買主側の視点から解説していきます。

このメリットを活かしてマンション売却をすることで、高く、早く売れる可能性が高まるので、きちんと内容を理解しておきましょう。

売主側のメリット

売主側のメリットは以下の点です。

  • 購入希望者の顔が見える
  • 対応次第では検討度がアップする

購入希望者の顔が見える

居住中にマンションを売る場合、購入希望者が内覧に来たときに売主と顔を合わせます。

また、営業マンが接客している様子を見ることも可能で、そのときに購入希望者の反応を見ることもできます。

そのため、購入検討者が理不尽なことをいう人ではないか?どのくらい本気で検討しているか?という点が分かりやすいのです。

これらの点が分かれば、検討者からの値引き交渉に応じるかどうかなど、交渉過程で判断がしやすくなります。

対応次第では検討度がアップ

詳しくは後述しますが、売主が出迎え準備をきちんとすれば、内覧者の検討度合いは上がります。

もちろん、売主の対応で購入するかどうかを決断するわけではありませんが、「誠実に取引してくれる売主か?」は購入を判断するポイントのひとつになるのです。

これは、売主と買主が顔を合わせる居住だからこそのメリットといえます。

空き家を売却する際には鍵を営業マンに預け、案内を任せるパターンが多いので、売主と検討者が顔を合わせることはほぼありません。

買主側のメリット

次に、買主側のメリットは以下の点です。

  • 住んでいる人に質問ができる
  • 家具や家電の配置イメージが浮かぶ

住んでいる人に質問できる

たとえば、以下のような点は実際に住んでいる売主が一番よく分かっているでしょう。

  • 季節や時間帯ごとの陽当たり
  • 近くのスーパーの品ぞろえ
  • 近隣住民の生活音

これらを売主に直接質問できるのは買主側のメリットです。質問することで検討度合いが高まれば、売主側のメリットにもなります。

家具や家電の配置イメージが浮かぶ

空き家の状態で売却しているときは、家具や家電を引き払っていることが多いです。

賃貸物件などを探しているときを想像してもらえると分かりやすいですが、室内に何もないと「いま持っている家具は置けるかな?」と思うはず。

特に、大きな家具を持っている方は、室内に上手く配置できるかということは重要なポイントになります。「家具が置けない」ということで検討をやめるケースも実際にあります。

居住中の場合は家具・家電は配置されているので、住むイメージが湧きやすく、検討度合いも上がりやすいのです。

居住中のデメリットと対策(売主・買主)

次に、居住中のデメリット対策について、売主・買主側の視点で解説していきます。

  • 売主側のデメリット:日程調整が難しい
  • 買主側のデメリット:居住者に遠慮して見学する

デメリットへの対策を実施することで、少しでもマンションを高く・早く売れるように尽力しましょう。

売主側のデメリット:日程調整が難しい

売主側のデメリットは日程調整が難しいという点です。居住中にマンションを売る場合、基本的には売主が立ち会います。

もちろん、実際に内覧しているときに内覧者の近くにずっといる必要はありませんが、セキュリティの観点からも、営業マンに鍵を預けるのは極力避けた方が良いでしょう。

そのため、内覧者が希望した日時には在宅している必要があり、休日以外にも平日の夜に内覧予約が入ることがあります。

このように、居住中のマンション売却は日程調整に手間がかかるのです。

対策①:なるべく予定を入れない

対策はシンプルで、「なるべく予定を入れずに内覧希望者の日程に合わせること」に尽きます。少なくとも売り出しはじめの1週間は、休日に予定を入れないようにしましょう。

また、上述したようにセキュリティの観点からあまりおすすめはしませんが、どうしても日程が調整できなければ、営業マンに鍵を預けて売主不在で案内してもらいましょう。

ただ、そのときは貴重品や貴金属は持っておくか、鍵のかかる箇所に保管しておくことを忘れないでください。

対策②:オープンルームを実施する日を決める

もう1つの対策としては、オープンルームを実施してしまう日を決めるという方法です。

オープンルームとは「10月21日(日)10:00~17:00」のように、日程を決めて予約なしで室内を見せるという案内方法です。

この時間帯は営業マンに案内を任せるので、売主は外出しているのが一般的です。
つまり、オープンルームの日付を決めることで、強制的にスケジュールを決めてしまうということです。

ただ、営業マンに案内を完全に任せることになるので、やはりセキュリティ面には気を付けましょう。

買主側のデメリット:居住者に遠慮して見学する

一方、買主側のデメリットは見学者が居住者に遠慮してしまうという点です。

たとえば、寝室やクローゼットの中などは本来見学したいですが、売主がいると遠慮がちになります。

しかし、そうなると検討度合いが下がってしまうので、遠慮せずにどんどん見学してもらわないといけません。

対策①:見学者の視界に入らない

まず、内覧中はなるべく見学者の視界に入らないようにしましょう。
挨拶だけ済ませ見学中はエントランスで待っていたり、近くの公園に行ったりしても良いくらいです。

仮に、見学者から質問があれば、最後の挨拶をする際に質問を受けることができるので問題ありません。

売主が近くにいないことで、値引き交渉もしやすくなるので、その点もメリットといえるでしょう。

対策②:営業マンに伝えておく

2つ目の対策は、「寝室を自由に見てもOKですし、クローゼットも開けていただいて構いません」と営業マンに伝えることです。

実は、見学者だけでなく営業マンも売主に気を使いがちです。
たとえば、「クローゼットを勝手に開ける」などは、仮に売主が近くにいなくても中々できません。

そのため、売主から事前にこのようなことを言われると積極的に案内できるようになるのです。

室内に滞在して見学時間を長くするほど検討度合いは上がっていくので、遠慮せずにどんどん見学してもらえるようにしましょう。

「居住中 vs 空き家」マンションの売却で有利なのはどっち?

では、「居住中にマンションを売却するケース」と「空き家状態で売却するケース」はどちらが良いのでしょうか。

こちらが各項目を比較した表です。

項目 居住中に売却する 空き家に売却する
日程調整 ×必要 ○不要
部屋の広さ △普通 ○広く見える
生活感 △ある ○ない
見学のしやすさ △内覧者が遠慮する ○自由にできる
家具の配置イメージ ○できる ○~×家具があればできる
買主への対応 ○可能 ×基本は営業マンに任せる

空き家の方が売りやすい

結論からいうと、空き家状態の方が売りやすいです。

理由は、空き家の場合は良い意味で生活感がないという点と、家具や家電がない方が部屋が広く見えるという点にあります。

確かに、空き家状態だと家具の配置イメージはしにくいですが、図面集にレイアウトを記載したり、家具・家電がある状態の写真を見せたりすることで解決できます。

注意点

空き家の方が売りやすいとはいえ、無理に空き家状態にする必要はありません。

というのも、空き家状態にするということは、新しい家を見つけてから現在住んでいるマンションを売却するということです。

つまり、住居費が二重でかかるリスクがあるのです。さらに、マンションの売却はいつ完了するか分からないので、無理に空き家状態にするのは避けるべきです。

たとえば、一時的に実家に戻れる場合などは、空き家状態にするという選択もありです。

住みながらマンションを高く売るポイント

最後に、住みながらマンションを高く売るポイントを解説します。

  • 徹底的に掃除をする
  • 室内を工夫して広く見せる
  • 出迎え準備を万全にする

上記は手間がかかる部分もあります。

しかし、これらを行うことでマンションを高く、早く売れる可能性は確実に高まりますので、手間を惜しまず実行しましょう。

徹底的に掃除をする

まずは、以下のポイントを押さえて室内を徹底的に掃除しましょう。

  • 内覧の度に掃除する
  • 水回りは重点的に行う
  • 内覧前には換気もしておく

少々手間ではありますが、内覧の予約が入る度に掃除を欠かさず行った方が良いです。衛生面を気にする人が多いので、特に水回りは重点的に掃除すべきです。

マンションの売却をすることが決まれば、一度水回りを中心に大掃除すると良いでしょう。一度大掃除をすれば、後は日々の換気や内覧前の簡単な掃除で済みます。

また、内覧前には換気も忘れずにしましょう。夏や冬などでエアコンを付けていれば良いですが、春や秋などはしっかり換気をして、臭わないように配慮すべきです。

室内を工夫して広く見せる

室内を広く見せるためのポイントは以下の2点です。

  • 床に物を置かない
  • 白基調の部屋にする

室内の広さはフローリングの露出度に比例します。

だからこそ、家具や家電が置いていない空き家の方が広く見えるというわけです。なるべく床に物は置かずフローリングを露出するようにしましょう。

また、明るい白基調の部屋にする方が部屋は広く見えます。たとえば、クッションカバーやテーブルクロスを白基調にするなど、小さなところから変えていきましょう。

出迎え準備を万全にする

売主の印象が良いに越したことはありません。

きちんと出迎えや帰宅の際に挨拶をするなど、あくまで内覧者を「お客様」として迎えるスタンスを忘れないようにしましょう。

また、室内用とバルコニー用のスリッパを用意したり、交渉まで話が進み内覧が長くなりそうであれば飲み物を出したりと、お出迎えのスタンスを崩してはいけません。

この出迎え準備をするというのは、居住中のマンションを売却するからこそできるメリットです。

まとめ

それでは、今回解説した「居住中のマンションを売却するポイント」について、覚えておくべきことをおさらいしましょう。

記事のおさらい

  • 居住中ならではのメリットを活かして売却する
  • 日程調整はなるべく内覧者に合わせる
  • 内覧者が遠慮せずに内覧できる体制を整える
  • 空き家状態の方が比較的売りやすい

居住中にマンションを売ることが多いので、このような点は大半のケースで参考になります。

メリットを活かすことも大事ですが、まずはデメリットを解消する方を優先しましょう。内覧の度に掃除をしたり、日程調整をしたりと大変な部分もありますが、売却が完了するまで数か月程度の辛抱です。

このように、きちんと対策を行うことでマンションの売却スピードは速くなり、売却金額も高くなります。

監修の中村昌弘さんの写真

コンサルタント 監修 中村昌弘 宅地建物取引士

新卒で不動産ディベロッパーに勤務し、用地仕入れ・営業・仲介など、不動産事業全般を経験。入居用不動産にも投資用不動産にも知見は明るい。独立後は、不動産事業としては主にマンション売却のコンサルタントに従事している。趣味は読書。好きな作家は村上春樹、石原慎太郎。

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